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平和ドキュメンタリー 大山「杉の子像」に焦点 市と東海大生が協働

タウンニュース

大山の杉の子像の前で語る学生ら(映像より抜粋)。映像はYouTubeで公開

伊勢原市が、東海大学文化社会学部広報メディア学科・水島研究室との協働で取り組む平和推進事業の一環として、新たな平和ドキュメンタリー映像「伝えたい想いを乗せて」の伊勢原大山地区編をこのほど公開した。

この映像は、戦争の記憶を風化させることなく、平和の尊さを次世代へと伝えることを目的に制作されている。市内を7地区に分け、同様の映像制作を計画しており、大山地区は5地区目。今回の大山編では、大山阿夫利神社下社境内に佇む「輝け杉の子像」にスポットライトを当てた。

この像は戦時中に大山に疎開した川崎市の学童を記念して大山と川崎市の枡形山に建てられたブロンズ像。学生たちは、建立された経緯やそこに込められた願いについて取材を行った。取材先は、像が置かれた大山阿夫利神社のほか、戦時中に疎開児童が生活していた旅館かすみ荘、枡形山にも及んだ。インタビューでは、川崎市退職教職員の会の米田信一氏と、大山先導師会旅館組合長の内海博文氏が証言を寄せている。

今の若者目線で

映像では、2つの杉の子像を同じ角度や画角で撮影する工夫のほか、像について考えている学生を登場させ、今の若者目線で感じたことを表現。取材を通して学生たちは、疎開学童・米須清博君の悲劇的な運命を知り、「安全なはずの疎開先での死という事実に衝撃を受けた」とし、「伊勢原と川崎の意外なつながりを知り、平和についてより深く考察するようになった」とコメントしている。

指導にあたった水島久光教授は、「戦争の経験は語れる人がほとんどいなくなり、記憶の伝承から記録の継承の時代に移り変わりつつある。そんな中、21世紀生まれの若者たちが歴史的事実と正面から向き合い、『真摯な態度』を結論として導き出したことを評価したい」と語る。

今後は、成瀬地区と伊勢原南地区の制作も予定されている。また、伊勢原市と水島研究室では、これまでにも市内在住の戦争体験者に当時の様子を語ってもらう「戦争体験インタビュー」の映像を制作しており、市立図書館で視聴することができる。

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