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猫は『珪藻土マット』を好むの?考えられる3つの理由 寝転がったりなめたりしても大丈夫?

ねこちゃんホンポ

珪藻土って何?

珪藻土とは、珪藻の殻が海や湖の底に溜まって化石化したものです。珪藻とは、地球上で最も大量に存在する植物プランクトンで、世界中の海や川に生息しています。珪藻の殻の主成分はガラス(非晶質珪酸)で、ごく小さい穴が無数に開いています。

珪藻殻の微細でたくさんの穴のおかげで、珪藻土は非常に軽量です。そして、水分や空気がそれらの穴に溜められたり通過したりすることにより、珪藻土は高い吸湿性と調湿性を備えているという大きな特徴を持っています。

これらの特徴を活かして、珪藻土は断熱レンガやビールの濾過材、博物館などの内装素材として使われています。そして最近では、珪藻土マットという、利便性とデザイン性の高い日用品として、一般家庭でも使われるようになったのです。

猫が珪藻土マットを好む理由

1.猫が好む感触をしている

化石である珪藻土で作られた珪藻土マットは、表面がザラザラしています。その感触が猫の舌のざらざらした感触とよく似ていて、珪藻土マットの上に寝転がって背中や頭などを擦り付けると、グルーミングのように気持ちが良いため、猫に好まれるのだと考えられています。

2.四季を通して快適な触感

珪藻土の吸湿性や調湿性により、夏はひんやりと感じ、冬は自分の体温で適度な暖かさになるといったように、珪藻土マットは年間を通して居心地の良い触感が保たれます。そのため、猫が好んで珪藻土マットの上でくつろぎたがるのだと考えられています。

3.用途によっては飼い主さんのニオイがついている

珪藻土マットは、バスマットとして広く普及してきました。そのため、愛猫用ではなく、飼い主さん用のバスマットとして先に利用を開始されているご家庭も多いことでしょう。その場合、飼い主さんが直に素足で踏むバスマットには、愛猫が大好きな飼い主さんのニオイがついています。

嗅覚の鋭い猫は、体臭に含まれる脂肪酸やフェロモン様物質を識別し、飼い主さんのニオイを嗅ぎ分けます。そのため、珪藻土マットに染み付いた飼い主さんの素足のニオイが猫に安心感を与え、珪藻土マットを好む理由につながっていると考えられています。

猫が舐めたり体を擦り付けたりしても大丈夫?珪藻土マットの安全性

珪藻殻の主成分は非晶質珪酸でした。化石化して珪藻土になっても、非晶質珪酸がそのままの構造を保っているケースが多いのですが、加熱処理や製品化されることにより、構造がより安定した結晶構造を持つ二酸化珪素に変化する場合もあります。

二酸化珪素とは、一般的にはシリカとか酸化シリコンなどとも呼ばれています。ガラスやセラミックス、コンクリートなどの製造に使われたり、固結防止剤として食品添加物にしたり、他にも塗料、乾燥剤(シリカゲル)、タイヤなど、幅広い用途に使われています。

食品ではないため、大量に摂取した場合の安全性については明確な研究成果が出ていませんが、食品添加物として使用する場合の安全性は確認されています。また、珪藻土マットを湿気の多い場所に放置してしまうと、表面にカビが生えることがあります。しかし、シャワーで水洗いをし、風通しの良い日陰で乾かすことで、簡単に衛生状態を維持できます。

なお、一時期アスベストが混入している珪藻土マットが販売されて問題になった時期がありましたが、現在販売されている大手メーカーからの製品は、きちんと安全確認されているものがほとんどです。

とはいえ食品ではありませんので、安全のために、愛猫が珪藻土マットをかじって誤食することのないよう、珪藻土マットのひび割れや欠けた部分の有無などはこまめにチェックした方が良いでしょう。

まとめ

猫が珪藻土マットに寝転がり、背中などをウネウネと擦り付けて気持ちよさそうに寛いでいる動画がSNSなどに投稿されていますが、珪藻土マットを猫が好むのには、それなりの理由があることがわかりました。

ざらざらとした触り心地、季節により自然と調整される湿度や通気性が生み出す心地よさなどに加え、用途によっては大好きな飼い主さんのニオイが染み込んでいることなどが、猫たちを釘付けにするようです。

珪藻土マットはハードタイプの製品が多いですが、最近はソフトタイプの製品も出てきているようです。万が一「愛猫のために購入したのに、気に入ってもらえなかった」ということがあったとしても、飼い主さん用のバスマットや水回り近辺のマットに流用できるため、無駄になることもないでしょう。

安全性についても大きな問題はありませんので、衛生管理や使い方に気をつけながら、愛猫に居心地の良い環境を提供する一環として、水飲み場の床濡れ対策や電気を使わないひんやりグッズとして、愛猫の「お気に入りの場所」に加えてみてはいかがでしょうか。

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