【キシャメシ】中毒性がハンパない「ウマ辛の到達点」、麻婆会館(新潟市中央区)の石焼麻婆豆腐
新潟市中央区笹口の「麻婆会館」。珍しい麻婆に特化した店だ
今日は秋分の日の振り休ということで、新潟市の図書館「ほんぽーと」で調べものと企画書作成、と油断していたらキシャメシの日だった。さて何を食べる。
思い当たった1店が、残念ながら祝日のため店休。うーん。
仕方なくノープランで車を走らせると、何やら迫力ある店構えが目に入った。「ん?ここって昔、大戸屋が入ってたところだよな」なんて考えながら、「麻婆会館」というわかりやすい店名に惹かれた。ここは新潟市中央区南笹口。
「麻婆の専門店かな」と思いつつ「中華の1メニューだった麻婆豆腐も、今や麻婆一本でイケるまでに成長したんだ」と妙に感心する。既にもう「食べた過ぎる」キシャ。麻婆豆腐は大好きだ、狂おしいほどに。
店に入ると、BGMにはクインテッドのスタンダードジャズ。中華+ジャズといえば「上海バンスキング」的な世界観が背景にあるのか(そんなことはない)。
店内の掲示物で知る、あーなるほど、ここはあの人気ラーメンチェーン「だるまや」のグループなんね。
メニューを開くと、たしかに麻婆麺とマーボー豆腐(石焼)の2本柱だが、他にもエビチリ(干焼蝦仁)など本格中華メニューがある。「鉄板玉子チャーハン」も良きだなあ。いやいや今回は麻婆を食いに来た。
こちらの麻婆は5種類ある。そのうち全制覇したいくらいだ
初見だけに、より純粋に麻婆を味わうためにも、麻婆麺ではなく石焼麻婆豆腐をチョイス。なんとここの麻婆は「白麻婆」「青麻婆」「真麻婆」「黒麻婆」「汁なし麻辣麻婆」の5種類から選べる。思わぬ「麻婆戦隊」との対戦になったが、ここはやはり初めてなので一番オーソドックスなタイプの「石焼麻婆豆腐」(税込740円)とランチセットの「トンポーローご飯」(税込220円、ランチタイム以外は270円)で。
最近はランチに1000円出しておつりがくると「安い」と思ってしまう時があり、あらためて物価高に慣らされたなあと気づく。そんなことを考えながら待っていると着石。石鍋の中でまだグツグツいってる麻婆の迫力がスゴい。ビジュアル100点だね。
石焼麻婆豆腐(税込740円)+トンポーローご飯(220円)のセット
さっそく蓮華ですくって一口。うほ!こりゃたまんねー。解説すると、まず最初に麻婆の旨味、滋味がきて、豆板醤系の辛みを感じ、それを追いかけるように山椒の刺激。ただ辛みよりもウマ辛の「ウマ」がかなり優勢。このくらいの辛みなら、辛いものが苦手な女子でも十分楽しめるし、胃が弱っている時でもギリ行けそう。その旨味も様々な味が複雑に織り重なり、一言で表現できない。もう、「味」を通り越して「快感」の領域。「ああ、だから麻婆会館(かいかん)なのか」という戯言は別として、これは相当にレベルの高い麻婆だと思う。
まさにウマ辛の到達点、複雑に絡み合う旨味と辛みがすごい
食べ始めて、そこそこ中盤に差し掛かっても、まだグツグツいってる
このトンポーローご飯も美味すぎ
サイド(飯ものをサイドと呼んでいいのか)の「トンポーローご飯」も、これ、すごいな。要は茶碗一杯の炊き立てご飯にトンポーローが載ったシンプルな構成だが、ぷりぷりのとろとろでウマウマ。許されるなら、これを3つ頼んで1食にしても良いくらいだ。
堪能した。昼間から満たされ度合いがすごい。
店を出た瞬間に「次、いつ来れるかな」と考えてしまう、それくらい中毒性の高い麻婆に首ったけ。ノープランで何気なく入った店がこれくらい当たりだと、しばらく嬉しい。
(編集部I)
【麻婆会館 南笹口店】
新潟市南笹口2丁目3-40
営業時間 11:00~14:30 17:00~21:00
定休日 なし
<グーグルマップ>
【キシャメシ】は、にいがた経済新聞編集部のメンバーが、日々の取材活動の合間にいただく昼ご飯を日替わりで、真正面から他意を入れず、何モノにもとらわれず、お仕着せのグルメリポートに背を向け綴った、キシャの日常モノローグ。さて明日の担当キシャはどこで何を食べるのか、お楽しみに。