インバウンド減速が顕著 百貨店4社の株価が軒並み下落
週明けの5月26日、大丸松坂屋百貨店を傘下に持つJ.フロントリテイリングの株価は3日続落するなど、百貨店株が軒並み下落した。J.フロントリテイリングは5月15日にイグニション・ポイントベンチャーパートナーズと共同で運営するファンド、JFR MIRAI CREATORS Fundを通じて、シェア別荘サービス「サヌ セカンドホーム(SANU 2nd Home)」を展開するSanuに出資すると発表、翌16日には18.13%上昇していた。一方で、大丸松坂屋百貨店の4月度の免税売上高は前年同期比で20.5%減と落ち込んでおり、5月度は同37.0%減で推移している。 三越伊勢丹ホールディングスの株価も下落した。23日の終値が2220円だった株価は4.39%下落し、97.5円安となる2123円で取り引きを終えている。三越伊勢丹ホールディングスは3月の売上速報で国内百貨店事業の売上高が前年同月比1.6%減とマイナスとなり、4月16日には年初来安値を更新している。髙島屋の株価は前日から2.49%下落し、阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー リテイリングの株価も2.10%下落した。 日本百貨店協会は5月23日に4月の売上高速報を発表しており、免税売上高が前年同月比26.7%減となり、2カ月連続でマイナスを計上。全国の売上高も前年同月比で4.5%減と3カ月連続でマイナスとなった。前年の反動減もあるが、インバウンドの減速傾向が顕著になってきている。