今週の花(1月23日) 庭は越冬中。興味は仕込んだ鮭の飯寿司
エルミタージュ=隠れ家的な 走川さんご夫婦のお庭から、今が旬の「今週の花」をお庭の様子とともに月2回、紹介していきます。 ~今回は、冬の庭の様子と飯寿司づくり。
撮影:走川 正裕 ・ 貴美 文:走川 貴美
先日まで雪の少なかった長沼町。人の生活にはラクでうれしいのですが、休眠中の花たちには「寒さが厳しいのでは?」と心配しておりましたが、ちゃんと降りましたね。帳尻を合わせるような、大雪…(笑)。これで植物たちも安心です。雪のお布団に包まれて、ゆっくり冬越しすることでしょう。
鳥たちは餌がある我が家の庭に集まって、楽しそうです。一日に何回かお米、ヒマワリのタネ、リンゴ、野鳥の餌などをエサ台に入れておきます。それぞれ好みがあるようで、スズメやシジュウカラ、ゴジュウカラ、カケス、ヒヨドリが集まってきて賑やかです。
庭の花たちとっては、雪のお布団を被って一安心。雪の下は一定の温度で保たれる
暮れに仕込んだ、鮭の飯寿司ができあがりました。北海道に古くから伝わる冬の保存食です。
去年より少し早くできあがりましたが、あたたかかったからでしょうね。我が家は寒い部屋(無暖房の部屋)がないので、洗面所を締め切って、窓を開けて冷気を取り込んでいました。それでもうっかりすると10℃近くなったりしていましたから、醗酵が早く進んだものと思われます。味はもちろん、おいしいですよ! つくり方を簡単に説明しておきますね。
我が家では皆さんに配ったりするので、できあがりの飯寿司がだいたい14kgくらいになるようにつくります。少なすぎると仕上りがよくないので、今回の半分~1/4程度を目安にするとよいでしょう。興味があれば、冬の間につくってみてください。
[ 材料 ](できあがりの飯寿司14kg分)
・山漬けの鮭 2.5kg×2本
・生姜 2kg
・生麹 2kg
・赤トウガラシ 10本
・大根 8kg
・ニンジン 800g
・ご飯 10合分(炊きあがり3.3kg)
・お酢 300ml
※飯寿司を仕込む樽(サイズ30L)や重石(今回は7.5kgを3つ、2.5kgを2つ、合計27.5kgの重石)、重石をのせる蓋(ふた)、仕込み用の樽に敷くビニール袋、ボウルなどの調理用具も用意しておきましょう。
[ 手順 ]
1.前日に下準備。大根、ニンジン、生姜(ショウガ)、赤トウガラシを切っておきます。鮭を三枚におろし、薄く削ぎ切りにします。下準備後は、冷蔵庫など寒い場所で保管しておきましょう。
2.ご飯は当日に炊きます。炊きあがったご飯をボウルに移し、生麹を混ぜ合わせておきます。
3.樽にビニール袋を敷きます。まずは麹を混ぜたご飯を薄く敷いて、その上に鮭をまんべんなく敷き詰めます。
4.千切りにしたニンジン、生姜を敷き、輪切りの赤トウガラシをパラパラとまきます。その上に、カットした大根を敷き詰めます。これを繰り返します。今回は、8段になりました。
5.最後に、仕込み用の蓋(ふた)をして重石(7.5kg)をのせます。余った部分のビニールを軽く被せ、樽に蓋をしましょう。これで仕込みが完了。5℃くらいの寒い場所に置いて管理します。外に置くのは凍るのでダメです。
仕込んだ翌日から、上がってきた水を取り除いて、重石(7.5kg)を追加していきます。これを何回か繰り返します。毎日出てきた水分を取り除き、今回は合計27.5kg(7.5kg×3と2.5kg×2)の重石をのせていきました。最後は、キッチンペーパーで余分な水気を吸い取って完成。あまり水分を抜きすぎるとパサパサになってしまい、おいしく仕上がりません。今回は、16日ほどでできあがりました。
できあがった鮭の飯寿司は、小分けにして冷凍しておくとよいでしょう。今回は、250gのパックが56個できました。皆さんに配るので、我が家にはそんなに残らないのです。
お店で買うとすると割とお高いのですが、その訳がわかりますね。材料も手間もかかります。でも、できあがったときの喜びが何ともいえず、またお裾分けして「おいしい」といってもらえるのもうれしいですね。
飯寿司づくりは一段落したので、今度は編み物を楽しもうかと思います。マフラーや帽子、携帯入れなどをつくるつもりです。
こうして冬の時間は過ぎていきます。太陽が出てよいお天気の日には、そのまますぐ春が来るような気になりますが、北海道の冬本番はこれからなんですよね…。そんな中、そろそろ一年草などのタネを注文(購入)しなければ!と、花のカタログやネットなどを眺めています。今年は何を植えようかな~。