【危ない!逆走車対策】高速などで見かけたら?自分が逆走してしまったら?どうすればいいかJAF静岡支部に聞きました
高速道路の逆走事故は年間約190件!2日に1回は発生
もし逆走車を見かけたら?自分が逆走してしまったら?どんな行動を取ればいいのでしょうか。SBSアナウンサー松下晴輝がJAF静岡支部 事業課 事業係 菊地一啓(かずひろ)さんに聞きました。
<目次>
1.逆走が起きる要因は?
2.逆走車を見かけ時に取るべき行動は?
3.逆走運転をしないために気をつけることは?
松下:お盆や年末年始など帰省ラッシュ時は逆走事故が発生しやすいんですか。
菊地:高速道路の逆走事故は、年間約190件発生していると聞いています。お盆や年末年始などの帰省ラッシュに関わらず逆走は発生していますが、この時期(放送時の8月)は普段車を運転する機会の少ないドライバーが不慣れな土地や長時間運転、複雑化したジャンクションを通行する機会が増えます。
そういった状況下では、通常と比べて事故や故障などさまざまなトラブルが発生します。逆走事案もそのひとつです。
松下:帰省ラッシュ時のほかにも発生しやすいタイミングはあるのでしょうか。
菊地:多くの人が観光地やレジャーに出かける季節は不慣れな土地で高速道路を使う機会が増えるので注意が必要です。
逆走が起きる要因は?
松下:「不慣れな土地」「高速道路」...。こうした要因が逆走を起こしてしまうのでしょうか。
菊地:さまざまな要因が考えられますが「道を間違えた」という理由が多いと思います。不安を抱えながらの運転や長時間運転での疲労、先を急いで焦って運転している時に道を間違えてしまうと正しい判断ができないことがあります。
例えば初めて走る高速道路で本来降りるはずのインターチェンジを間違えて慌ててバック走行してしまうなどがあると思います。
松下:やはり高速道路で起きることが多いのでしょうか。
菊地:高速道路では逆走が発生すると死亡事故など大きな事故につながりクローズアップされることが多いです。冒頭で話した年間約190件は、割合で言えば2日に1回の発生なので非常に多いと言えます。
理由としては高速道路は一方通行のインターチェンジやジャンクションが多いので、道を間違えて逆走してしまうケースが約半数以上。またサービスエリアやパーキングエリアで休憩し、気が抜けたところで入口側に向かってしまうケースもあるようです。
松下:一方で一般道での逆走もあるんですよね。
菊地:中央分離帯がある道路など交差点を右折した時に反対車線に入って逆走してしまう事案があります。逆走は高速道路に限ったことではないので注意してください。
逆走車を見かけた時に取るべき行動は?
松下:もし自分が運転中に逆走車を見かけたらどんな対応をしたらいいですか。
菊地:逆走車の運転者は自分が逆走している意識がなく、逆走車にとって左側通行である追い越し車線側を走行してくることが多いと言われています。日頃から必要な時以外は左側の走行車線を走ることを心がけ、車間距離を十分保って運転してください。
ゆとりを持った運転をすれば逆走車にもすぐ気づけます。万が一逆走車を見かけた場合は、減速して違う車線に変更してください。
逆走運転をしないために気をつけることは?
松下:逆走をしないためにどんなことに気をつけて運転すればいいですか。
菊地:高速道路ではインターチェンジの出口を間違えてもバックやUターンなどの逆走を絶対にしない意識を持ってください。その上で間違えやすいインターチェンジの出入り口やジャンクション、パーキングエリアの出口などでは道路標識や案内看板をよく確認し、行き先を間違えない工夫が必要です。目的のインターチェンジを通りすぎてしまった場合は次のインターチェンジまで行って係員に申し出てください。
松下:誤って逆走してしまった場合、その場でどのように対応したらいいのか教えてください。
菊地:まずは道路の端に車を寄せて停車してください。そしてハザードランプやヘッドライトで周囲に異常を伝えてください。
その後、安全確認を行ってから警察や道路関係者に通報してください。その際に自分で無理に方向を変えることを試みると事故につながるので絶対にやめてください。
※2024年8月30日にSBSラジオIPPOで放送したものを編集しています。