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渡辺翔太(Snow Man)映画初主演ロングインタビュー「“アイドル”の肩書を持つからこそ…」【事故物件ゾク 恐い間取り】

ウレぴあ総研

©2025「事故物件ゾク 恐い間取り」製作委員会

Snow Manの渡辺翔太さんが映画単独初主演を務める『事故物件ゾク 恐い間取り』が7月25日より全国公開されます。

【渡辺翔太(Snow Man)】映画『事故物件ゾク 恐い間取り』場面写真

2020年に亀梨和也さんが主演を務め、邦画ホラー史上最大級の大ヒットを記録した『事故物件』シリーズの最新作となる本作。渡辺さんは主人公の桑田ヤヒロ役を演じます。

ヤヒロは幼い頃から抱いていたタレントになる夢を叶えるために仕事を辞めて上京。お世話になっていた仕事場の上司から紹介された芸能事務所を頼ると、事故物件住みますタレントとなり、その様子を配信して知名度を得ることを勧められます。そして、優しい性格から霊を引き寄せてしまうヤヒロは数々の怪奇現象に遭遇していきます。

Snow Manとしても主題歌「SERIOUS」を担当し、そこにもやりがいを感じたという渡辺さん。撮影現場で感じたことや、さまざまな活動をする中での俳優業への想いなどを語っていただきました。

リアルな怖がり方ができると思われたんじゃないかと

――出演が決まったときの印象を教えてください。

率直にうれしい気持ちと、前作は亀梨(和也)先輩が出演されていて、かなりヒットした作品ということで、なかなかのプレッシャーがありました。映画は興行成績が出るので(苦笑)。

でも、先輩が敷いてくれたレールに乗れる機会もそんなにないことですし、ホラーというジャンルもこれまで出会うことがなかったので、チャンスという気持ちもあったから、プレッシャー、緊張感とチャンスが半々という感じでしたね。

――プレッシャーはどのように乗り越えたのですか。

乗り越えるというか、やると決めたからにはやるしかないという想いでした。監督が求めるものに全力で応える、言われたことに誠実に向き合うということを一生懸命にやりました。

僕はどこまで行ってもグループに所属している身だと思うから、今回、主題歌を持って来られたことも一つ、大きなことでしたし、そこにやりがいを感じながら、「グループに何か還元できれば」という気持ちで乗り切りました。

――怖いものが苦手だそうですが、その部分は大丈夫でしたか。

確かにビビりだし、怖いものは得意ではないんですけど、キャスティングをしてくださった際に、そこも加味されていたのかな?と。リアルな怖がり方ができると思われたんじゃないかと思いました。実際に意図は聞いていないので、本当のところはわかりませんが。

あと、劇中に「幽霊は優しい奴に惹かれる」という引っ掛かりのあるワードがあって。言われてはいないですけど、「俺って優しいのかな?」と、勝手に解釈して前向きに捉えましたね。「そうであってくれ」と(笑)。

――ヤヒロはいい人っぽいけど、事故物件にさほど抵抗なく住んでいて、捉えどころのない人物のようにも見えました。渡辺さん自身はヤヒロのことをどう捉えていましたか。

優しい奴は霊に取りつかれやすいということだから、優しい奴ではあるんですけど、タレントになりたくて上京してきて、売れるためなら事故物件に住むという、手段をいとわない考え方は、なかなかできることではないなと思いました。けど、若いときは「売れるためなら何でもする!」くらいの精神があったほうがいいのかなとも。

事故物件を転々として、そのたびに前の出来事を忘れたかのように切り替えることができるのは、ピュアなのか、変わっているのかはわからないですけど、手段をいとわない感じはすごくいいなと思いました。

こういう前向きな感覚は、改めて、自分自身も持っていたほうがいいのかな?と考えることもありました。

――もしご自身がヤヒロの立場であったら、どうしたと思いますか。

もうちょっと冷静に考える気がします。「事故物件に住めばデビューできる」と言われたら住むかな?とは、考えましたけど、確約があれば、ですかね。でもヤヒロは確約もないのにできるから、すごいなと思います。

亀梨くんは逃げ回っていました(笑)

――中田秀夫監督は渡辺さんのことを「繊細でナイーブ」とおっしゃっていましたが、ご自身ではどう思われますか。

自覚はあるんですけど、監督が僕のどんなところを見てそうおっしゃったのかはわからずで。現場での僕の緊張が見透かされていたのかなと。

監督はあまりテイクを重ねないで、一発目でどれだけ鮮度がいいものが撮れるかというのを大事にされるんですね。そのことを知っているだけに、一発目って緊張するんです。それがバレていたんじゃないかと思います。

未だに僕はライブ前には緊張して手が震えたりするんです。慣れ過ぎてしまうよりはいいのかなとも思いますけど、監督にはかなり内面まで見られていたのかと思います。

――中田監督の現場はどうでしたか。

子どもながらに『リング』(中田監督作のホラー映画。1998年公開)を観て、衝撃が走った世代なので、あんな怖いシーンをどういうふうに作るのかというのは気になっていました。

