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細田守が監督した映画おすすめ人気ランキング!興行収入や公開年も一覧で紹介

ciatr[シアター]

『時をかける少女』

『サマーウォーズ』や『バケモノの子』など、数々の名作アニメ映画を世に送り出してきた細田守監督。スタジオジブリや東映で多数の人気作制作に携わったのち、映画『時をかける少女』が国内外で高い評価を獲得して、スタジオ地図を創立しました。

今回はそんな細田守作品の人気ランキングを紹介します。各作品のおすすめポイントとともに興行収入や公開年も紹介するので、ぜひチェックしてくださいね。

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細田守おすすめ人気映画ランキング10

それでは早速、細田守監督作品の人気ランキングを1位から順に紹介していきます!ランキングは外部サイトで約250人にアンケートを実施し、人気度で順位をつけました。

アンケートの結果、1位は『サマーウォーズ』になりました!ちなみに2位には『時をかける少女』、3位には『おおかみこどもの雨と雪』がランクインしています。

1位『サマーウォーズ』:世界の危機に立ち向かう痛快ファミリーアクション

『時をかける少女』の大ヒットを受けて、注目が集まっていた細田守の3年ぶりの新作。それはコミックなどに原作を持たないオリジナル作品『サマーウォーズ』でした。2009年に公開され大ヒット、海外コンペでの評価は「時かけ」を凌ぐものもあります。

筋だてをシンプルに語るなら、お盆に田舎に集った親戚一同が仮想世界で起こったAIテロに立ち向かい、リアルワールドもしっかり救う物語。冴えない主人公の健二が少しだけ頼り甲斐のある男に成長していく過程もさることながら、大家族が力を合わせて危機に立ち向かう展開が実に痛快です。

細田監督のコメントによれば、こうした「大家族」や「アクション」を取り入れた映画は、当時は意外に少なかったのだとか。スタッフ内でも「なんだかわからない」と物議を醸し出したという『サマーウォーズ』というタイトルも含めて、チャレンジ精神溢れる要素が満載だったようです。

2位『時をかける少女』:人気SF小説を大胆な解釈で初アニメ化!細田守監督の出世作

『時をかける少女』は、筒井康隆の同名小説を原作としたSF作品。1983年には原田知世主演・大林宣彦監督で実写映画化されたことでも知られています。

ひょんなことから過去へ飛べる「タイムリープ」の力を手に入れた女子高生の紺野真琴。そんな彼女は、男友達の間宮千昭や津田功介とともに、何気ない日常のちょっとした瞬間をリセットしながら楽しく過ごします。真琴はそんな楽しい日々がずっとつづくはずだと思っていましたが……。

言わずと知れた細田監督の代表作。公開規模は決して大きくなかったものの、口コミで評判が広がってロングランヒットとなりました。

3位『おおかみこどもの雨と雪』:おおかみこどもとお母さんの奇跡のように美しい13年間

2011年に設立されたスタジオ地図の記念すべき第1作が、2012年劇場公開された『おおかみこどもの雨と雪』。宮崎あおいが演じる普通の女子大生・花がオオカミの血を引く青年と恋に落ち、やがて生まれたふたりの子どもを懸命に育てていく物語です。

この作品で細田監督は、13年間という時間の変遷をとても丁寧に描いています。夫の死は花の生活に大きな変化をもたらしました。そしてふたりのおおかみこどもたちは成長するにつれて野生を目覚めさせていきます。

子どもたちがおおかみと人間2つのアイデンティティと向き合う姿を見て、花自身も成長していくのでした。

悲喜こもごもの「変化」を見事に描き切ったのは、『時をかける少女』、『サマーウォーズ』に続いて細田監督作品の脚本を手がけた奥寺佐渡子。『八日目の蝉』(2011年)など実写映画でも濃厚な人間ドラマを得意とする奥寺。彼女の書いた風変わりな家族愛はとても魅力的です。

4位『バケモノの子』:細田守が繊細に描く、少年とバケモノが織り成す「親子の絆」の物語

2015年公開の『バケモノの子』は、細田守が設立した「スタジオ地図」製作の長編アニメーション第2弾です。劇場版『デジモンアドベンチャー』以来たびたびタッグを組んできた山下高明が作画監督を務めました。

物語の舞台は、人が住む世界に寄り添うパラレルワールド。そこでは「バケモノ」たちが人間と同じように暮らしています。ふとしたことからそこに迷い込んだ少年、九太が喧嘩自慢のバケモノ・熊徹に弟子入り。ふたりはぶつかり合いながらも、本当の親子のように絆を深めていきます。

子供時代の九太の声は、女優の宮崎あおいが担当。実は『おおかみこどもの雨と雪』以来、細田監督は宮崎の大ファンなのだとか。声優選びはキャラクターとの「人間性」の近さを大切にするという細田監督は、彼女の演技を「キャラクターと響き合っている感じ」と絶賛しています。

5位『竜とそばかすの姫』:世界観の広がりと音楽性の高さが話題に

『竜とそばかすの姫』は「スタジオ地図」製作長編アニメシリーズ第4弾。インターネットの世界を舞台に、女子高生の主人公の葛藤と成長を描く物語です。

自然豊かな高知県の田舎に住む女子高生のすずは、幼いころ母を亡くしたのをきっかけに大好きだった歌が歌えなくなっていました。あるときすずは、全世界で50億人が集うインターネット上の仮想世界「U(ユー)」で「ベル」という名のアバターを作ります。

歌えないはずのすずは、ベルになれば自然と歌うことができました。そして彼女は瞬く間に歌姫として大人気に。しかしベルのコンサート当日、会場に「竜」が乱入。彼女はその正体を知りたいと、竜に近づいていきます。

第45回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞した本作の見どころは、インターネットの仮想世界と現実世界の2つを描き分けた細田守ならではの映像。葛藤しながらも前に進もうとする主人公の勇気と希望の物語にも注目です。

6位『未来のミライ』:4歳の少年が未来から来た妹とタイムトラベル!?

