川崎・武蔵小杉・溝の口のおすすめ書店5選。活気ある街には書店が必要だ!
今回紹介する川崎・武蔵小杉・溝の口の書店は、どこもにぎわっていた。書店員さんたちがみな口を揃えるのは、街の人口が増えているのを感じるということ。再開発などで街の風景が変わっても本のある日常を、人は求めている。
日常に彩りを添える充実の品揃え『丸善 ラゾーナ川崎店』
駅直結のショッピングモールの1階、広大なワンフロアに並ぶ本の冊数に圧倒されるが、選びやすく、見つけやすい工夫が随所に光る。売れ筋である児童書売場に近接して、育児書などの実用書の棚があったり、売れ筋や話題の本をレジ横のポップアップスペースに集めたり。目的買いにも、“今”を知るにも、さまざまな使い方に対応できる懐の深さがある。スタッフの商品知識の豊かさも頼もしい。
『丸善 ラゾーナ川崎店』店舗詳細
丸善 ラゾーナ川崎店(まるぜんラゾーナかわさきてん)
住所:神奈川県川崎市幸区堀川町72-1 ラゾーナ川崎プラザ1F/営業時間:10:00~21:30/定休日:無/アクセス:JR川崎駅から徒歩1分
早朝から夜遅くまで営業する心強さ『有隣堂 アトレ川崎店』
駅ビル内にあって新刊を手早く買うことができる一方で、店内には椅子やテーブルがあり、じっくり本を選ぶこともできる。実用書、文芸、漫画といったジャンルごとに、「新刊・話題の本」の棚があり、ひと目で流行がわかるのもありがたい。今、年齢・性別にかかわらず関心が高いのは、健やかに暮らすための本。健康法からライフスタイルの提案まで、日々の暮らしの助けとなるヒントがある店だ。
『有隣堂 アトレ川崎店』店舗詳細
有隣堂 アトレ川崎店(ゆうりんどうアトレかわさきてん)
住所:神奈川県川崎市川崎区駅前本町26-1 アトレ川崎4F/営業時間:8:00~22:30(土・日・祝は9:30~ 21:30)/定休日:無/アクセス:JR川崎駅から徒歩1分
本探しをファミリーで楽しむ『紀伊國屋書店 武蔵小杉店』
平日、休日ともに、お客さんはファミリー層が多い。入り口周辺には、絵本のベストセラーをはじめ教育関連の読みものが並び、洋書の絵本も人気だ。文芸文庫の担当スタッフが「今月の推し本」をおすすめするコーナーは情熱があふれていて、思わず足を止めて見入ってしまう。武蔵小杉が舞台の『朝が来る』(辻村深月・著)は店のロングセラーで、店内を回ると街の個性が伝わってくる。
『紀伊國屋書店 武蔵小杉店』店舗詳細
紀伊國屋書店 武蔵小杉店(きのくにやしょてんむさしこすぎてん)
住所:神奈川県川崎市中原区新丸子東3-1135-1 グランツリー武蔵小杉3F/営業時間:10:00~21:00/定休日:無/アクセス:JR・私鉄武蔵小杉駅から徒歩4分
武蔵小杉で一番の古株書店『中原ブックランド』
この地に店を構えたのは1967年。建て替えのため4年ほど仮店舗で営業していたが、2024年7月に戻り、リニューアルオープンした。「地域に住む方が気軽に立ち寄る街の本屋として、いろいろなニーズに応えるためにジャンルを絞らず、できるだけ幅広く置くようにしてます」と店長の柴田高宏さん。限られたスペースに地域が求める本を選んで置く。その日々の葛藤が、店をつくっている。
『中原ブックランド』店舗詳細
中原ブックランド
住所:神奈川県川崎市中原区小杉町3-1-1 1F/営業時間:10:00~21:00/定休日:無/アクセス:JR・私鉄武蔵小杉駅から徒歩6分
文教堂の1号店として町を見守る『文教堂 溝口駅前店』
「午前中は年配の方、昼すぎはお子さんを連れた方、夕方からは会社帰りの方や学生と、時間帯によってお客さんの層がくっきり分かれます」と店長の遠藤さんは話す。地域密着だからこその光景だ。コミック、児童書、文庫が三本柱で、それぞれの売場は新刊・既刊ともにめりはりがきいた陳列で、見やすく心が躍る。「幼いときから店に来てもらって、成長してもずっと利用してもらうのが理想です」。
『文教堂 溝口駅前店』店舗詳細
文教堂 溝口駅前店(ぶんきょうどうみぞのくちえきまえてん)
住所:神奈川県川崎市高津区溝口1-3-1 ノクティプラザ1-7F/営業時間:10:30~20:30/定休日:無/アクセス:JR南武線武蔵溝ノ口駅から徒歩3分・東急電鉄田園都市線・大井町線溝の口駅から徒歩5分
取材・文・撮影=屋敷直子
『散歩の達人』2025年4月号より