例えば、後ろから手や髪の毛が出てくるシーンは、先に全部仕込んでおいて、それを逆再生するんです。撮影のときは出ているものを抜いていくんです。そのほうが奇妙な動きが撮れるそうで、それは『リング』のときから使っている手法だそうです。そのやり方で撮ったものを実際に観てみたら、本当に奇妙な動きになっていて驚きました。

――亀梨さんとのエピソードはありますか。

僕は霊とかに疎いんですけど、亀梨くんは敏感なんですね。僕と亀梨くんと原作者の松原タニシさんでご一緒する機会があったんですけど、その時、亀梨くんは松原さんから逃げ回っていました(笑)。

松原さんが新刊をくださったときも、僕は「頂戴します」と言って、直接受け取りましたけど、亀梨くんは「もういや、いらない!」と言っていて。 前作の撮影のときは、勝手に車のエンジンがかかるとか、相当怖い思いをしたそうです。

――怪奇現象の対処法は教えてもらいましたか。

聞いてみたんですけど、「何が起こるかわからないから難しい」と言われました。お風呂のお湯にお酒や塩を入れて清めるとか、みんなが知っている定番的なことは教えてもらったので、「やってみます」とは答えました(笑)。現場では塩が入っているお清めスプレーみたいなのを振りまいていらっしゃいました。

――ホラー作品を撮っていると、現場で実際に怪奇現象が起こることもありますが、今回はどうでしたか。

いっぱいありました。映画、ドラマ、テレビのバラエティ番組とか、MV撮影とかも含めて、初めて目の前で何の前触れもなく照明が割れるということはありました。

ただ、劇中に「何でも幽霊のせいにするな」というセリフもあるんですけど、何かと霊のせいなんじゃないかと思えてしまうんですよね。だから本当のところはどうかわからないです。

そのときは「うわっ、絶対おばけじゃん」って思いましたけど、「何でも幽霊のせいにするな」というセリフを思い出して、「たまたまかな」と考えるようにして。それでも、「これがおばけだったら恐いな」とは思っていました(苦笑)。

それから、撮影期間中、普段はあまりならない金縛りに何度かかかりました。亀梨さんから松原さんが現場に来るときは何かが起こると聞いていて。そしたら、その日の現場で仮眠をとっていたら、金縛りにあいました。

けど、それをスタッフさんにそのことを報告しても、前作も撮っているクルーで、ホラーの現場に慣れ過ぎている、少し感覚の違う人たちが集まっていたから、怖いことが起こるとみんなが笑うという。なかなかない奇妙な現場でした(笑)。

“楽しい”もありますけど、“難しい”も同じ位置にいます

――Snow Manのメンバー内では誰が一番怖がりなのですか。

YouTubeの企画でお化け屋敷でのロケを何度かやったことがあるんですけど、岩本(照)じゃないかな。一番怖がりのイメージはあります。見せかけの筋肉です(笑)。

逆に強いのは目黒(蓮)かな。テレビの番組で驚かされるシチュエーションのときも、冷静で全く驚いてなかったです。瞬発的に驚かせるネタでも堂々としているから、肝が据わっているのか、それとも天然なのか(笑)、照とめめはリアクションが真逆な気がします。

――もしホラー映画を一緒に観に行くとしたら、どちらがいいですか。

目黒かな? 男同士で「わあー!」とか言って、大男が驚いてポップコーンをばらまいたりしていたら、周りのお客さんからの視線を想像すると恥ずかしいので。目黒とだったら冷静に観られそうです。

――渡辺さんは俳優以外にもテレビのバラエティやCM、アンバサダーなど、さまざまな活動をしていますが、その中でも俳優のお仕事に対してはどんな想いがありますか。

未だに難しいと思いながらやっています。“アイドル”という肩書を持っている以上、何でもできなくちゃいけないと思うし、それが“アイドル”ということだとも思うから、やらないといけないことだと思っています。

それから、映像作品に出ると、自分たちの曲を主題歌に使ってもらえるとか、グループに直接的に還元できるのがいいなと。役者業をやっていれば、何かしらグループの力になれるんじゃないかと思います。

――演じることに対しては難しいという気持ちが大きいのでしょうか。

“楽しい”もありますけど、“難しい”も同じ位置にいます。例えば、自分が用意していたものが、監督が思っていたものとは違っているとか。演技に正解はないと言いますけど、監督の中の正解はあると思うんです。

僕は、作品は基本的に監督のものだと思っているので、そこに寄り添っていくことが楽しくもあり、難しいと感じることはありますね。


亀梨さんからのバトンを引き継ぐことをプレッシャーに感じていたという渡辺さんですが、ご自身の怖がりなところや、優しい一面が反映されたヤヒロは、渡辺さんだからこそ表現できるキャラクターになっていると感じました。ホラー作品は映画館で観るからこそ楽しめる部分も多いジャンルですので、ぜひ、劇場でゾクゾクを体験してみてください。

作品紹介

映画『事故物件ゾク 恐い間取り』
2025年7月25日(金)より全国公開

(Medery./瀧本 幸恵)

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