「楽しいから疲れない!」は超危険!? 集中力が招くリスクとは?【眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話】
「楽しいから疲れない!」は超危険
「隠れ疲労」に気を付けて!
例えば趣味のプラモづくりや編み物など、楽しい作業は飽きずに没頭してしまいますよね。仕事において集中力が高いことは、ほめ言葉として使われますが、脳にとってはNGです。激しく体を動かすわけではないデスクワークでは、それほど疲れはたまらないと考えがちですが、脳を酷使していることに変わりはありません。評価されれば疲れなど吹き飛ぶという人もいますが、そう思い込んでいるだけで、疲れはたまる一方なのです。集中しているとまったく飽きないという現象は、「意欲や達成の中枢」とも呼ばれる前頭葉の働きが脳の発した「飽き「た」という疲れのアラームを意欲や達成感で隠 してしまうことで起こるのです。
こうした「隠れ疲労」は過労死の危険をはらんでいます。疲れを意識せず脳と体を酷使し続ければ、脳疾患や心臓疾患など重篤な症状を引き起こし、最悪の場合、死に至ることすらあるのです。やりがいや達成感、賞賛の声、昇進の喜びなどを感じながら楽しく仕事をしているときほど過労死のリスクが高いということが私たちの研究から明らかになっています。どんな人でも1つの作業に集中できるのは1時間〜1時間半といわれています。これを目安に作業内容を変えるなどして「疲れ」を深刻化させないようにしましょう。
マジメな人ほど「隠れ疲労」に注意
仕事においては必要とされる集中力が脳に危険をもたらすこともある。疲れていないと思っても定期的に休息をとることを心がけて。
脳は休めないと疲れ続けるだけ疲労しているのに疲労感がない
隠れ疲労
自覚がないままに疲労が蓄積していくと睡眠が浅い、眠れないという症状が起こりやすい。さらに、肩こりや頭痛、胃腸の乱れなどを引き起こすうえに免疫機能が低下し、病気にかかりやすくなることも。疲れていないと思っても、時間を決めて休みを挟むなどの対策を。過労死に至る!
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話』著:梶本修身