シバヒロ、賑わい生み10年 中町の広場 イベント開催
中町にある全面芝生の多目的広場「町田シバヒロ」が今年、オープン10周年を迎えた。周辺住民の憩いの場となり、町田市街地におけるイベントスポットの1つに数えられるようになったシバヒロ。管理する町田市観光コンベンション協会の担当者は若い世代の利用を促すなどして、より多世代の集まる場所にしていきたいとしている。
シバヒロがオープンしたのは2014年5月3日。旧町田市役所の跡地を活用した賑わいの創出空間として整備が進められ、フリーマーケットやスポーツイベント、ワークショップなど、多彩な催しの会場となってきた。
一般開放され、市民らの憩いの場にもなっているおよそ5700平方メートルに及ぶシバヒロを管理してきた市観光コンベンション協会の福栄太さんは「はだしで走り回ることができるポケットパークのようなものにしたいという話があがり、一面芝生で埋め尽くす現在の形になった」と振り返る。近隣に住む住民の一人は「イベントがあるたびにシバヒロに立ち寄るようになった。元々は母校の小学校の校庭だった場所。思い出のあるところだけにいつでも訪れることができる場所であってほしい」と笑顔をみせる。
当初は苦戦
福栄さんによると、市役所の跡地としてスタートした当初はカーナビにも名前が載らず、宅急便が届かないということもあるなど、イベント会場として周知していくことに苦戦したという。
ただ、駅に近く、市街地に広がる広大なスペースは目につく機会が少なくなく、徐々にイベント会場として活用されるようになると、SNSの普及もあり、「シバヒロ」の名は拡大。市内外から大型イベントの話が舞い込むようになっていったという。
一方でコロナ禍では、大規模イベントの開催数は減少したものの、「利用者数自体は減らなかった。地元の方が個人的に利用することが増えたようだった」と福栄さん。「10年を経て、子どもから大人が楽しめる空間になったと思う」と広場を見渡す。
そして今後は、現在利用率の少ない10代や20代へのアプローチを強化し、より多世代に利用される場所にしていきたいとする。「情報発信力の高い世代を取り込んでいきたい。にぎわいが生まれる場としてこれからも活用されていければ」と話している。
駅から徒歩6分
シバヒロは小田急線町田駅から徒歩6分。基本利用時間(不定休)は通年、午前8時から午後7時。授乳室や手洗い場、自動販売機もあり。問い合わせは町田シバヒロ【電話】042・724・4816へ。