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一度は行っておきたい 「子育て明神」が祀られる神社【京都市上京区】

きょうとくらす

きょうとくらす

我が子の成長は親にとって格別にうれしいもの。特に幼いうちは、お宮参りや七五三といった行事を家族みんなでお祝いするという人も多いですよね。

『きょうとくらす』では、子どもを守ってくれる存在として京都で長い間親しまれている神社仏閣をご紹介します!

今回は、“いのしし神社”として知られている『護王神社(ごおうじんじゃ)』(京都市上京区)をご紹介します。実は、同社の御祭神として子育ての神様もお祀りされているんですよ◎ ぜひチェックしてくださいね!

足腰の守護と猪で知られる護王神社

画像:さとみ縁

烏丸通を挟み、京都御苑の西側にある『護王神社』。アクセスは、京都市営地下鉄の丸太町駅から徒歩約7分、もしくは京都市バスの烏丸下長者町の停留所を降りてすぐです。

御祭神は和気清麻呂公命(わけのきよまろこうのみこと)と、和気広虫姫命(わけのひろむしひめのみこと)。足腰の健康・病気怪我回復、亥年生まれの守護、そして子育て・子どもの成長の守護などのご利益があります。

画像:さとみ縁

表門には、一対の狛猪と大きなお守りがあります。同社のご利益の一つである足腰の健康には、実は猪が深く関係しているんです。

清麻呂公は、奈良時代に平安京の建都に貢献した人物。逸話の一つに、当時の法王・道鏡による天皇の座を奪取するという企みを、九州の『宇佐八幡宮』の御神託を授かることによって阻止したという話があります。

しかし道鏡の逆恨みを買い、足の腱を切られた挙句、広虫姫とともに流罪になってしまいます。さらには、清麻呂公を襲わせるために刺客が放たれました。

そのような状況の中でも、流罪地への旅の途中で『宇佐八幡宮』へ御神託のお礼に立ち寄ろうと考えたところ、どこからか300頭の猪が現れ、一行を守り道案内したのだそう。『宇佐八幡宮』へお参り後に猪たちは去り、清麻呂公の足は治っていたといわれています。

“子育て明神”和気広虫姫

画像:さとみ縁

また、ご利益のうち子育て・子どもの成長の守護にかかわるのが『和気広虫姫』。

境内には仏師・今村宗圓氏による広虫姫の像が2体奉納されています。一つは祈願殿に置かれており、普段は外からの見学となりますが、今回特別に間近で見学・撮影させてもらいました。

子どもを抱く広虫姫の姿を描いた絵を元に制作された像は、愛と優しさに満ち溢れた表情をしています。

画像:さとみ縁

もう一体の像は若い頃の広虫姫をイメージした女官姿で、参拝者専用の休憩所内に展示されています。こちらはガラス越しに見ることができます。

広虫姫は、天皇が代替わりしても引き続き仕えるほど厚い信頼を置かれた女官で、慈悲深い人物であったのだそう。

『日本後紀』によると、広虫姫は藤原仲麻呂の乱のために身寄りを失った子どもたちを83人を引き取り、将来も困らないよう養子として育てたといわれています。このような逸話から、広虫姫はやがて“子育て明神”として信仰されるようになっていきました。

家族みんなでお参りができる境内

画像:さとみ縁

同社へは、サッカーやランニングなどのスポーツに関わる人が、技能の向上や足腰の守護を祈願するために訪れることも多いです。

また、足腰の回復を願って車椅子で訪れる参拝者もいるのだそう。そのため、境内には通行しやすいよう砂利の間に平坦な通路が整備されています。

画像:さとみ縁

それから、子育て明神である広虫姫が祀られていることを知った女性や保育士の人が訪れることも。赤ちゃん連れでもお参りがしやすいよう、参拝者用の休憩所の中には『赤ちゃんルーム』も完備されています。

『赤ちゃんルーム』は鍵がかかる個室で、ベビーカーごと入室が可能。エアコンの付いた広い空間で、おむつ替えや授乳をすることができます。取材時は建てられたばかりで、真新しいきれいな部屋が印象的でした。

鮮やかなお守りやキュートな猪グッズも

画像:さとみ縁

『護王神社』のお守りは種類がたくさんありますが、人気なのはやはり『足腰御守』。黄、紫、黒、朱の4色あり、いずれも凛とした力強い色合いです。

また、小ぶりな『健脚御守』はピンクと水色の2色があり、どちらもかわいらしいので子どもも喜びそうでした。スポーツはもちろん、普段の生活においても元気に歩けるよう願いを込めて渡したいですね◎

画像:さとみ縁

他にも、猪をモチーフにした授与品もあります。ここでしか手に入らないお煎餅は、境内にあるカリンの木の実を使用したもの。かわいらしい猪の焼き印と、神社の名前が入っており、お土産にもぴったりです。

清麻呂公と広虫姫、そしてたくさんの猪が見守ってくれる『護王神社』。今回ご紹介したほかにも、境内には見どころがまだまだあります。ぜひ、家族やスポーツ仲間と訪れてみてくださいね!

【詳細情報】
護王神社(ごおうじんじゃ)
住所:京都府京都市上京区烏丸通下長者町下ル桜鶴円町385
電話番号:075-441-5458
参拝・受付時間:【参拝】6:00~21:00【授与品・御朱印 ・御祈祷】9:30~16:30

文/さとみ縁

【画像】さとみ縁
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