『未来のミライ』は、4歳の少年・くんちゃんが未来から来た妹・ミライとの出会い、そしてそして冒険の中で巡り会う若かりし頃の家族とのふれあいを通して「兄」として成長していく物語です。

生まれたばかりの妹に両親の愛情を奪われ、戸惑う4歳のくんちゃん。そんな彼の前に、成長した妹のミライちゃんが未来からやってきます。

彼女に導かれ時間を超えた冒険に出たくんちゃんは、かつて王子だったと名乗る男や幼いころの母、青年時代の祖父などとの出会いを通して成長していくのでした。

くんちゃんの声には声優初挑戦となる上白石萌歌、妹のミライ役に細田作品3度目の出演となる黒木華が起用されたことでも注目された本作。

また日本人監督として初めてアニー賞長編インディペンデント作品賞を受賞したり、スタジオジブリ作品以外で初めてアカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートしたりと、海外でも評価の高い作品です。

7位『劇場版デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム!』:細田守の伝説的作品!大人が熱狂した冒険ファンタジー

2000年の東映アニメフェアで「ワンピース」とともに放映された『デジモンアドベンチャー 僕らのウォーゲーム!』。子供向けアニメとは思えない大胆不敵なコンテワークや緻密なストーリー性、凝った演出など、細田監督が作り上げた「新しさ」に熱狂したのは大人たちでした。

映画としては第2弾となるこの物語は、テレビ版の続編にあたるもの。ネットワークを侵略した強力無比のデジモンによって、世界中のシステムが大混乱に陥ります。デジタルワールドの冒険から戻ってきた少年たちはリアルワールドを救うために、再び激しい戦いに臨むことに。

この作品を通して細田監督はアニメ制作に携わる人々に大きな影響を与えました。たとえば『劇場版ソードアート・オンライン オーディナル・スケール』で注目される伊藤智彦監督。彼が細田監督との仕事に憧れ「時かけ」で助監督を志願するきっかけとなったのが本作なのです。

8位『劇場版デジモンアドベンチャー』:デジモンと細田守作品、伝説はここから始まった!

『劇場版デジモンアドベンチャー』は、「僕らのウォーゲーム!」の前年に公開されたわずか20分の映画。あまりの人気に、当時は大人向けの作品解説本『デジモンムービーブック』が発売されて話題となりました。

内容は「僕らのウォーゲーム!」の幼い日を描いた前日譚にあたります。これを手掛けたのが、当時はまだ無名に近い細田守監督でした。

細田監督の斬新な映像表現やプロットは、新しい刺激に対して感度が高いアニメファンから喝采を受けました。しかし公開当時の観客満足度調査では、同時上映の『遊☆戯☆王』に負けてしまったそう。

細田はインタビューで「みんなに満足してもらいたかった」と語っており、その後の原動力となった作品だと言えそうです。

9位『ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島』:初長編監督!ONE PIECE史上最もダークな作品

人気漫画『ONE PIECE(ワンピース)』は1999年10月スタートのテレビシリーズも大ヒットし、劇場アニメも2016年までに13本制作されました。その第6弾となる「ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島」を手がけた細田監督。彼にとって初めての長編アニメーション作品です。

悪魔の実を食べてゴム人間となった海賊モンキー・D・ルフィが率いる麦わら海賊団の面々が、パラダイスと言われているオマツリ島を訪れます。しかしそこにはさまざまな「試練」が待ち構えているだけでなく、恐ろしい秘密が隠されていました。

仲間との固い絆は「ワンピース」シリーズ全体を貫く大きなテーマ。この作品は、その崩壊の危機を深い焦燥感や不安感とともに生々しく描いています。アニメーター・すしおが手がけたアクが強めのキャラクターたちも含めて、ワンピースファンの間でも異色の作品として知られています。

10位『劇場版ゲゲゲの鬼太郎 鬼太郎の幽霊電車3D』:鬼太郎が3Dで飛び出す!細田守が描いた「ゲゲゲの鬼太郎」

水木しげるの人気漫画『ゲゲゲの鬼太郎』が初めてアニメーション化されたのは1968年のこと。当時はもちろんモノクロ作品でした。同じ原作漫画をおよそ30年後に初めて3Dアニメとして完成させたのが細田監督です。

彼が手がけた劇場版「幽霊電車3D」は、テストで赤点を取ってしまった少年が過去に戻れる幽霊電車に乗って旅をするというストーリー。わずか12分の短編ながら飛び出すアニメのインパクトは強烈でした。

ちなみに「幽霊電車」は、ひらがな表記の「ゆうれい電車」としてテレビシリーズでも4回登場しているとのこと。ただし作品の雰囲気はそれぞれに違うようです。

細田守の経歴年表

東映アニメーションに入社

独立後

スタジオ地図を立ち上げる

細田守監督は日本のアニメ映画界の先駆者!今後のスタジオ地図にも期待

テレビアニメの劇場版から高い評価を獲得し、オリジナル作品でもファンを増やしてきた細田守。「青春」や「家族の絆」、「種族を超えた友情」などさまざまなテーマで日本だけでなく世界中の観客を魅了してきました。

美しいアニメーションで紡がれる成長物語の数々は、私たちの心に深いメッセージを届けてくれます。

いまや名実ともに日本のアニメ業界を牽引する存在となった細田監督と彼の会社・スタジオ地図。今後の更なる活躍に期待しましょう!

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