サンワサプライの “縦横自在に差せる” 電源タップで「巨漢アダプタで差込口が無駄になる」問題を解決! ゲーマー&PCユーザー必見
あらゆる生活ツールが電気に依存している現代。とくにベッド周りやデスク周りはガジェットの充電器、インターネット接続機器、PC周辺機器、AV機器、スマート家電など自分でも把握しきれないほど多数のケーブルがうねっている。
欠かせないのが複数口の電源タップだが、これもまた曲者だ。電源タップはたいてい似通った形状だが、ACアダプタのほうは多種多様。「差せない」「足りない」「電源ボックスに入らない」などなど、筆者は一度たりとも思い通りに配線できた試しがない。
そんな電源迷子に救世主が現れた。応援購入サービスMakuakeでの大成功を経て、画期的な電源タップがサンワサプライから商品化されたという。これがゲーマー界隈でちょっとした話題なのだ。
・現状のイライラポイント
角ばっていたり太かったり左右非対称だったり……さまざまなサイズ、向き、形状が入り混じったACアダプタ。
7口や8口などの大型タップを購入しても、結局は「前後左右に干渉して差せない」部分が発生し、口数の6割も使えればいいほうじゃないだろうか。
隣との間隔にゆとりのある広口タップを購入すれば、今度は大きすぎて電源ボックスに入らない。コンパクトな製品は口数が足りない。帯に短し、たすきに長し。使いたい家電を差すんじゃなく、「ここに差せるアダプタはどれか……」とアダプタ基準で選ぶことになって本末転倒だ。
たとえば上の写真、差込口が余っているように見える。これは筆者の枕元の電源ボックスで、スマートフォンやイヤフォンの充電器のほか、マンガを読むための大きめタブレット、トドのように寝ながら映画を観るプロジェクター、そこに映像を送るChromecast……
「遊び道具ばっかじゃねぇか!」というツッコミはさておき、読書灯や玄関インターフォン子機もある。ピンポーンと不意に来訪者があっても、ベッドの中でカメになりながら確認できるからこれは欠かせない。ただ本音を言うと、一番差したいのは光の速さで充電がなくなる携帯ゲーム機「Steam Deck」。現状では実現しておらず、上記の空席は宝の持ちぐされ状態だ。
使っているのは「MCO 耐雷7個口スリム回転タップ(OAT-C7P20/WH)」で、ひとつひとつの差込口の向きを変えられるアイディア商品。これも非常~~~に便利で、上向きと横向きを交互にすれば隣に干渉しないし、差込口を余さず使える。
しかし、向きを変えられるということは、すなわき「向きが揃わない」ということ。それぞれの方向に余剰スペースが必要になる。
上方向に伸びると、電源ボックスのフタが閉まらない! うがー!!
・サンワサプライ「電源タップ スリムタップ」(税込4680円~)
話を戻そう。このたび発売されたサンワサプライ「電源タップ スリムタップ(700-TAP082~083)」シリーズは、大きく分けて2種類。AC差込口のみのものと、USB・Type-Cポート付きのものだ。
カラーはブラック/ホワイトの2色、ケーブル長は1.5m/3mの2サイズ。いずれもAC差込口は8口で、合計1400~1500Wまで対応。
もっとも安価な「1.5m/AC差込口のみ」でも公式通販価格が税込4680円なので、電源タップとしては高価格帯と言えるだろう。
最大の特徴は「車輪差し」と名づけられた特殊構造。普通は「ニ」の字に並んでいる差込口が、「ロ」の字になっている。これ、縦方向でも横方向でも使用可能!
さらに、2か所にまたがった中間部分にも差せる! マジか!! どんな技術!?
従来なら「ひとつ飛ばし」にしなければならないような大型のアダプタを、「半分だけずらして差す」ことが可能なのだ。もちろん2か所にまたがるわけだから、使える口数は減る。だけど、太っちょアダプタ1個で3口もふさいでるよ……といった最悪のケースを回避できる!
本体幅は約3cmというスリム設計。スイッチなどの凹凸もなく、シンプルでフラットな構造。筆者がこれまで使っていた7口タップとほぼ同サイズなのに、こちらは8口だ。
肝心の本体プラグもスイング式。大元の電源に無理なく差せる。
・実際に使ってみよう
先ほどの枕元カオス電源コーナーに戻ってきた。以前よりだいぶ大きいAppleアダプタ、仮に横向きに差すと隣の差込口に干渉している。
しかし縦なら問題ない!
ひとつに収まりきらない大型アダプタは中間部分を使用。パズルのように最適解を探しながら試行錯誤を繰り返し……
7口の使用に成功! これまで同じスペースで6口しか使えていなかったので上出来だ。凸方向も揃っているので、あとは丸ごと向きを変えられる。
ひとつひとつの間隔は決して広くないスリム設計なので、少しでも「太め」「大きめ」なアダプタはやはり隣に干渉する。8口をフルに使うには、アダプタそのものがスリムである必要がある。
しかしアダプタ同士が干渉したときに、組み替えたり向きを変えたりと、「対処法の選択肢が多い」のが同製品の特徴だ。無理だと思った配置が試行錯誤の末に上手くいったときはなかなか感動する。口数の多さにこだわらないなら、大型アダプタも「中間差し」を活用して美しく揃え、ぴたっと壁際に寄せたりできるぞ。まさに電源タップ革命だ!
参考リンク:サンワダイレクト、PR TIMES
執筆:冨樫さや
Photo:RocketNews24.