【60代からの賢いお金の備え】医療費・リフォーム・車の買い替えにどう対応すべきか
「貯蓄から投資へ」という流れの中で、60代になり「お金の貯め方・増やし方」だけでなく「賢い運用法」に悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか。書籍『増やしながらしっかり使う 60歳からの賢い「お金の回し方」』(KADOKAWA)は、そんなシニア世代に向けた一冊。ライフプランニングと投資に精通した著者が、これからの時代に合った資産運用、年金の最適な受け取り方、そして大切な資産を長持ちさせるための「取り崩し方」を分かりやすく解説します。単に増やすだけでなく、人生を豊かにするための「賢いお金の回し方」のバランスを見つけるヒントが満載です。セカンドライフを安心して、そしてより豊かに過ごすために、ぜひご一読ください。
※本記事は横田 健一(著)による書籍『増やしながらしっかり使う 60歳からの賢い「お金の回し方」』から一部抜粋・編集しました。
医療費は生活費の中から支払う
高齢期の医療費は平均で年間100万円を超えますが、自己負担額は平均で年9万円以下です。それくらいの額であれば基本生活費の中から捻出できそうです。
恒常的にかかる医療費は基本生活費の中に組み込んでおけばいいし、金額がかさんだときは、体調不良でレジャー費などがかからないことになるので、支出全体には大きく影響しないとも考えられます。あまりに負担が大きければ、介護費用として準備しているお金を充当することもできます。それでは心配な方や、入院は絶対に個室を希望するという方は、安心できる額を確保しておいてもいいでしょう。ただし、預貯金に置く場合にはインフレリスクがあることも念頭に置いてください。
リフォームや車の買い替えも必要に応じて想定
自宅のリフォームや車の買い替え資金なども確保するかどうかは難しいところです。
というのも、確保しておけば安心なようにみえる一方、預貯金などで確保する額が多くなるほど、インフレに対して負けてしまう可能性も高くなるからです。その意味では、あまり保守的になりすぎるのも良くないのです。
基本的な考え方としては、修繕や車の買い替え時期が数年以内に迫っているならその資金を「使うかもしれないお金」に入れておき、そうでない場合は運用に回し、必要なタイミングで売却して使うのも一案です。基本的には、運用して、実際に使うタイミングを見ながら安全性の高い資金にシフトさせていくといいでしょう。
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