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飼い主の外出時『犬が吠えてくる』心理5選 吠えさせないためにすべき事前準備とは?

わんちゃんホンポ

飼い主の外出時に「犬が吠えてくる」5つの理由

1.分離不安症

分離不安症は、飼い主との離れることに対して犬が過度な不安や恐怖を感じることで引き起こされる深刻な症状です。

単なる甘えやわがままとは異なり、強いストレス反応を示すのが特徴です。飼い主が出かける準備を始めると、落ち着きを失い、吠え始めるだけでなく、震え、よだれ、破壊行動、粗相などを伴うこともあります。

飼い主が家を出た後も、激しく吠え続けたり、ドアや窓を引っ掻いたりするなどの行動が見られることもあるようです。これは、犬が自律的に留守番をすることが困難な状態であり、飼い主との強い結びつきや依存心が背景にあると考えられます。

過去のトラウマや飼育環境の変化などが要因となることもあります。分離不安症は、犬の生活の質を著しく低下させるため、適切な理解と対応が不可欠です。

2.退屈・不満

飼い主の外出による変化の少ない環境は、活動的な犬にとって大きなストレスとなります。特に、普段から十分な運動や遊びの機会が与えられていない場合、エネルギーを持て余し、その不満を吠えることで表現することがあるようです。

これは、犬が自身の欲求を満たすための手段として吠えを選択している状態と言えます。窓の外の景色や音に反応して吠える場合もありますが、根底には刺激のない状況への不満が存在しているのかもしれません。

また、知的好奇心の強い犬種の場合、何もすることがない退屈さから問題行動を起こしやすく、吠えることもそのひとつとして現れます。

十分な運動や知的な刺激を与えることで、留守番中の退屈や不満を軽減し、吠えを抑制することができるでしょう。

3.警戒心・不安

犬は本来、縄張り意識が強く、見慣れない音や人に対して警戒心を持ちます。飼い主の外出中は、家の中が無防備な状態になると感じ、些細な物音や外の気配に過敏に反応することがあるようです。

特に、臆病な性格の犬や、過去に怖い経験をした犬は、より強く警戒心を抱きやすい傾向があるので気を付けましょう。また、雷や花火などの大きな音に対する恐怖心から吠えることもあります。

これらの吠えは、犬自身を守ろうとする本能的な行動であり、無理に止めようとすると、更なる不安やストレスを与える可能性があります。安心できる安全な居場所を用意したり、外部からの刺激を遮断したりする工夫が必要です。

4.要求

飼い主の外出準備中に吠える場合、それは「行かないで」「置いていかないで」といった要求の表れである可能性があります。

特に、普段から飼い主にかまってもらうことに慣れている犬や、分離不安の傾向がある犬に見られやすい行動です。

また、過去に吠えることで飼い主が気を引いてくれたり、何か良いことがあった経験があると、吠えることが要求を通すための有効な手段として学習されてしまうことがあります。

このような要求吠えに対して、飼い主が過剰に反応してしまうと、犬は「吠えれば飼い主は自分の要求に応えてくれる」と学習し、吠えがエスカレートする可能性があるので注意しましょう。

無視を徹底したり、吠える以外の方法でコミュニケーションを取るように教えることが重要です。

5.学習された行動

犬は経験から学習する能力が高いため、過去の経験が現在の吠えに繋がっていることがあるようです。

例えば、過去に飼い主が外出する際に吠えたら、気を引こうとして声をかけてくれたり、なだめてくれた経験があると、「吠えれば飼い主はそばにいてくれる」と学習し、その後も同様の状況で吠えるようになります。

また、インターホンが鳴った際に吠えることで、飼い主がドアを開けるという一連の行動を学習し、インターホンが鳴るたびに吠えるようになることもあります。

このように、特定の状況と吠えることによる結果が結びつくと、その行動は強化され習慣化してしまいます。このタイプの吠えを改善するには、吠えることによるメリットをなくし、吠え以外の望ましい行動を強化するトレーニングをすることが必要です。

犬を吠えさせないための事前準備

愛犬の留守番中の吠えを軽減するためには、事前の準備が非常に大切です。まず、心身ともに満たされた状態で留守番を迎えられるように、外出前に十分な運動と遊ぶ時間を取るようにしましょう。

これにより犬はエネルギーを消費し、留守番中も落ち着いて過ごしやすくなります。また、トイレも済ませておくことで、生理的な欲求による不安や不快感を減らすことができます。

次に、安心できる環境を整えることが大切です。クレートやハウスなど、犬が安全と感じられるスペースを用意し、快適な温度と清潔な水を提供しましょう。お気に入りのおもちゃや、飼い主の匂いがついたものを置いておくのも効果的です。

さらに、分離不安症を助長しないために、出発前の過度なスキンシップは避け、淡々と準備を済ませるように心がけてください。留守番の練習として、短時間から徐々に時間を延ばしていくトレーニングも有効です。

インターホンや外の音など、犬が吠えやすい刺激に慣れさせる練習も少しずつ行いましょう。

犬が吠えた時の対処法

愛犬が留守番中に吠えてしまった場合、帰宅後の対応が重要です。まず、騒がずに落ち着いて家に入りましょう。

犬が興奮している状態で声をかけたり、抱きしめたりすると、吠える行動が注目されたと認識し、学習される可能性があります。吠えが落ち着くまで無視し、静かになったら優しく声をかけるようにしましょう。

吠えた直後に叱るのは絶対に避けるべきです。犬はなぜ叱られているのか理解できず、不安や混乱を招き、飼い主への信頼を損なう可能性があります。さらに吠える行動と叱責を結びつけてしまうと、隠れて吠えるようになるなど、問題が悪化することも考えられます。

吠える原因が特定できていない場合や、改善が見られない場合は、自己判断せずに専門家(獣医師やドッグトレーナー)に相談することを検討しましょう。専門家は、犬の吠える原因を特定し、個別の状況に合わせた適切なアドバイスやトレーニング方法を提案してくれます。

根気強く、適切な対処を続けることが、吠えの改善への第一歩となります。

まとめ

愛犬が外出時に吠えるのにはさまざまな理由があります。まずは愛犬がなぜ吠えているのか、その心理を理解することが重要です。

吠えているからと焦って構ってしまったり、叱りつけてしまうのは逆効果になるので注意しましょう。

適切な対応を取ることで、愛犬との信頼関係を壊さずに吠えを抑えることも可能なので、根気よく向き合うようにしてくださいね。

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