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管理栄養士が見た避難所の“食”… 意外?「心を蝕まないために」必要なポイント

Sitakke

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胆振東部地震から6年。避難所での「食」について考えます。

北海道札幌市の手稲渓仁会病院で、入院患者を食事の面で支える管理栄養士の田中智美さんです。

1月の能登半島地震では、現地の避難所で栄養管理や炊き出しなどの支援を行いました。

「被災者はレトルト食品を日常的に利用していて塩分が多く、血圧の薬が増えていったり、足がすごくむくんでいる人も散見された」

支援物資に頼る避難所生活が長期化する中で、肉や魚などのタンパク質や、ビタミン、ミネラルの不足が目立ったといいます。

「避難所にはものすごいたくさんの食料支援物資が届くが、『これどうやって使うの』というようなものとか、賞味期限が記載されていない食料支援物資は怖くて使えない」

さらに、本来は役立つ支援物資がうまく使われていないケースもありました。

例えばこれは野菜のパウダー。

汁物やレトルトのシチューがあればいれるだけで野菜をとることができます。

「今回の災害被災地にあったんですけど全然使われずに、隅のほうにダンボールでものすごい山積みにされていて。今回これをたこ焼き粉に混ぜて、野菜たこ焼きにした。子どもも高齢者もすごく喜んでくれた」

北海道でも避けて通れない冬の災害の怖さも実感したといいます。

温かい食べ物の大切さ

手稲渓仁会病院の管理栄養士の田中智美さんが、1月の能登半島地震の支援で感じた食事の大切さは、栄養面だけではありませんでした。

もうひとつは「温度」。温かい食事を食べることの大切さです。

「冷たいものを食べ続けるというのが、意外と人々の心をむしばんでいくというか、すごく苦しい思いになってしまうっていうのがあって」

電気やガスが止まっていても温かい食事をつくる方法があります。

「加熱袋にカイロみたいな発熱剤を入れて、あとは食事をこの中に入れて、水を入れたら30分で出来上がります」

市販の加熱袋とレトルト食品を家に備蓄しておけば、災害時でも体と心を温めてくれる食事がとれます。

食べることは、生きること。

大きなストレスがかかる災害時に、少しでもがまんすることがなく、美味しいもので体と心を守る備えも考えることが必要です。

【特集】“じぶんごと”防災

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年9月5日)の情報に基づきます。

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