犬が怖がってしまう5つのものとは? 克服するためのコツや飼い主ができる対処法までご紹介
犬が怖がってしまうとは?
犬が怖がってしまうの中には、生活に非常に密着したものや健康を守るために避けては通れないものもたくさんあります。
そこで今回は、犬が怖がってしまうものについて解説します。愛犬のストレスを溜めないように今一度確認しておきましょう。
1.雷や花火のような大きな破裂音
犬は聴覚が優れていて、人間では聞き取れないような音をキャッチしたり、聞き分けたりすることができるとされています。
優れた能力である一方、音に対して過敏に反応してしまい、花火や雷のような大きな音に対して不安を抱く犬も少なくありません。
特に花火や雷はどこから鳴っているのかわからず「得体のしれないもの」と感じて、怯える犬が多いのです。また、「パン!」という破裂音や太鼓のように「ドン!」響く音を怖がる犬もいます。
このような音を聞くと、犬は自分の身を守るために部屋の隅に行って姿を隠そうとしたり、硬直して身動きが取れなくなってしまったりします。
さらに、パニックを起こしてその場から逃げ出そうと脱走したり、粗相をしてしまったりすることもあるでしょう。
2.動物病院やトリミングサロン
動物病院やトリミングサロンは、犬の健康を維持して守るために、定期的に通う必要がある場所です。
犬のためを思っていく場所ではあるのですが、実際には注射をされたり体を長時間押さえられたりと、犬にとってはあまり心地よい場所とは言えません。
人間でも「病院は苦手」という人は多いと思いますが、必要性を感じて通っていることでしょう。しかし、犬はそういった理屈や必要性を理解できないため、ただ「嫌な場所」「怖い場所」と思ってしまうのです。
3.初めて行く場所や初めて会う人
犬は慣れ親しんだものを好み、知らないものに対して不安を感じる傾向があります。そのため、初めて行く場所では緊張したり、見知らぬ人に対して警戒心を抱くことは少なくありません。
このような習性は決して悪いものではなく、犬が自分や仲間の安全を守るために備わっている本能です。
とはいえ、慣れていないからといって強いストレスや恐怖を感じることばかりでは、犬はどこに行っても楽しめず、飼い主さんも疲れてしまうと思います。
多少の不安を抱きながらも、見知らぬものに興味や好奇心を持てるように、育てる中で社会性を身につけさせてあげることが大切です。
4.足元が不安定な場所
犬は足先に神経が集中していて敏感なため、歩く場所へのこだわりを持つことがあります。
特に、道路の側溝のふたなどに使われる格子状の板(グレーチング)や、揺れが伝わるつり橋のようなものは、怖がって通ろうとしない犬が多いでしょう。
そのような場所を無理やり通らせて、余計に怖い思いや痛い思いをさせてしまうと、トラウマになってさらに嫌がるようになってしまうので注意が必要です。
5.自動車
犬と一緒にお出かけをするとき、車を利用する人が多いと思いますが、車に乗ることを嫌がる犬も多くいます。
車の中にこもったにおいや揺れで吐き気を催してしまう犬もいますし、閉塞感に不安を感じる犬もいるでしょう。特に、犬を自由にさせた状態で車に乗せていると、体が揺れてバランスが取れず怖い思いをすることがあります。
また、車で出かけた先が動物病院やトリミングサロンなど、犬が苦手に感じているところばかりだと「車に乗ると嫌なところに連れていかれる」と思ってしまう可能性もあるでしょう。
克服のコツや適切な対処法
愛犬が怖がっているものがわかったら、少しずつ刺激に慣らしてあげるトレーニングをおこないましょう。
怖がっているものを無理やり近づけたり、力づくで引っ張っていったりすると、犬は余計に怖い思いをしてしまいますし、そうした行動を取る飼い主さんに対する信頼感も失ってしまいます。
様々なものに触れ合わせて慣れさせる社会化トレーニングは、好奇心旺盛な子犬の時期ほどスムーズに進みます。「新しいものに慣れる」ということをくり返すことで、どのような状況になっても不安感や恐怖心を感じにくくもなります。
また、犬が怖がっているとき、飼い主さんは落ち着いた態度で接するようにしましょう。
飼い主さんも一緒になって心配そうな顔をしたり、慌てふためいたりすると、犬は余計に不安になってしまいます。過度になぐさめすぎると「これはやっぱり大変な状況なんだ…」と思って、不安や恐怖を強めてしまうでしょう。
飼い主さんは声のトーンやスピードを落として声掛けをしながら、怖がっている犬を落ち着かせてあげましょう。
まとめ
犬は周囲の状況や環境の変化に敏感で、デリケートな一面を持つ動物です。そのため、様々なものに対して不安や恐怖を感じてしまうことがあります。
怖がることは決して悪いことではありませんが、不安や恐怖を感じることが多すぎると犬にとって負担が大きくなってしまいます。
愛犬の気持ちに寄り添いながらも、優しく励まし、社会性を身につけさせながら、多くのものを受け入れられるように育てていきましょう。