【京都名園】京都駅前に広大な敷地誇る穴場池泉回遊式庭園☆東本願寺の飛地境内「渉成園」
汁物大好きな三杯目 J Soup Brothersです!FU~FU~☆彡今回は下京区、京都駅から徒歩すぐの場所にある東本願寺の飛地境内の仏寺庭園。文人趣味にあふれ、国の名勝にも指定。
京都駅徒歩すぐの場所にある穴場の池泉回遊式庭園
京都駅から徒歩すぐ、東本願寺の東側に位置し、約3.4ヘクタールの広大さを誇る飛地境内庭園『渉成園(しょうせいえん)』。実は生まれも育ちも京都のくせして参観したことのなかった場所(汗)以前からずっと気になりつつ、ようやくやってきました。
渉成園は、寛永18年(1641年)に三代将軍・徳川家光により寄進された土地に、宗主(門主)を引退した際の隠居所、さらに高貴な方を迎える迎賓施設として建立。
まず、西門入口すぐの場所に、すでに葉桜になりつつある枝垂れ桜。
さらに正面にある『高石垣』。石垣好きにはたまらない景色が展開。
礎石、石臼、山石や瓦など多彩な素材で組み合わされており、数ある石垣の中でも見応えがあり、これだけでもここに来た甲斐がありました(笑)
さらに、順路に沿って進みます。
周囲にこれから開花を迎える雪柳ですかね。その建物にある『大玄関』。
明治13年(1880年)明治天皇が京都に来られ渉成園で休憩された際、東本願寺境内に残る宮御殿とともに大宮御所から移築された玄関。明治初期に建てられたと思われる「馬繋ぎ」も残っています。
さらに池泉回遊式庭園へ。
紅梅・白梅が植えられた梅林『双梅檐(そうばいえん)』は文政10年(1827年)に渉成園を訪れた頼山陽著「渉成園記」の中で、『十三景』として風雅を讃えて紹介された建物・景物の一つ。もやは、梅の実が成り始めていました。
渉成園の中心となる広大な池『印月池』(十三景)。
印月池は園全体の約6分の1の広さを占め、池のまわりをめぐる池泉回遊式庭園として造園。東山から上る美しい月影を水面に映すことから命名されたとか。
園の中で、一番広い大広間となる『閬風亭(ろうふうてい)』。室内は書院造になっており、畳を外せば能舞台にもなる建物で、明治13年(1880年)明治天皇がご休息に使われた場所。
途中、小川もあり、どこも画になる庭園。
印月池の西北岸から北大島へ渡る木造橋『侵雪橋』(十三景)。美しいアーチ。
園内はとても静かで、ここが京都駅すぐの場所とは思えないほどですが、周辺のビルや京都タワーも借景に。
北大島に建てられた茶室『縮遠亭』(十三景)。抹茶席と煎茶席で建物自体が分かれていますが、こちらは抹茶席用の建物。上段床を高く支えた舞台造りに。
大宮御所だったか離宮だったか、この建築様式の回廊に見覚えあるな、と思える『回棹廊(かいとうろう)』。北大島と丹楓渓を結ぶ木橋。安政の大火(1858年)の焼失以前は朱塗りの欄干を持つ反橋だったと伝わるが、現在は柿葺屋根の橋。すでに新緑の青もみじが映える緩やかな木造アーチの屋根。
こんな場所にくれば、俳句もガンガン詠みたくなるわな、の著名俳人の俳句。高浜虚子の句が意外でした(笑)
京都タワーも見える、不思議な景観。そして青もみじも次のフェーズに入った様子。
ここへ来て最初からずっと目を惹いた建物『傍花閣(ぼうかかく)』。園林堂前の山門にあたる建物で、珍しい楼門づくり。左右側面に山廊と呼ばれる階段入口があり、階上には四畳半の間が設けられ、傍らにある桜並木を見下ろせることから、その名がついたとか。
その西側、御本尊・阿弥陀所来を安置する持仏堂『園林堂(おんりんどう)』。室内には版画家・棟方志功筆の襖絵が飾られているとか。
さらに『臨池亭・滴翠軒(十三景)』。池の美しい景観が広がる書院。
生垣をめぐらせ建てられた煎茶用の茶室『代笠席(たいりつせき)』。人里離れた地を訪れた旅人が「笠代わり」に雨宿りする席という意味で命名された建物。
途中にせせらぐ小川には桜の花びらが流れ、その下流には次の出番を待つ花菖蒲。一輪だけ咲いていました。
お買い物広場の建物すら博物館展示物級の設えで、中では物販とともにドリンクや和三盆プリン、抹茶ソフトなども販売されていました。
この日は曇天でしたが、それでも素晴らしい景観に魅了され、また別の季節にも訪れたい場所。しかも京都駅からもすぐの好立地で、ここまでの皇室ゆかりの建築様式と名園が見られるとは超穴場。その素晴らしさは外国人観光客にも人気のようで、多くの方が来られていました。オススメ!
詳細情報
名称:渉成園(東本願寺飛地境内)
場所:京都市下京区 下珠数屋町通間之町東入東玉水町
電話:075ー371-9210
開園時間:3月~10月 9:00~17:00(受付16:30まで) 11月~2月 9:00~16:00(受付15:30まで)
休園日:なし
庭園維持寄付金:大人700円以上、中学生300円以上、小人無料