小田原市職員宇佐美さん 「推し活」企画で大賞 ふるさとチョイスアワード
ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」が、地域の取り組みを表彰する「ふるさとチョイスAWARD」を3月19日に都内で開き、小田原市企画政策課の宇佐美雄也さん(38)がルーキー部門で大賞を受賞した。
ふるさと納税担当2年以内の職員が対象となるチョイスルーキー部門。宇佐美さんは、2023年から放映された市内が舞台のレース漫画「MFゴースト」とのタイアップ企画への寄付を成功させた実行力が評価され、全国27事例の中から大賞を勝ち取った。
観光課ではeスポーツやアニメコラボなどの新規事業に携わった宇佐美さん。市が課題とする若年層の誘客により注力しようとしていた昨年度、企画部に異動が決まった。未練を振り切り「どこの職場でも自分にしかできないことをやろう」と新たな部署へ赴いた。
「アニメコラボにある推し活とふるさと納税での地域支援は、どちらも投資で応援するもの。掛け合わせれば加速するかも」。昨秋MFゴーストのアニメ第2期放送にあわせ、ふるさと納税の使い道にタイアップ企画の支援を設けると、3カ月で目標(100万円)を上回る約350万円が集まった。実施したデジタルスタンプラリーには約2万1000人が参加するなど、ファンも巻き込んだ誘客を成功させた。
「自分の強みを生かせば仕事は面白くできる、そんな姿勢が見せられたこともうれしい」。大賞受賞をきっかけに、他部署からふるさと納税への問い合わせがあるなど波及効果も生んだ。「今年度もふるさと納税や移住に関する仕掛けを自分らしく取り組んでいけたら」と抱負を語った。