迷子になった8歳女児、ATMを使って助けを求める姿に「賢い」と驚きの声(中国)
中国で先月30日、ダンスの習い事を終えた8歳女児が迎えにきた祖父と途中ではぐれてしまった。一人になり不安に襲われた女児だったが、近くにATMを発見すると機転を利かせてある行動に移した。女児の行動には「賢い子だ」といった驚きの声が寄せられたと、香港のニュースメディア『South China Morning Post』などが伝えた。
中国・浙江省衢州市で先月30日夜、ダンスの習い事を終えた8歳女児が、迎えにきた祖父とはぐれてしまった。携帯電話などを持っていなかった女児は家族に連絡もできず、途方に暮れた。
助けてくれそうな大人の姿はなく、一人きりで不安に襲われた少女だったが、近くに「衢江農商銀行」の無人ATMブースがあることに気付いた。ブースの扉を開けて中に入った女児は、職員と直接話すことのできる緊急ボタンをATMの横に見つけると、迷うことなくそのボタンを押した。
対応した同行の監視センターで働くシュウ・ドンインさん(Zhou Dongying)は、女児が祖父とはぐれてしまったことを聞くと、「おじいさんの電話番号は分かる?」と尋ねた。しかし女児は、祖父や他の家族の電話番号を知らなかったため、シュウさんは警察に連絡することにした。
警察官が到着するまでの間、シュウさんは通話越しに「すぐに警察の人が来てくれるから、ここにいてね」と女児がどこかへ行ってしまわないように話し続けた。そして現場に開化県公安局の警察官らが到着し、女児を保護した。女児は自宅の住所を覚えていたため、警察官が自宅に送り届け、女児は無事に家族と再会した。
女児が押した緊急ボタンは、ATMブース内で緊急事態が発生した際に警察へ通報する目的で設置されているものだった。女児は、母親から「助けが必要な状況になった時は、ATMに緊急ボタンがあるから、それを使いなさい」と普段から教わっていた。これが功を奏し、女児は冷静に助けを求めることができた。
シュウさんが今回のようなケースに遭遇したのは初めてのことだったが、2021年2月には中国湖北省で、母親とはぐれて迷子になった5歳男児がATMの緊急ボタンを利用して助けを求めたケースが確認されている。
ATMを使って助けを求めた女児には、人々から「ATMをこうやって使えるのは初めて知ったよ」「自分よりこの子のほうが賢そうだ」「賢い子だね」などの声が寄せられた。
なお、2020年11月にはオーストラリアで、猛毒のヘビに噛まれた9歳少女が、テレビ番組で学んだ知識を思い出し、冷静に対応したことで一命を取り留めた。心配する母親に対し、女児は「するべきことは分かっているわ」と落ち着いて救急車を待っていた。
画像は『South China Morning Post 「Lost China girl 8 uses ATM for help joyfully reunited with family amusing many online」(Photo: SCMP composite/QQ.com)(Photo: QQ.com)』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)