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元当事者 丸山さん 心の機微、感じ伝え22年 持続可能な不登校・ひきこもり相談へ

タウンニュース

市役所分庁舎で相談業務にあたる丸山さん

新生活の変化などが原因で、心がふさぎ込む人が多い5月は孤独・孤立対策強化月間。国が昨年、全国2万人に実施した調査によると、10人のうち4人が孤独を感じていた。市内で22年にわたり、不登校とひきこもりの相談室「ヒューマン・スタジオ」を運営してきた丸山康彦さん(61)は、元当事者の経験を生かした相談業務のほか、講演や執筆活動を通じ、悩み苦しむ人の心に寄り添ってきた。今年度からLINE相談や動画配信も新設し、相談所から研究所へと衣替え。相談者の受け皿を増やし続けている。

高校入学後、官僚だった父の期待と自身とのギャップに悩み、不登校になった。留年を繰り返し、7年かけて卒業。大学を出た後は高校の非常勤講師となったが、母とのトラブルが原因で30代半ばまでひきこもり生活を送った。上から目線の教育や支援に疑問を感じ、同じように苦しむ人を支えたいという思いが芽生え、2001年に自らスタジオを設立。準備期間を経て、03年から不登校・ひきこもり専門の相談室を開設した。

メールマガジンに当事者だった頃の心境をつづり始め、その一部を収録した著書を出版すると、大きな反響があった。相談件数も増え、5年ほど前に市社会福祉協議会から依頼を受け、相談業務とソーシャルワーカー支援のため月に1度、市役所分庁舎で当事者やその家族、支援者からの相談を受けている。

「このままでは将来が不安」「学校、社会復帰する方法は」――。相談者の年齢は10〜50代と幅広く、80代の親がひきこもり状態にある50代の子どもを支える「8050問題」にも真っ向から向き合う。「歯みがきできた、話しかけて反応しただけでも大きな進歩。親が子の小さな変化に気づくことが大切」と説く。

メルマガ、本、note(投稿サイト)構築など時代に沿った手法で情報を発信し、持続可能な相談、支援体制を整える。「当事者が間違っているかのように変化を促すのは周囲の偏見。当事者の目線で思いを伝え、環境を変えていきたい」

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