最新作も続々!25年9月に日本の劇場で出会える注目の韓国映画6選
独自の映像美や緻密な人間描写、そして予測不能な展開で、日本の映画ファンの心を長く掴み続けてきた韓国映画。
特に近年は、国境を越えて観客の心を揺さぶるロマンスや、息を呑むサスペンス、深い余韻を残すヒューマンドラマなど、多彩なジャンルが高く評価されている。
そして今年9月、日本のスクリーンには、ここ1年以内に韓国で公開されたばかりの最新作を含む、選りすぐりの6作品が集結!
ロマンス、スリラー、サスペンス、ヒューマンと、映画ファンなら誰もが楽しめるジャンルが揃い、そのどれもが韓国映画ならではの緊張感と感情の深みを湛えている。
そこで本記事では、9月に日本公開される韓国映画6作品の見どころをジャンル別にご紹介。(2025年8月14日現在)
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『あなたが眠る間』(2024)
1作目にご紹介する作品は『あなたが眠る間』。
2024年に韓国で公開され、『接続 ザ・コンタクト』(1997)などで知られるチャン・ユニョン監督がメガホンを取ったミステリー・ロマンスだ。
主演はチュ・ジャヒョンとイ・ムセン。チュ・ジャヒョンが演じるのは、幸せな結婚生活の中で事故により2年分の記憶を失った妻ドッキ。優しく寄り添う夫ジュンソクをイ・ムセンが謎めいた雰囲気を漂わせながら演じている。
物語は、結婚3年目の夫婦ドッキとジュンソクの穏やかな日常から始まる。事故の影響で結婚生活の記憶を失ったドッキは、夫の励ましを受けながら少しずつ記憶を取り戻そうとするが、ジュンソクが執筆のため一時的に家を離れたことをきっかけに不穏な出来事が続く。交通違反の通知や多額のカード利用など、夫の不可解な行動が次々と明らかになっていく。
やがて、彼女が知っていたはずの夫の姿は揺らぎ、「私が愛した夫は本当に誰だったのか」。その答えは、9月5日からの日本公開で明らかになる。
●キャスト:チュ・ジャヒョン、イ・ムセン、ソン・スク、パク・ミンジョン、イ・ジョンス 他
●日本公開日:2025年9月5日(金) (※劇場により公開日が異なります)
『侵蝕』(2025)
2作目は『侵蝕』をご紹介する。
今年3月に韓国で公開されたばかりのサスペンススリラーで、クァク・ソニョン、クォン・ユリ、イ・ソルら実力派が共演している。
物語は、幼い娘ソヒョンの異常な行動により、穏やかだった日常が少しずつ崩壊していく母親の姿を軸に進行する。そして20年の時を経て、家族を覆う「怪物」の正体が明らかになっていく様子を、不穏かつ張り詰めた空気感の中で描き出す。
出演陣の演技力も大きな見どころであり、特に娘ソヒョンを演じた子役キ・ソユの存在感は圧巻で、作品の緊張感を決定づけている。
韓国映画ならではの心理描写と迫真の演技が織りなす本作は、9月5日より日本公開である。
●キャスト:クァク・ソニョン、クォン・ユリ、イ・ソル、キ・ソユ 他
●日本公開日:2025年9月5日(金) (※劇場により公開日が異なります)
『ブロークン 復讐者の夜』(2025)
3作目は『ブロークン 復讐者の夜』をご紹介。
今年2月に韓国で公開された最新のサスペンスアクションで、ハ・ジョンウ、キム・ナムギル、ユ・ダインが主演を務める。
物語は、弟ソクテを失った兄ミンテが、その死の真相と復讐のために奔走する姿を描く。
