梅雨の時期こそ読書のチャンス!じっくり読みたいお薦めの本3選【店長さーん!お薦めの本、教えてください】
ヨシタケシンスケ、米澤穂信など…その世界観にグッと引き込まれる本ばかり!後半に「子育て世代に読んでほしい本」も
静岡新聞社出版部のアッキーこと秋田です。
6月に入り、ジメジメした日が続きますね。梅雨の時期、外に出かけられない日は自宅でゆっくり読書を楽しんではいかがでしょうか?
今回の「店長さーん!お薦めの本、教えてください」は、梅雨の季節にぜひ読んでほしい3冊と、本コラム恒例の「子育て世代にぜひ読んでもらいたい1冊」を紹介します。推薦者は静岡市にある老舗書店、吉見書店長田店の秋山恵介店長です。
※価格は税込
1.「ちがいさがしのへや」 shimizu(著)、小学館集英社プロダクション
【ストーリー】
「たった3つなのに見つからない…」という声が続出!子どもも大人もムキになる「ムズかわ」な“ちがいさがし”。舞台は、動物たちが住むマンション。猫や犬のほか、ウサギ、ペンギンなど、可愛らしい動物が全部で20種類、登場します。ずっと見ていたくなるカラフルでポップな部屋の立体イラストは、子どもの空間認知能力と色彩感覚を育みます。
待ち時間や移動中、ちょっとした空き時間に子どもが夢中になって遊べます。家族や友達とみんなでやってもワイワイ楽しい!大ボリュームの全35問!
【秋山店長のお薦めポイント】
著者のshimizuさんは「かくれねこ」などで知られる静岡県出身のイラストレーター・絵本作家です。雨で部屋に籠もりがちなこの時期、退屈な時間をカワイイ間違い探しで楽しく過ごしてみませんか?
カワイイ絵に含まれる間違いは、たったの3つ。でも!とーっても難しいので、きっと夢中になれるはずです。そして問題数は大ボリュームの35問!間違いを全て見つけた頃にはきっと、あなたの心とお天気はスッキリ晴れやかになっていることでしょう!カラフルな色使いで描かれる立体的な空間は、お子様の色彩感覚と空間把握能力向上の助けにもなっちゃいます!
2.「あつかったら ぬげばいい」 ヨシタケシンスケ(著)、白泉社
【ストーリー】
「ヘトヘトにつかれたら」「ふとっちゃったら」「だれもわかってくれなかったら」「せかいがかわってしまったら」…。子ども、大人、おじいちゃんのさまざまな疑問に痛快に答える!大人も子どもも楽しめる、ヨシタケ式心をゆるめる絵本。「MOE」3月号ふろく絵本に加筆したうえ、大増ページで登場!大切な人への贈り物や、お守りのようにそばに置きたい1冊です。
【秋山店長のお薦めポイント】
「あつかったらぬげばいい」「かみはこんなにくちゃくちゃだけど」「ちょっぴりながもちするそうです」の3冊からなる“心がちょっぴり軽くなる絵本”シリーズの第1弾。あつかったら→ぬげばいい。タイトルの通り誰でも分かる簡単な対処法だけれども、疲れていたり気分が落ち込んでいたりすると、その“簡単”が分からなくなってしまいます。
だからそうならないように、梅雨の陰鬱とした季節にはこの絵本を読んで心を軽くしちゃいましょう。雨が降ったら読めばいい。晴れの日だって読んでいい。
3.「ボトルネック」 米澤穂信(著)、新潮社
【ストーリー】
亡くなった恋人を追悼するため福井県の東尋坊を訪れていたぼくは、何かに誘われるように断崖から墜落した……はずだった。ところが気がつくと見慣れた金沢の街にいる。不可解な思いで自宅へ戻ったぼくを迎えたのは、見知らぬ「姉」。もしやここでは、ぼくは「生まれなかった」人間なのか。世界のすべてと折り合えず、自分に対して臆病。そんな「若さ」の影を描き切る、青春ミステリーの金字塔。
【秋山店長のお薦めポイント】
「氷菓」や「小市民シリーズ」等で大人気の直木賞作家である米澤穂信さんの推理小説。陰鬱としたこの梅雨の時期。何をするにしてもこのジメジメとした天気がやる気を削ぐ“ボトルネック”となっているこの季節。けれども梅雨というボトルネックを削ぐ方法は無い……ならばもういっそのこと開き直って、思いっきり陰鬱な気分を楽しんでしまうのも良いかもしれません。
気落ちしている時に読むと本当に気が滅入るのですが、そういった感覚が好きな方にはさらにオススメです!もちろん私は大好きです!
恒例!今月の「子育て世代にお薦めの一冊」は?
続いて本コラム恒例!子育て真っ只中の世代にぜひ手に取ってほしい、店長お薦めの本を紹介してもらいました。
「うちはおっぺけ 3姉妹といっしょ」 松本ぷりっつ (著)、竹書房
【ストーリー】
脳内120%メルヘンな長女フー、自由気ままなマイペース次女スー、生まれ持っての社長気質な三女チー、性格も行動もすべて破天荒!天然ボケ満載のおっぺけな日常を作者のぷりっつ(ママ)がキレの良いツッコミで子育てライフを乗り切る(!?)爆笑エッセイ!
【秋山店長のお薦めポイント】
「うちの3姉妹」に端を発する「うちはおっぺけ 3姉妹といっしょ」は、いまや社会人となった「個性豊かなぷりっつさんちの3姉妹」の成長を見守りつつも、その成長を面白おかしく楽しめる作品。子育てでは色々と悩むことが多いと思いますが、みんなおっぺけでも大丈夫。どうにかなります。どうにかなるからせっかくなので、今日という子育ての日々を楽しんで気楽にいきましょう!
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■吉見書店 長田店
住所:静岡市駿河区東新田2丁目16-22
電話:054-201-3321
X:https://x.com/yoshimi_osada