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スペインとモロッコを結ぶ鉄道海底トンネルが2030年までに開通か

タイムアウト東京

スペインとモロッコを結ぶ鉄道海底トンネルが2030年までに開通か

2024年初めにニュースになったイタリア本島とシチリア島の間を橋で結ぶ計画について「野心的」と思っていたなら、その考えを改めた方がいいかもしれない。「2030 FIFAワールドカップ」とモロッコの高速鉄道アル・ボラークのおかげで、 ヨーロッパにおけるもう一つの先駆的な輸送プロジェクトが実際に進行しそうなのだ。

具体的には、ポルトガルとともに2030 FIFAワールドカップの開催地となっているスペインとモロッコを結ぶ、鉄道海底トンネル建設プロジェクトだ。

両地の間にあるジブラルタル海峡に、トンネルを建設するという野望が最初に提案されたのは1930年。それから長い年月を経て、2024年4月末、念願の計画を実現するために必要な財政的、戦略的要素を確立するための作業が進められていると、モロッコのジブラルタル海峡国立調査会社(SNED)が発表した。

このトンネルについて現在分かっているのは、海底部分は28キロメートルに及び、最深部は海面下475メートルに達するということ。また、結ばれる両国の地点は、スペイン南部のタリファの西に位置するプンタ・パロマと、モロッコ北部のタンジェのすぐ東に位置するマラバタとなる。

テレグラフ紙によると、トンネルの完成後は年間1280万人の乗客と1300万トンの貨物の輸送が可能になるという。大きなメリットとしては、ほかの鉄道プロジェクトと同様、所要時間の短縮も挙げられる。カサブランカからマドリードまでは飛行機であれば約2時間だが、車だと約12時間。鉄道で結ばれれば、約5時間半で移動できると見込まれている。

この計画はかなり困難なものに聞こえるだろう。確かにそうで、ユーラシアプレートとアフリカプレートの間にある断層線の上を横切らなければならないことが、輪をかけてこの海底プロジェクトを世界で最も野心的なものにしている。

このトンネルの建設費は約70億ユーロ(約1兆1665億円)は下回らないといわれているが、具体的にいくらになるのかは今のところ不明。プロジェクトのキックオフがいつになるのかなども含め、まだ決まっていいことがいくつかある。ただ、いずれにしても壮大なプロジェクトなのは間違いない。今後の展開が楽しみだ。

Liv Kelly / Time Out Tokyo Editors

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