職場で意見を求められると緊張してうまく伝えられない…どうしたらいい?【お悩みコラム#79】
はーい皆さん、ごきげんよう!満島てる子です。
突然だけど、みんなは仕事楽しんでる?
あたしはね、正直そうでもない。←
……いやね、働くのが嫌いだとかそういうことではないんだけれどさ(じゃないと週6でお店できないわよッ!)。
自分のジョブと向き合う中で、周囲とうまくやり取りする難しさを感じたり、自分自身の非力さを思い知らされたりって瞬間が、やっぱりどうしてもあったりもして。
すんなり「仕事楽しい!」と即答できるかというと、迷うところもあったりするのよねぇ。
読者の方々も、そういう仕事にまつわるしんどい経験って常日頃、どうしても起こるんじゃないかしら。
今回は、そんな経験の一種に苦しめられている方からのお手紙です。
読者のお悩み:職場で意見を求められると緊張してうまく伝えられない…どうしたらいい?
あらぁこりゃ大変。あたし思うんだけど、会議って本当にめんどくさいわよねぇ。
案外さ、話し合う前から出てくる結論がほぼ決まっていたりもして。
「何のためのミーティングなわけ?これ」ってなることもあったりしたなぁ。
……なんて、突然勝手なひとり語りから始めてしまいましたが。笑
まずはたてひよこさん、お手紙送ってくださり、ありがとうございます!
そうねぇ、意見を言うのが苦手なのかぁ。
仕事って結局、誰かとコミュニケーションを取ることではじめて成立するところがあるから(在宅ワークにしても、外部との何らかのやり取りは必要になっちゃうもんね)、自分の気持ちやアイデアを言語化して伝えるっていう作業からは、どうしても逃げられないものよね。
まして、たてひよこさんの就ている販売業のような、お客さんはもちろんのこと他のスタッフともスムーズに連携していかなければならない職種となると、さらにこの「言語化」には業務上のウェイトが置かれるようになるはず。
ううん、想像しただけで大変そう……。
あたしの本職である飲食店も、この点は似たようなところがアリアリ。なのでいつもスタッフには、言葉のレパートリーや語りの型を増やしていくことの大事さを、不器用ながら店長としてなんとか伝えようと四苦八苦しています。
ちなみに、言語化ってことで考えると、このワードについては最近「大事だ」「必須スキルです」なんて文言付きで、YouTubeやら啓発本やら、いろんな場面で売り文句として気軽に目にするようになった気がしませんか?
でも、それこそ「口で言うのは簡単」で。
じゃあそうした情報をキャッチしているらしいみんなが、満足に自分の気持ちを言葉に落とし込むことができているのかというと、なかなか現実は様子が異なりますよね。
少なくともあたしは自分の周囲を見渡すと、おのれについても含めてそう感じるの。
(「お金を増やす方法!」なんてのはよく見かけるのに、お金持ちには滅多に出会わない、って現象に近しいというかね。)
「どこどこでいついつ、〇〇について話し合おう〜」なんて、準備時間が与えられているパターンならまだしも。
大概のコミュニケーションは突発的で、即事的で、触発的です。
働く上で他者に伝えなければならない意見だって、タイミングを見計らう余裕も言葉を練る暇だってあまりないままに、いきなり「あのさ」と話さなきゃいけなくなったりする。
あるいは、そのいきなりさに戸惑って、結局「まだちゃんと言う心づもりができてないかも」とおのれの考えをしまいこみ、口をつぐんでしまったりすることも、人によってはあるかもしれない(この点、たてひよこさんの「的外れな意見を言って、周りに軽蔑されるのが嫌」って気持ち、痛いほどよくわかるのよね)。
あたしなりのAnswer
さて、たてひよこさん。ここから書くことは、あくまであたしなりの考えでしかないんだけれど。
職場で誰かに意見を伝えようとするとき、あるいは伝えなければならないときのために。
次の3つのポイントを普段の行いから意識してみると、「上手に」伝えることは難しくとも、少なくとも「誠実に」伝えようとしていることは、相手にわかってもらえるようになるんじゃないかなって思うの。それぞれ解説付きで紹介するわね。
<職場で意見を伝えるのが苦手なら!この3つ!>
①意見しやすくなる「土台」を作っておく。
誰かに仕事に関する「意見」を投げかけるのって、実はコミュニケーション一般としてはエネルギーが要る方だし、言葉のチョイスにも高度なテクニックが必要。相手と共通の土台•目線に立てていることが、一般的には前提条件です。そのベースを作るために、普段から何気ないやり取りをあえてかなり積極的にして、こころを通わせておくとGOODでしょう(ちなみに「こちらは歩み寄っているのに、なぜかこいつとは自然な会話ができん……」ってなったら、それは単に相性が悪いか、相手が腐っている証拠。しれっと距離を置くのが吉)。
