猫の『ビタミン・ミネラル不足』は危険!見逃せない症状3選と予防法
1.皮膚や被毛のトラブル
猫の皮膚や被毛を健康に保つために重要なのが、ビタミンAや亜鉛です。これらが不足すると、毛艶が悪くなったり、かゆみや炎症などの皮膚疾患を起こしやすくなります。
ビタミンAは、目の健康維持にも欠かせない栄養素です。そのため、不足すると皮膚や被毛のトラブルだけでなく、視力低下を引き起こすこともあります。
2.貧血
鉄分不足により、猫も貧血を起こすことがあります。また、ビタミンB12やB6なども、正常な赤血球を作るために必要不可欠です。
貧血を起こすと、元気がなく、あまり動きたがらなくなったり、食欲が落ちるなどの異変が見られるでしょう。息切れやふらつきが見られることも。貧血が進行していくと、目や口の中の粘膜が白っぽくなることがあります。
3.骨密度の低下
カルシウムやビタミンDは骨の健康維持に重要な役割を担っています。そのため、不足すると、骨密度が低下し、骨粗しょう症を引き起こす恐れがあります。子猫の場合、発育不全に陥ることもあるため、注意が必要です。
人間は体内でビタミンDを合成することができますが、猫にはそれができません。ビタミンDは食事から摂取する必要があるのです。
ビタミン・ミネラル不足を予防するには?
愛猫のビタミン・ミネラルの不足が心配な場合は、食事を見直してみましょう。猫用のサプリメントを与えるという方法もありますが、重要なのは食事の栄養バランスです。
「総合栄養食」と明記されているフードなら、他には水だけで必要な栄養素がバランスよく摂取できるとされています。ビタミン・ミネラル不足を予防するには、良質な総合栄養食を与えるのがおすすめです。
ただし、総合栄養食を与えていても、小食の猫では栄養が足りていない可能性もあります。猫がフードを食べたがらないときは、嗜好性の高い総合栄養食のウェットフードを与えるなど工夫してみましょう。年齢に合ったフードを与えることも大切です。
サプリメントは、不足を補うという意味で、上手に活用して下さいね。サプリメントを与える際は、獣医師に相談しましょう。
また、ミネラルウォーターは手っ取り早くミネラルを摂取することができそうですが、猫の場合尿路結石を引き起こす恐れがありますので基本的には与えないようにしてください。特に硬水は要注意です。
まとめ
猫のビタミン・ミネラル不足は食事で改善することができます。猫に合った総合栄養食を、必要な量だけ与えるようにしましょう。
ただ、ビタミン・ミネラル不足が考えられる症状が見られたときは、動物病院を受診して下さいね。
(獣医師監修:加藤桂子)