猫とすごす『クリスマス』に潜む危険なトラブル3選 聖夜を安全にすごすには
1.飾り付けが引き起こす事故
クリスマスツリーやオーナメントは、猫にとっては魅力的なおもちゃに見えるため、事故の原因になることも少なくありません。
たとえば、大きいツリーにぶら下がるキラキラした飾りやモールに興味を持ち、猫が飛びつくと倒れてきてしまう可能性があります。ガラス製のオーナメントも、割れると破片が足に刺さったり、誤って飲み込んでしまうリスクがあるため注意が必要です。
対策としては、割れにくい素材のオーナメントを選ぶことや、高い位置に飾りを取り付けるようにしましょう。大きいツリーの場合は、固定して倒れにくくするのも重要です。
他にもクリスマスシーズンに飾られる赤い植物「ポインセチア」は、猫が口にすると中毒症状を引き起こす可能性があるため、猫が近づける場所には置かないようにしましょう。
2.危険な食べ物への興味
クリスマスにはチョコレートやアルコールを使ったケーキなど、人には美味しいごちそうが並びますが、これらも猫にとって有毒な場合があります。
チョコレートに含まれる「テオブロミン」は、猫の神経系に悪影響を与え、中毒症状を引き起こすことがあり、食卓に並べる際には十分に気を付けなければなりません。
もしもケーキに興味を示した猫が、知らないうちにテーブルに飛び乗って食べてしまった場合、嘔吐や下痢などの症状を起こし、最悪の場合は命に関わる事態にもなり得ます。
食事中は猫を別の部屋に移動させるか、人がしっかりと猫の様子を見ながら食事を楽しむ工夫をしましょう。
3.プレゼントのリボンや包装紙
クリスマスプレゼントのリボンや包装紙も猫にとっては遊び道具に見えることがあります。危険なのは、猫が口にくわえて遊んでいる最中に飲み込んでしまい、腸閉塞などの重篤な病気を引き起こす可能性があることです。
プレゼントを開けた後に猫を遊ばせる際には、人が見守るようにし、遊んだ後にリボンや包装紙を必ず片付けるようにすることで誤飲のリスクを軽減できます。
まとめ
クリスマスは特別な時間ですが、猫にとっては危険が潜む日でもあります。飾り付けによる事故、食べ物や植物の中毒、プレゼントのリボンや包装紙の誤飲といったリスクを知り、しっかり対策を講じることが大切です。
ツリーの飾りを割れにくいものにしたり、猫が興味を持ちそうな危険な物を猫の届かない場所に置くなど、意識した取り扱いを行うことで猫の安全が守られます。愛猫への些細な配慮を忘れないようにして、心から楽しめる素敵な聖夜を過ごしたいですね。
(獣医師監修:葛野宗)