②意見のための「時間」を遠慮なくもらう。
これ、①を積み重ねておけばかなり伝えやすくなると思うんだけれど、たてひよこさんのように目下出てきた話題にすぐレスポンスするのが苦手な人は、(事前に会議日程や内容が決まっているなら)意見を練って持っていく時間、はたまたその場のトピックについて持ち帰って後日話すためのシンキングタイムを「ください!」とだけは、上司を含めた周囲に対してその場で率直に言えると、かなり息がしやすくなるんじゃないかなと思います。後からでもいいのよ。求められているのはおそらく「アクティブに職場と関わろうとしている姿勢」だから。
③意見するのが「苦手」なのを隠さない。
これがマジで一番大事(上2つはこれを前提に書いているところもあるわね)。あのね、人間って苦手なものはやっぱり苦手だし、それ、無理に得意になろうとしなくて大丈夫。だけれど、仕事となるとやはり他人が絡んでくるわけで、そうとばかりも言ってられない。だとすれば「他人に意見するの、苦手なんです……」って、関係する人みんなに素直にアピールした上で、「でもッ!伝わるまで!努力するのを!やめないッ!」と、つたないながらもポジティブに努力する。そんな態度を見せることが、小さくない力を発揮するはず。きっと仕事中、以前よりもはるかに周囲との風通しがよいことに気づけるのではないでしょうか。
いかがかしら?
こういった話題だと、どちらかというと意見の「伝え方」というか、わかりやすく簡単にしゃべる方法だったり、話す準備をしやすくするための思考法など、ノウハウ的な部分にスポットライトが当たりがちだけれど。
あたしがたてひよこさんに伝えたかったのは、そんなノウハウを活かす以前に大切にするべきものというか。
あなたがもし意見を伝えるのが得意な人だったとしても、そもそも取り組んでおいて損はない事柄をここには記したつもり。
相手と目線を合わせること。「待って」と意思表示すること。自分の弱点を開けっぴろげにすること。これらはどれも職場という環境を飛び越えてすら、大事なことです。
そうした大事なことたちを、きちんと大事にする。それだけで、たてひよこさんにとって今いる職場、徐々にではあるかもしれないけれど、明るいものになっていくんじゃないかしら。
大丈夫。あなたの場合は、自分の苦手をまっすぐに「苦手」として認めることができている。
その時点で、たてひよこさんからは仕事に対して真面目に取り組みたいという、そんな願いを感じるのよね(だからこそ、自分のマイナスに目を向けているというか。これってなかなかできることじゃないわよ)。
あとはどんな方向で真面目に取り組むかが定まれば、自然に歩み出せるんじゃないかな。あたしはそう思うの。
このコラムが、そんな方向を示すひとつの風見鶏になってくれていれば、なんて。
そんな願いを伝えることで、今回のコラムでのあたしなりのアンサー、締めくくらせてもらおうと思います。
ま・と・め♡
というわけで、今回は職場でのコミュニケーションというか、誰かに自分の意見を伝えるにあたって気をつけておきたいことについて、あれやこれやを綴らせていただきました!
どんなに素晴らしい環境で働いていたとしても、そこが職場である限り、必ずなにがしか解決しなければならない課題に誰しもが一度はぶち当たるものよね。
その解決に向けては結局のところ、それぞれの「人間力」(曖昧でブラックボックス的なとこあるから、あんまり普段積極的には使わないワードだけれど)的な部分が、何につけても大事になってくるのかもしれません。
気持ちよく働いて、気持ちよく日々を過ごす。
そんな人生でありたいものよね(マジでね!!!!!)。
みなさんも仕事、毎日お疲れ様です。明日からもファイティンだよ!
ではでは、また次回。Sitakkeね〜!
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■番組名 「ひとりの夜にあなたとあたしのしたっけラジオ」
■放送日時 毎週日曜日 午後7時30分~8時00分 ※初回放送:2024年10月6日(日)
■出演 満島てる子、HBCアナウンサー・森結有花
■番組メールアドレス st@hbc.co.jp
■Podacast https://podcasters.spotify.com/pod/show/hbcsitakke
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文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部 ナベ子
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。