「靴とウェアが最重要?」あゆ(鮎)のルアー釣り入門への道【タックル・小物類・服装を解説】
何かと専用品が多いのが鮎釣りの特徴のようです。川に立ちこむため、着衣から靴までが必要になります。鮎師のようなスタイルを整えようとすると少々手強く、費用もかかります。そこで、機動性があり手軽なウェットスタイルを選びました。夏の渓流釣りでも使われるスタイルです。友釣りとは違う、鮎のルアー釣りのスタイルが出来上がりました。
あゆ(鮎)のルアー釣りの道具
鮎ルアー関連の道具を扱うメーカーサイトには、動画が豊富にあり、ウェアや足回りからロッドまでのタックルが紹介されています。ロッドとリールはある程度理解できても、足回りに関しては悩みました。
サイト、カタログ、釣具店をはしごして調べ、最終的に外資系通販で購入。これが一番安く揃える方法でした。もちろん資金力があれば、大型釣具店に行って「全部そろえて」と言えばOK。あとは特上のカードで支払えば事足ります。
ブランド店のような買い方も可能ですが、貧乏性の私は納得しないと気が済まない性格なので、ずいぶん時間がかかりました。それでも、なじみの釣具店、ホームセンターのプロ店、100円ショップ、外資系通販を駆使して、なんとか一式揃えることができました。
必要なタックル
リールはシロギス用の#2000を流用。グリグリ巻く釣りではないので、汎用品で十分です。ロッドもシロギス用の軟調竿を使おうかと思いましたが、ある程度の長さが欲しかったため、DAIWAのAYUINGシリーズの廉価版・9ftを、なじみの釣具店のセールで取り寄せました。シロギス釣りにも良さそうな竿です。
ラインはPEライン0.6号で、海用のマーキング付き。目印としても使えます。リーダーはフロロカーボンライン6lb(1.5号)で、ここまではボート釣りの知識を応用できます。しかし、ハリに関してはまったく分からず、通販でそれらしいものをいくつか購入。今後も使い勝手を見ながら買い足していきます。
追わせて向こうアワセを狙う釣りなので、ハリの良し悪しは重要です。川底で簡単に鈍るため、1日数組以上を消耗品と割り切るのも納得です。
ルアーも各種準備しましたが、どれが釣れるかはまだ未知数。扱いやすくコントロールしやすいものが見つかると思いますが、しばらくはいろいろ使ってみるのが良いでしょう。ルアーは感覚の個人差が大きいため、DUO・PALMS・DAIWAと買って試しています。
靴とウェアが一番重要
一番悩んだのはここ。苔のある流れの中に入るので滑りやすく、フェルト底がベストとのこと。そこでウェーディングシューズを購入。ただし、メーカー選定から取扱店探し、試し履きまで時間をかけました。試着できたのはよかったのですが、通販との価格差に負けてそちらで購入。サイズ確認だけは重要でした。
ウェーディングシューズは防水ではなく、中に水が入り排水構造。登山靴のように足首をしっかりサポートします。ソックスはネオプレーン製のウェットタイプで、これらは「リトルプレゼンツ」というメーカーで揃えました。メーカーに問い合わせて確認もできたので安心でした。
フェルト底にピン付きのタイプもありますが、引っかかるのが嫌でフェルト底にしました。ねじ式スパイクがオプションであるため、いくつか打ち込む予定です。
ウェア
着衣は水着用インナーパンツとタイツ、その上に速乾性の短パンとシャツで夏でも快適。タイツはDAIWAの型落ち品を見つけたので使用。釣り用とはいえ、違いはほとんどありません。
ネオプレーン製の「ゲーター」(足首から膝上までをガード)も装着。タイツだけでは不安なので、装着すると脛や膝を守れて安心です。川に立ちこんでも足首上までしか浸かりませんので、これで十分です。シューズのサイズ選びは難しいですが、試着できたので安心して通販購入しました。
小物類
渓流用のベストを用意。ルアーや小物を収納でき、入漁証も表示できます。夏場はメッシュでも暑いですが、非常に便利。ベルトも必須で、ロッドホルダーを装着して竿や玉網、友船を接続。カラビナなどホームセンター商品も大変役立ちます。
流失防止の尻手ロープも必要です。スパイラルタイプは細いラインに絡みやすいため、「ランヤード」と呼ばれるショックコードタイプが安心。これはボート釣りでも同様です。
玉網は必須
玉網は必須アイテム。鮎を魚ばさみでギロチンつかみ(下品)する人はいないはず。取り込みや友船への移動など使い道多数。廉価品でも絶対に必要です。写真撮影の際も、ギロチンばさみより玉網の方がスマート。
友船は釣れてからと考えていましたが、欲しくなって購入。ビクをぶら下げて……とはいかず、小型のDAIWA製を選びました。川の中では全てを身に着ける必要があり、最終的にはゴミ入れまでぶら下げたスタイルに。これでひとまず、鮎ルアー釣りスタイルが完成しました。
釣ったら美味しくいただく
辺見プロが言っていました。「口にかける釣りではないのでリリースはしない。釣ったら冷水締めして持ち帰り、美味しく食べましょう。持ち帰らないなら鮎は釣らないでください」と。
ギロチンばさみを使わず、上品に釣って美味しくいただく――これが鮎です。新しいカテゴリーとも言える「鮎のルアー釣り」。清流に立ち入って、ルアーを「勘違い」で追わせて釣れるよう、ぜひチャレンジを。
<丸山明/TSURINEWSライター>