桜の標本木が代替わり 伐採に伴い新しく認定
相模原市は、これまで市の標本木としていたソメイヨシノが樹木診断の結果によって伐採の対象になったことを受け、市役所さくら通りのソメイヨシノを新たな標本木に認定した。3月14日に行われた認定式には近隣の市立中央小学校の児童や本村賢太郎市長、横浜地方気象台の杵渕健一台長らが参加した。
新たに標本木に認定されたのは、相模原郵便局近くのソメイヨシノ。市の担当者によると、樹齢は50年程度だという。認定式に参加した同校3年2組の児童は「標本木を初めて知った」「参加できてうれしかった」などと話し、本村市長は「この日に立ち会ったことを次の世代に伝えてほしい」と児童たちに呼びかけていた。
3月に31本伐採
近年、倒木による事故が全国で相次いで発生している。高度経済成長期に街路樹として整備された樹木の老木化が背景にあり、伐採や植え替えに踏み切る自治体も少なくない。相模原市内でも2010年と22年に桜の倒木が発生した。
市はこうした状況を踏まえ、定期的な樹木診断と、危険性が高い樹木の伐採を実施している。この3月には、昨年実施した診断の結果に基づき中央区内にある桜31本の伐採を行った。これまで標本木としていた相模原消防署近くのソメイヨシノはそのうちの1本で、8日に伐採が行われた。1952年に植えられたもので、樹齢は約80年だった。