【開店秘話】水がコンセプトの[カクテルスタンド フレく]が東山五条に誕生。自然にカルチャーが生まれる場所を目指して
2025年1月20日 open [清水寺]などの観光地からも程近い、東山五条の築130年を超える京町家を改装し誕生したのは、水がコンセプトの[カクテルスタンド フレく](京都府京都市東山区)。ホテルのバーデンダーとして働いていた店主・齋藤さんが前職で出会った仲間たちと意気投合し、水という漢字を分解した「フレく」という店名で新たな一歩を踏み出した。
「京都へ移住するときにお世話になった京都・伏見の酒蔵[日々醸造]さんから水についての話を聞くうちに、水の大切さについて気付かされました」。4m掘れば地下水が湧き出ると言われるほど伏流水に恵まれた京都で、店を開くならば井戸を掘り、水を主役にしたカクテルを出せないかと考えるようになったという。
「井戸を掘って水が出るかは正直ドキドキしました」と話す齋藤さん。無事に掘り当てた井戸水を、いろんな人が自由に使えるようにしたいと店舗の横に給水用の蛇口を設けた。近隣の飲食店や住民が水を汲みに訪れることで、地域との繋がりの場になれたらという想いがあったそう。
T字のように配されたバーカウンターの中央には井戸水を流し、鳥居のオブジェなどで寺院や神社の庭をイメージ。玉砂利を意識したという床や、店内に飾られた木や盆栽なども相まって神秘的な雰囲気を作り出している。他にも気になるのが蒸留器と無数のガラスなどの容器。その中には齋藤さんのもう一つのこだわりが。
「バーテンダーとして働くうちに趣味となった蒸留をした水が入っています。当店で提供しているドリンクには、フラワーやフレーバーウッドなど自然の中にある素材を蒸留して香りを付けており、素材選びはもちろん蒸留の温度や方法を変え、テイスティングをして最高の蒸留水を生み出します」。バーカウンターには蒸留水が入った2種類のスプレーが置かれ、お客さんが自分のタイミングでカクテルやチェイサーにフレーバーを加えて楽しめるようにしたという。
ドリンクメニューには京都の名水をイメージした6種類のシグネチャーカクテルの他、こだわりの蒸留水を使った数々のカクテルメニューが並ぶ。やさしい口当たりでまろやかな地下水に蒸留水でさらなる魅力を吹き込んだ一杯は、多くの人々の心と体を潤し、水の重要性を発信する存在となりそうだ。
カクテルSOMEI-染井-2600円は[梨木神社]にある染井の井戸がテーマ。スモーキーなハイランドバークをベースにシソとブルーベリーの彩りを加えた神秘的な一杯
おつまみ盛合わせ1300円〜。ハードルが高いと思われやすいバーを入りやすい空間にできればと、うずら醤油漬けや季節の京野菜の煮浸しなど日本人に馴染みのある料理を盛り付けた
写真左 店主:齋藤隆一さん。2015年カクテルコンペティションで日本代表にも輝いた経歴の持ち主。[Ace Hotel 京都]をはじめ有名ホテルでバーテンダーとして勤務した後に独立
カクテルスタンド フレく
2025年1月20日 open
京都府京都市東山区鐘鋳町352
バス停「五条坂」から徒歩すぐ
京阪「清水五条駅」出口2から徒歩12分
Tel.無
15:00~24:00
不定休
店内電子タバコ可(喫煙スペース有)
完全個室無駐車場無
https://www.instagram.com/cocktail_stand_furek/
PHOTO/増田えみ、TEXT/佐野友里恵、EDIT/堀家果菜子
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