猫の『全自動トイレ』って便利?機能や、導入するメリット・デメリットを解説
猫の「全自動トイレ」とは
猫のトイレは、1日に最低2回は掃除したいものです。多くの飼い主さんが、朝と夜、猫砂の中に埋まっている排泄物をスコップで掃除しているのではないでしょうか。
ただし、猫はきれい好きなので、本来は排泄をしたらその都度掃除をするのが理想。できれば朝、昼、夕方、夜の4回は掃除したいのが本音です。
「全自動トイレ」とは、猫がトイレに入るたびに自動で排泄物を清掃してくれるというものです。センサーが排泄物を感知して、自動で汚物を除去してくれるというアイテムで、排泄物はトイレの下にある受け皿に落ちる仕組みになっています。
常に猫のトイレが清潔に保てて、飼い主さんは溜まった排泄物を処分するだけ、という便利なアイテムです。
猫の「全自動トイレ」を導入するメリット
では、まずは猫の「全自動トイレ」を導入するメリットから改めて確認してみましょう。
排泄物を自動で除去する
排泄物を自動で除去する仕組みは、商品によって異なります。一般的には、回転式の「ドーム型」と、クシをひくように排泄物を仕分けする「クシ型」の二種類です。
「ドーム型」は、トイレ全体がドーム型になっており、猫が排泄を終えて外に出た後に、ドームが回転します。すのこの原理で排泄物とキレイな砂を仕分け、排泄物だけがダストボックスに落ちる仕組みです。
「クシ型」は、排泄後のトイレ内で「クシ」が動くというもの。排泄物がクシに引かれてダストボックスに落ちることで、トイレ内にはキレイな砂が残ります。
脱臭・消臭機能がついている
猫の全自動トイレは、常に汚物を残さない状態になるため消臭効果があります。さらに商品によっては脱臭ファンや排気ファンが付いているものもあり、トイレ内のニオイを吸着してから外に出すというものです。
脱臭ファンや排気ファンの種類も、高密度活性炭フィルターや光触媒フィルターなど、いろいろ種類があります。
他にも、UVライト除菌で消毒・殺菌するなど、ニオイ菌を軽減する機能もあります。
排泄物の処理がラク
普通の猫トイレを掃除する場合、手で掃除用スコップを持ち砂の中から排泄物をすくい上げてゴミ袋に映します。
一方、全自動トイレは既にダストボックスに排泄物だけが溜まっている状態です。ビニール袋をセットできるタイプであれば、飼い主さんは袋を取り出して縛って捨てるだけです。
手作業のトイレ掃除とちがい、排泄物や周辺の汚れに触れることなく処理ができるのは大きなメリットですよね。ニオイ予防にもなるので、猫のトイレを掃除する飼い主さんのストレスも半減されるでしょう。
しかも、溜まった排泄物を捨てる期間は1~2週間に1回程度、と手間がかかりません。全自動トイレを導入することで、手作業のトイレとは比較にならないほどトイレ掃除がラクになる、といわれています。
猫の「全自動トイレ」を導入するデメリット
たくさんのメリットを備えた猫の全自動トイレですが、デメリットもあります。きちんとデメリットも確認してから購入を検討しましょう。
動作音が気になる
全自動トイレは、文字通り自動で掃除するため、少なからず作動音がします。
騒音レベルの商品は基本的にないようですが、中には少々音が大きいものもあるようです。
飼い主さんが留守のときは問題ありませんが、音に敏感な人は深夜や就寝時間中の動作音が気になることもあります。
健康確認がしづらい
猫のトイレを手作業で掃除すると、愛猫の排泄物の状態を目にすることができます。量や形、軟便、血便など、愛猫の異変に気づきやすいのは自分での掃除です。
その点、全自動トイレの場合は排泄物をどんどん掃除してしまうため、飼い主さんが愛猫の排泄物を確認することができません。
ただし、トイレを使用した回数程度ならカウント機能があり、スマートフォンアプリと連動して管理できる機能付きの商品もあります。掃除が便利になるのはいいけれど、愛猫の体調管理が気になる場合は、そのような付加機能がついたものを選ぶことをおすすめします。
警戒され使ってもらえない可能性も
猫は警戒心の強い動物なので、新しい機能の備わったトイレですぐに排泄できるかどうかは確約はできません。
シンプルな従来のトレー型のトイレと比較すると、全自動トイレは形が目新しいため、猫の反応は未知数です。
最初は警戒してトイレに入らないこともあるので、まずはこれまで使っていたトイレの横に全自動トイレを設置しましょう。さらに、愛猫の排泄物のニオイがついたものをその中に入れて、愛猫の安心感を誘いましょう。
無理に愛猫をトイレに入れると、全自動トイレに対する嫌なイメージが植え付けられてしまうため逆効果になるので、あせりは禁物ですよ。
洗浄に手間がかかる
全自動トイレといっても、トイレそのものを洗浄する必要はあります。
しかし、普通の猫トイレは猫砂を全て取り除いて容器を丸洗いするだけですが、全自動猫トイレはそうはいきません。多少、分解する必要があるので、洗浄の際には手間がかかることを覚えておきましょう。
めんどうくさがりの人は、組立て時に工具不要のタイプを選んでおくと、洗浄の分解も比較的ラクですよ。
事故の可能性
全自動トイレが原因で、猫が事故に遭うこともあります。
2018年には、全自動トイレの中に猫がとじこめられて窒息死するという事故が起こりました(対象商品は海外製のもので、現在は廃番)。
誤作動が起こる可能性も考慮して、安全装置が搭載されている商品を選びましょう。
電気代がかかる
全自動トイレは電気によって動くため電気代がかかりますが、およそ月100円程度です。
それに加えて、フィルター代やゴミ袋代などを計算すると、猫砂以外にかかる金額はおよそ1000円/月と予測されます。
電気代は高額ではありませんが、停電時には使用できなくなるため、通常のトイレ容器は持っておくのがベストです。
まとめ
今回は、猫の「全自動トイレ」を導入するメリット・デメリットについて解説しました。
先述したように、猫の全自動トイレは、導入することで日々の猫砂掃除がかなりラクになることがわかりました。
当然いくつかデメリットはあるものの、導入することで得られるであろうメリットがかなり大きいため、飼い主さんが留守がちだったりや多忙な場合にはおすすめです。ただし、決して安価ではないため、まずはレンタル商品を試しに利用してみるのもひとつの方法です。
自宅にマッチする商品を選べば、愛猫も飼い主さんもお互い幸せになるアイテムですので、愛猫のトイレ掃除が少しでも負担になっている場合は、レンタルも含め、導入を一度検討してみてはいかがでしょうか。