ライブの曲順決めは何パターン? 計算の決め手は「階乗」【マンガでわかる 図解 眠れなくなるほど面白い 確率の話】
演奏会での順番を決めるには?
3人の演奏順は何通り?
3人の奏者によるピアノの演奏会があります。このとき、3人が演奏する順番は全部で何通りあるでしょう?
3人の演奏者をそれぞれA、B、Cとすると、「ABC」「ACB」「BAC」「BCA」「CAB」「CBA」の6通りあります。下の図のような樹形図にするとわかりやすいです。
階乗で求めてみよう
このように、樹形図でもれなく数えることもできますが、もっと簡単に計算で求める方法を考えてみましょう。
A、B、Cの3人の場合、最初に演奏するのは、3人のうちの誰でもよいので3通りです。次に演奏するのは、最初に演奏した人以外の2人のうちのどちらかなので2通りになります。最後に演奏するのは、残った1人だけなので1通りしかありません。
したがって、次のかけ算で3人が順番に演奏する場合の数を求めることができます。
3通り×2通り×1通り=6通り
このかけ算は、階段を下っていくように、1ずつ少ない数をかけ合わせていくことから「階乗」と呼ばれています。そして、階乗は数字のうしろに「!」マークをつけて表します。異なるn個のものを順番に並べるときの並べ方は「n!」通りと表記されるのです。
たとえば演奏者が5人なら、その演奏順は5!=5×4×3×2×1=120通りです。
出典:『マンガでわかる 図解 眠れなくなるほど面白い 確率の話』