6メートル下に転落した飼い主のため、愛犬が助けを呼びに走り出す その行動に「やはり犬は最高の相棒」(米)
米ペンシルベニア州で今月1日、愛犬と散歩をしていた男性が足を踏み外して約6メートル下に転落した。落ちたのは木々に囲まれた場所で、ケガをして動けなかった男性は助けを呼べずに途方に暮れていたところ、飼い主の危機を察知した愛犬が助けを呼びに走り出した。この犬について米ニュースメディア『People.com』などが伝えると、忠実で賢い行動に「犬は最高の相棒」といった絶賛の声があがっている。
【写真】愛犬のおかげで救急隊が駆けつける。飼い主が救助される様子
負傷した男性は今月1日午後、愛犬のゴールデン・レトリバーを連れて米ペンシルベニア州ピッツバーグ近郊で散歩をしていた。ところが木々に囲まれた丘の斜面を歩いていたところ、男性は足を踏み外して20フィート(約6メートル)下に転げ落ちてしまった。
自力で登れない高さではなかったが、男性は転落した際に股関節をケガしてしまい、一歩も動けない状態になっていた。困り果てた飼い主を見て、愛犬は危機的状況にあると理解し、助けを呼びに走り出した。
男性が落下した場所の近くに住む人のところまで走った犬は、人々の注意を引き、助けが必要なことを伝えられた。そして、近所の人からの通報を受けた「ロス・ウェスト・ビュー救急医療サービス(Ross West View EMSA)」が現場に駆けつけ、男性の救助を開始した。
しかし男性のケガの状態が酷く、落下地点から安全に引き上げるには人手が必要となったため、応援を要請することになった。要請を受け、同エリアを管轄するロス・タウンシップ警察や公共事業部、近郊のローレル・ガーデンズやバークレーヒルズの消防隊が現場に到着して、男性の救助活動に加わった。当時の様子を撮影した写真には、担架やロープを使い、5人がかりで男性を救助する場面が写っている。
無事に引き上げられた男性は、その場で応急処置を受け、緊急医療サービスを提供する外傷センターへと運ばれた。
ロス・ウェスト・ビュー救急医療サービスがFacebookに投稿した内容によると、男性が救助されるまでの間、助けを呼んだ犬はその場を離れず、心配そうに飼い主が引き上げられるのを待っていたという。そして引き上げられた後、犬は男性が治療を受けている間もそばから離れる気配を見せなかった。
飼い主を救うため、真夏の強い日差しの中を走って近所の人に危機を知らせた犬には、ご褒美としてボウルいっぱいの水とおやつが与えられた。
忠犬として見事に役割を果たした犬のストーリーが各メディアに報じられると、「犬は本当に賢いよね」「ご褒美に大きなステーキをあげて!」「なんて飼い主思いで賢い子なの」「やっぱり犬は最高の相棒だよ」などといった犬の行動を絶賛する声が多数あがっている。
ちなみに今年6月には米ユタ州で、認知症の女性が愛犬と散歩に出かけたまま行方不明になったが、愛犬は女性に寄り添い、吠え続けて居場所を知らせたことで女性の発見に繋がった。この愛犬の行動には、「やっぱり犬は素晴らしい」といった声が集まっていた。
画像は『Ross West View EMSA Facebook「Earlier this afternoon EMS crews were alerted for a man who had fallen with a hip injury.」』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)