【西武】豊田清投手チーフコーチインタビュー 篠原響のデビュー戦で感じたこととは?
9月9日放送のライオンズナイターでは、楽天モバイルパークで行われた楽天―西武20回戦の試合前に、埼玉西武ライオンズの豊田清投手チーフコーチにインタビューした模様を放送した。ドラフト5位ルーキーの篠原響投手のデビュー戦について訊いた。
――この試合は今井達也投手が登板です。1週間前(9月2日)と球場(楽天モバイルパーク)も相手(楽天)も全く一緒です。(今井投手は)2試合連続完封勝利中ですが、この2試合を振り返っていかがですか?
豊田「その2試合もそうですけど、その前の1試合(8月15日、オリックス17回戦)というところでも非常にいい投球をしてくれていたので、今井らしさがやっと戻ってきたかなと思います。前回の仙台での登板(9月2日、楽天18回戦)は非常に余裕のある投球でしたし、なかなか相手に的を絞らせないというところも含めて非常によかったなと思います。(前回の登板の時に)翌週も同じカードというところで今井には『自分を少し隠しながら』という話をミーティングでしていたのですが、前回のピッチングはまだ隠しているのではないかなというぐらいの余裕のあるピッチングだったように見えました。ですから今日は全開で今井らしく、3試合連続完封勝利を狙えるのは彼なので、そういうところを目標にしてモチベーションにして頑張ってもらいたいと思います」
――交流戦明けのリーグ戦再開後から7月にかけてはなかなか本人が苦しんでいたのですが、8月以降見違えるように見えます。この辺りどういった感じなのでしょうか?
豊田「彼はとにかく長いイニングを投げてくれるピッチャーなので、どこかで疲れが来ると思いましたし、オールスターなども含めてなかなか夏場は厳しい中で結果が出ませんでした。今は元気にしっかりとチームを引っ張って投げてくれているので、今日も期待したいです」
――(9月9日)現在離脱中の武内夏暉投手ですが、今日はファームで登板していました。復帰が近いのではないかなと思うのですが、近況等々ファームから報告は入っていますか?
豊田「もちろん報告は受けています」
――復帰の時期はいろいろと見極めながらというところですか?
豊田「そろそろ投げてくれないとね……武内投手がグラウンドに戻ってこないと我々も寂しいですし、昨年はあれだけの結果を出したので、そろそろ期待しています」
――先週末の日曜日(9月7日、ロッテ22回戦)で、ドラフト5位ルーキーの篠原響投手がプロ初登板初先発デビューをしました。5回途中4失点というデビュー戦でしたが、一生懸命腕を振っているように見えました。どのようにピッチングをご覧になっていましたか?
豊田「まず彼を今年のこの時期に使ったというところで、うちはAクラスを目標に今頑張っている最中に彼を抜擢しました。彼が2年目、3年目ぐらいの選手であれば、早々に1軍で登板させていたとは思うのですが、まだ育成段階というところでこの時期になりました。真っすぐは非常にコントロールがよくて、球の勢いもあってというところだったのですが、変化球が本来の精度ではなかったというところで、なかなかバッターを打ち取るのが難しかったです。ただとにかく光るものが多々あったというような感じで見ていましたし、大量失点しないでくれという思いでとにかく祈っていただけなのですが、しっかりと投げてくれましたし、本人は相当悔しがっていましたが、これから新しい戦力というか、光が見えたかなと思います」
――登板を終えた後はどんな声かけたのですか?
豊田「まず初登板おめでとうというところで握手をして、初奪三振も記録したのでその辺の話もちょっとしました。後は、試合の中で3つほど僕の中でというか、本人もわかっていることもあったのですが、ミスというか、迷ったところがあったような話はいろいろしました。最終的に投げ終わった感想を聞いてみたら、『やっぱり悔しい』という話をしていたので、飄々としているように見えましたけど、悔しさはあるということで、次への楽しみができたかなと思います」
――渡邉勇太朗投手が(9月6日、ロッテ21回戦で)プロ初完投初完封勝利を挙げて、球数が97球と非常に省エネでのピッチングでしたが、これについてはいかがですか?
豊田「初回からうまく変化球を使った非常にいい投球に見えました。勇太朗もね、この何ヶ月かなかなか勝てなくて、いいピッチングをしても勝てないという中で今回は期するものがあったと思うので、それがいい結果として現れて本当によかったと思います」
※インタビュアー:文化放送・高橋将市アナウンサー