大きな災害発生時におけるSNSのデマ、ニセ情報の拡散には、改めて注意が必要
3月12日(水)の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、水曜コメンテーター・経済アナリストの森永康平氏と番組パーソナリティの寺島尚正アナウンサーが、大きな災害発生時に多くのデマが流れることへの注意を喚起した。
寺島尚正アナ「昨日は、東日本大震災から14年でした。地震発生当時、数多くのデマとかニセ情報が拡散したこと、記憶に残っている方もいらっしゃるかと思います。昨日の日経新聞でも『災害時、SNSデマ』を1面で取り上げていました。SNS上で災害の時のニセ情報、あとは誤った情報が疑われる投稿を経験した自治体が、全国8つの都道府県に上ることがわかったといいます。東日本大震災ではSNS上で『ガス爆発で有毒ガスが拡散』といったデマが投稿され、自治体が注意喚起するなど、対応に追われました。
森永さん、この災害の時のニセ情報というのは減りませんねえ」
森永康平「まあ実際東日本大震災の時に僕のところにも千葉かなんかでタンカーか何かが爆発して、『有毒物質が雨に乗って落ちて来るから外に出ないでください』というチェーンメールが、当時の携帯にすごい来てたなっていう記憶がありますね」
寺島「ありましたねえ。で、東日本大震災で発生した福島第一原発事故を巡ってもですね、不確実な情報が飛び交いました。未曽有の事態に日本中が大きな不安に陥り、首都圏でも放射性物質の影響を恐れた人が少なくありませんでした。しかし、福島県立医科大学放射線医学県民健康管理センターの安村誠司センター長は『原発事故直後だけでなく、その後の十数年間を考えても、放射線が原因で亡くなった方は私の知る限りゼロです』と語っています。
安村氏は、福島県で2011年から実施されている県民健康調査を担当していますが、去年の報告によると、『これまでの疫学調査により、100ミリシーベルト以下での明らかな健康影響が確認されていないことから、4ヵ月間の外部被爆の線量、推計値ではありますが、放射線による健康影響はあるとは考えにくいと評価されています』と結論づけました。まあ、目に見えない放射線、確かに不安ではあるんですけど、こういう見解も出てますね」
森永「まあやっぱり目に見えないっていうのもありますし、私もそうですけど専門家じゃないんで、必要以上に恐れてしまうのは仕方ないことだとは思います。そういうよくわからないけど不安だっていう多くの人が抱える心情のところに、悪質なデマとかが来ると、やっぱり不安だし知識がないから『そうなのかも』と思えてしまうので、良かれと思って『そうらしいよ』ってみんなに伝えたくなるじゃないですか。その結果、本当はデマなんだけども、信憑性をもって広がってしまう、みたいな」
寺島「用心するに越したことはない、みたいなね」
森永「そうですね。だから我々も賢くならなきゃなと思うものの、ただそんなに幅広く知識を身につけるのって難しいですからね」
寺島「まあ科学的に解明されたとしても信じない人もいますからね。ニセ情報に翻弄されて、自分が見たいものを見ようとする私たちです」
この後、当時流行ったという斉藤和義「ずっと好きだった」の替え歌「ずっとウソだった」を森永氏が披露するシーンも。