ナマケモノになりたい…からの突然のドカ食い!つわり体験
ライターの【夏野向日葵】です。2度の育休を取得し、子育てと仕事の両立に奮闘しましたが、ある時に大病を患い、やむなく退職。現在は在宅ワークで仕事をしています。つわりはかわいいわが子に会うための「前哨戦」。私のつわりの体験をお話します。
1人目も2人目も、好きな香りが苦手な匂いに
何となく「足がみょうに冷えるな」、「体が重だるいな」と感じ、「疲れたかな? でも、大丈夫、大丈夫。気のせいだ」と、思うようにしていたある朝のこと。お味噌汁を作ろうと、いつもどおりに湯をわかし、だしの素を入れたとき、“ふわっ”と上るだしの香り…。
いつもなら心地よいその匂いをかいだ瞬間に、「すーっ」と私の血の気が引きました。急に「むかむか」っときて、その場にしゃがみ込んでしまったのです。これが1人目のつわりの始まりでした。
2人目のときには、今度は大好きなコーヒーの匂いがダメになってしまいました。どちらも、匂いをかがなければ口にできます。ですが、すすんで口にしようとは思えなくなったのです。臨月のころまで、食事の際は匂いをかがないで済むように、風上に着席していました。
とにかくだるい! ナマケモノになりたい…
私が妊娠した当時に読んだ雑誌や育児書には、妊娠によってホルモンが活発になることで、「だるさ」を感じることがあると書いてありました。
私もこの例にもれず、とにかくだるくて、「ナマケモノになりたい! 」と、心のなかで叫びながら日々過ごしていました。洗濯物を干しているときも、クリップに靴下ひとつはさむだけで、「はぁー」としゃがみ込む具合でした。
そんな私を見て夫が手伝ってくれました。ただ、私が、気に入るようなかたちではやってもらえません。内心は、ちょっと「イラッ」としてしまう自分がいるのですが、そこは手伝ってもらっているので、文句は感謝の言葉にかえるよう心がけました。
「○○食べたい」と思ったら食べないと気が済まない
つわりを振り返ると、前半と後半で少し異なっていたように思います。前半は「気分が悪くなる」つわり。後半12週を過ぎたころから次第に落ち着き、今度は、「どうしても○○が食べたい」というような感じのつわりになりました。「食べたい」と一度、何かが頭をよぎると、それを食べないと気が済まなくなるのです。
普段なら、ただ思うだけにとどまり、アクションを起こさなくても過ごせます。ですが、このつわりの時期は違いました。一度そう思ったら、「どうしても無性に食べたい! 」、「何としても食べたい! 」と思ってしまうのです。そして量もすさまじく、“ドカ食い”してしまうこともありました。
ポテトチップスにピザ、ケーキにアイス、プリンにゼリーなど、気持ちが悪くなるほどまではいきませんが、脳がある程度、満足するまで食べてしまっていたのです。
つわりは大変でしたが、妊娠41週で体重3216g、身長50㎝の赤ちゃんを出産しました。つわりには人それぞれ個人差があるとは言いますが、本当にいろいろなケースがあるのだと実感します。自分自身の2度のつわりもそうですが、会社の後輩たちも、それぞれいろいろなケースで苦しい思いをしたと聞きました。でも、このつわりの苦しさは、おなかのなかで赤ちゃんも成長しようとして、頑張っている証だと思います。母となる準備だと思って前向きに乗り切って行けたら、よいなと思っています。
[夏野 向日葵*プロフィール]
主婦兼ライターです。やっと子どもたちに手がかからなくなってきて、余暇を楽しめるようになってきました。いま憧れているのは、「旅」です。軽キャンピングカーをおねだりして、あちこち気ままにのんびり旅をしたいと思っています。
※この記事は個人の体験記です。記事に掲載の画像はイメージです。