髪型でキャラを表現するには?文章で表現するバリエーションをご紹介【プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑】
NO.1 髪【かみ】
【意味】
人の頭部に生えている毛。もしくは髪型を指す。
【類語】
前髪 後ろ髪 後れ毛 襟足 もみあげなど
関連語と文章表現
風でさらさらと揺れる髪長い髪が肩を滑るひとつ結びに縛る櫛で髪をとかすひっつめ髪に結うひどい寝ぐせ濡れた髪が張りつく切りそろえられた毛先髪が波打つ寝そべって広がった髪髪が絡まってほどけない黒くて艶やかな髪短く刈り込んだ頭下ろしたままの髪生まれつきのくせ毛に悩む走ると髪が乱れる髪が跳ねていうことを聞かない絹のように美しく流れる髪年々白の割合が増えてきた頭まだ髪の生えそろわない赤子羊のようにふわふわした髪顔にかかった髪を耳にかける輝きを放つブロンド闇に溶ける濡れ羽色の髪髪を引っ張り合うほどの喧嘩邪魔な髪をかき上げる眉が見えるほど短い前髪幼さの残るショートヘア前髪がパラパラと目にかかる髪を触りながら話す娘の髪を編み込む無造作に束ねた髪艶やかな黒髪かわいい後れ毛風に洗われる長髪お洒落とは無縁の髪型
主人公の「髪」型は属性を加味しキャラ設定に寄り添ったものに
役柄を端的にビジュアル化して表すのが、登場人物の「髪」型です。もちろんファッションも同様の役割を果たしますが、
描写がシンプルでわかりやすいのは断然「髪」型です。
いくつか代表的な例をご紹介しましょう。
まず、スキンヘッドの男。これだけで強面ないかつい悪役をイメージできます。肩まで伸びた艶やかな黒髪の女性。こちらは何となく清楚で美しいヒロインを想起させます。金髪でショートボブの少女なら、アクティブでちょっと負けん気の強い女子を彷彿させます。
もちろん、多様性が叫ばれる時代ですので、一概に「これはこういうタイプ」と決めつけてばかりだと、読者の共感が得られません。流行や世代を意識し、ネットなどで「髪」のスタイルやカラーバリエーションを勉強するのも書き手にとって大切なひと手間です。
ちなみに主人公の「髪」型は、性格や知性や年齢といった属性を加味し、物語のキャラ設定に寄り添ったものにしましょう。
「髪」型のシルエットだけで人物の性格まで見えてくるから不思議
【出典】『プロの小説家が教える クリエイターのための語彙力図鑑』著:秀島迅