磯子工業高建設科 受験者の8割が検定合格 全国平均超える高さ
県立磯子工業高校=磯子区森=建設科の3年生12人がこのほど、国家資格「2級建築施工管理技術検定」の第一次検定に合格した。例年生徒が任意で受験している検定だが、今年度の合格率は全国平均を大きく上回る8割。同校でも過去にない合格率となった。
全日制では建設・機械・電気・化学の4学科がある同校。建設科は2年次から建築・土木の2コースに分かれ、それぞれの専門技術などを学んでいる。
今回、12人の生徒が合格した建築施工管理技術検定は、建築工事での材料・工程・安全・品質管理などに取り組むための知識を問う。1・2級に分かれ、第一次検定に合格すると各級の建築施工管理技士補の資格を得ることができる。同校からは前期・後期含めて建設コースの生徒15人が2級を受験し、8割が合格した。同科の浜辺恵一教諭によると、全国の合格率は例年5割程度。同校の歴史でも今年度の合格率は過去にない高さで、「成績優秀な生徒が多かったが、こんなに合格できるとは思っていなかったのでうれしい」と話す。
現場監督などに生かす
受験した生徒のほとんどは、今年度に入ってから検定につながる科目の学習を始めた。今年度の受験者15人のうち12人が受験した後期日程に向けては、7月頃から本格的に試験へ向けた勉強に取り組み出し、11月の試験本番に臨んだ。
将来現場監督の仕事に就くことを目指して受験した古川康誠さんは、試験の1カ月ほど前から授業だけでなく、隙間時間や放課後なども学習に費やしたという。「現場監督という将来像ができてから、興味を持って勉強できた。合格できて安心している」と安堵の様子。一方、佐野佑真さんは「将来の選択肢が広がると思って挑戦した。検定というスキルだけでなく、高校生活で本気で取り組んだ思い出の一つになった」と話し、合格を喜んだ。
土木も4人合格
また、同科の土木コースで学ぶ3年生15人は「2級土木施工管理技術検定」を受験。そのうち4人が合格した。浜辺教諭は「それぞれの検定に合格した先輩たちの姿を見て、他の生徒たちも『自分たちもできる』と思って挑戦してもらえたら」と話した。