脳を冷却すると疲れがとれる!?人にとっての最適な温度とは?【眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話】
脳を冷却すると疲れがとれる!
脳にとっての適温は22〜24℃
高温多湿の日本では、真夏の熱中症対策が不可欠ですが、実は体の中で一番発熱しやすく、のぼせやすいのは脳なのです。脳は全身のエネルギー消費の約20%を占めるといわれ、その活動に伴い熱を発します。外気温が高くなればその分、脳もフル稼働しなければならず、オーバーヒートの危険が高まっていきます。そうならないためには常に脳を冷却し最適温度に保つ必要があるのです。かといって冷感シートを額に貼っても冷えるのは表面だけ。脳には何の影響もありません。
脳を冷却するコツは鼻呼吸にあり、その方法については、のちほど詳しくお話ししますが、まず覚えていただきたいのが、脳にとっての最適温度、つまり脳が疲れをため込まず、最も機能を発揮できる室内温度は22~24℃だということです。
ただし、体の適温は筋肉の量に比例しますので、欧米人に比べて筋肉量の少ない日本人、特基礎代謝の低い女性にとって22~24℃は寒過ぎます。エアコンが苦手な女性が多いのはそのためともいえるでしょう。体にとっての快適温度は25〜27℃ですので、エアコン温度は24+1度を目安に設定し、寒さを感じたら上着を羽織るなどして体は温かく脳は常にクールダウン。これが脳にとってはベストな状態なのです。
脳を冷やして体は温かく
脳の快適温度
22~24℃(湿度50~55%)
体の快適温度(夏)
22~24℃(筋肉質体質)
25~27℃(やせ体質)
POINT
※1年を通して、18℃以下あるいは25℃以上の室温は避けるべき
※室温は24℃プラスマイナス1℃の範囲内を心がけ、体は衣類などで温かく保つこと
女性は平均的に筋肉量が少ない
筋肉量が少ない
熱産生が少ない基礎代謝が低い
脳にとっての快適室温(22~24℃)は女性にとって寒過ぎる!
交感神経の優位、自律神経疲弊
末梢血管の収縮による熱放散の抑制末梢血流量・皮膚温の低下
脳は冷やしても体は温かくするべし!
【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 疲労回復の話』著:梶本修身