ソクテの遺体が発見され、妻ムニョンが姿を消したことをきっかけに、ミンテは手がかりを探し始める。やがて彼は小説家ホリョンと出会い、そのベストセラー小説『夜行』の中で弟の死が予言されていたことを知る。ムニョンの行方を追う中で真実に辿り着いたミンテは、遂に復讐の道へと足を踏み入れていく・・。
ハ・ジョンウとキム・ナムギルがタッグを組むのは、2020年公開の映画『クローゼット』以来2度目。二人の演技とスリリングな展開が魅力の本作は、9月12日より日本公開である。
●キャスト:ハ・ジョンウ、キム・ナムギル、ユ・ダイン 他
●日本公開日:2025年9月12日(金) (※劇場により公開日が異なります)
『最後のピクニック』(2024)
4作目にご紹介する作品は『最後のピクニック』。
昨年2月に韓国で公開されたヒューマンドラマで、60年ぶりに故郷・南海を訪れた女性が、旧友との再会を通して青春時代の思い出をよみがえらせていく姿を描く。
親友との笑いあふれるひとときの中で、彼女たちが歩んできた波乱万丈な人生の軌跡も静かに浮かび上がる。長年の時を経て再び交わる人生と心の交流が、秋の情緒にぴったり寄り添う。
出演は、韓国ドラマ・映画界を代表する大物俳優のナ・ムニとキム・ヨンオク、そしてパク・グニョン。
監督は『怪談晩餐』のキム・ヨンギュンが務め、温かさと切なさが交差する映像世界を紡ぎ出す。
観る者の心にじんわりと染み入る本作は、人生の喜びと哀しみを静かに語りかける作品である。
●キャスト:ナ・ムニ、キム・ヨンオク、パク・グニョン、リュ・スンス、イ・ハンナ 他
●日本公開日:2025年9月12日(金) (※劇場により公開日が異なります)
『殺人配信』(2025)
5作目は、今年、映画やドラマで引っ張りだこのカン・ハヌルが主演を務めた『殺人配信』をご紹介。
今年3月に韓国で公開された本作は、人気犯罪チャンネルの配信者が承認欲求と人気獲得の果てに思いも寄らぬ事態へと転落していく姿を描いた作品。
物語の舞台は、登録者数1位の配信者に広告料が独占的に支払われるというリアルタイム動画配信サービス「WAG」。ここで未解決事件を専門に扱う人気チャンネルを運営する配信者ウサンは、刺激的なコンテンツを求め続ける中で、次第に予測不能で恐ろしい現実に巻き込まれていく。
スリリングな展開と不気味な映像表現が、観る者の神経をじわじわと侵食する。
SNS時代の光と影を映し出す本作は、配信文化の裏側に潜む狂気をリアルに描き出した一作である。日本では9月26日に公開される。
●キャスト:カン・ハヌル、ハ・ソユン、カン・ハギョン、ハ・ヒョンス、リュ・ヨンソク 他
●日本公開日:2025年9月26日(金)
『君の声を聴かせて』(2024)
最後にご紹介するのは『君の声を聴かせて』。
本作は、2009年の台湾映画『聴説』を韓国でリメイクした青春ラブストーリーで、昨年11月に韓国で公開された。
手話を通して愛を育んでいく男女の恋の行方を、爽やかな夏の風景とともに描き出す。
主演はホン・ギョンとノ・ユンソ、そしてIZ*ONE出身のキム・ミンジュ。ホン・ギョンは、大学を卒業したもののやりたいことが見つからず就職にも踏み出せずにいた青年ヨンジュンを演じる。そんな彼が偶然、手話で会話する女性ヨルム(ノ・ユンソ)と出会い、一目ぼれすることから物語が動き出す。
キム・ミンジュはヨルムの妹ガウルを演じ、物語に温かみを添える。
恋と青春のまぶしさを詰め込み、心地よい余韻を残す本作は、韓国版ならではの瑞々しい演出が魅力である。日本では9月26日に公開される。
●キャスト:ホン・ギョン、ノ・ユンソ、キム・ミンジュ 他
●日本公開日:2025年9月26日(金)
(ライター/ダンミ 編集部)