「お空の赤ちゃん」に思い馳せ 宮前の土屋さん、キャンドル点灯
流産や死産などでわが子を失った家族を支援する必要性について考え、生きることのできなかった小さな命へ思いを馳せる国際啓発週間「BabyLossAwarenessWeek」(10月9〜15日)に合わせ、2千本にのぼるキャンドルを点灯するイベントが13日(日)、片瀬にある日蓮宗龍口寺で開かれる。宮前在住のシンガーソングライター、土屋清夏さんが企画。「どうか一人で抱え込まないで」と当事者にメッセージを送る。
土屋さん自身も5年前、第2子の死産を経験した。臨月に入ってから急な腹痛を感じ、病院を受診するとすでにお腹の赤ちゃんは亡くなっていた。分娩前に胎盤が剥がれてしまう「常位胎盤早期剥離」だった。「病院へ行くのが早ければ」と自責の念にも駆られた。
失意に暮れる中で救われたのが、死別の悲しみを抱える遺族に寄り添う病院の「グリーフケア」だった。「赤ちゃんに対する私の思いを尊重してくれた」。同じ経験をした人が交流する自助グループにも参加。話を聞いてもらうことで、社会復帰することができた。
その後、自身の経験を曲にしてライブで披露したほか、流産や死産に関するお話会を開催。「WaveOfLight湘南」と銘打ったキャンドルイベントは、昨年に続き2度目となる。前回会場となった白旗神社の境内には約150人が来訪。「都内など遠方から足を運ぶ人もたくさんいて、ボランティアへの参加も増えた」と啓発活動の広がりを実感する。
イベントを前に、土屋さんは「当事者はもちろん、医療関係者など多くの人が赤ちゃんのことを安心して話せる社会になれば」と展望を語った。
時間は午後5時から7時。参加無料。希望者には、法要・焼香もあり。イベント詳細はインスタグラム(WAVEOFLIGHT_SHONAN)へ。