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京都郊外に知る人ぞ知る邸宅カフェ。登録文化財でおばんざいランチを堪能

anna(アンナ)

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関西には、おいしいものや素敵なスポットがたくさん! 連載「推しミセ」では、anna編集部が実際に訪れてよかった、2府4県の隠れた名店や注目スポットをご紹介します。

阪急・西山天王山駅から徒歩6分、旧西国街道沿いに佇む重厚な建物「なかの邸」は、江戸時代末期に建てられ、著名な文化人たちが集った邸宅。現在は国の登録有形文化財にも指定されています。この由緒ある邸宅で営業する「おばんざいとお酒 なかの邸」は、趣ある空間と丁寧な料理で、京都通の間でも“隠れ家”として人気の一軒です。

( Index )

由緒ある旧家は魅力たっぷり日本庭園を望む、3タイプの客席。どこを選ぶ?丁寧につくられた料理を、しみじみと味わうディナーやお酒もゆっくり楽しめる焙煎室から香る、コーヒー豆の誘惑

由緒ある旧家は魅力たっぷり

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建築主は、酒造業を営み酒どころ・伏見の発展に貢献した中野種一郎氏。のちに伏見市長、衆議院議員も務めた人物です。昭和26年(1951)には邸宅全体の改築が行われ、町屋棟梁として知られる北村傳兵衛が茶室の造営に携わりました。

“侘び寂び”と“もてなしの心”を宿すこの空間は、現在、障がい者支援団体「一般社団法人 暮らしランプ」が運営し、障がいのある方の就労自立をサポートする場として活用されています。

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吉川英治氏直筆の書

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酒造家ゆかりの半てん

邸内には、かつての当主と親交のあった小説家・吉川英治氏による直筆の書をはじめ、著名な日本画家の作品などがさりげなく飾られ、歴史の重みと美意識を感じさせてくれます。

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茶室の待合として設えられた空間は、静けさの中に凛とした気配が漂い、自然と背筋が伸びるよう。丸窓からやわらかい光が差し込む様子は、まるで時間が止まったかのような穏やかさです。

日本庭園を望む、3タイプの客席。どこを選ぶ?

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店内には、日本庭園を臨む3種類の客席が用意されています。丸窓から明るい光が差し込むテーブル席では、障子を開けると日本庭園が見えます。

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座敷席では、座椅子でくつろぎながら食事ができ、落ち着いたひとときを楽しめます。

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そして、2方向に庭をのぞめる座敷。手入れされた庭を見ながら食事をしていると、いつになくゆっくりと時間が流れているように感じられます。

丁寧につくられた料理を、しみじみと味わう

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ランチ「なかの御膳」1,800円(ドリンク・デザート付き2,400円)

ランチの「なかの御膳」は、野菜を中心とした体にやさしい内容。素材の持ち味を引き出すため、だしを丁寧に引き、じっくり煮込む・焼くといった手間を惜しまず調理されています。

味の決め手となるだしには、京都の老舗「うね乃」の昆布と鰹節を使用。炊き込みご飯や自家製ぬか漬けも滋味深く、満足度の高い御膳です。

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「デザートとコーヒーセット」850円

カフェタイムには、手作りスイーツもおすすめ。なかでも「宇治抹茶テリーヌ」は、チョコレートの甘みに京都産抹茶のほろ苦さが絶妙にマッチし、甘さ控えめで口の中ですっと溶けていきます。

コーヒーは、「海ノ向こうコーヒー」の生豆を自家焙煎。欠損豆を手作業で一粒ずつ取り除くため、雑味がなく、まろやかで澄んだ味わいが際立ちます。カップは丹波焼の人気作家・市野哲次さん(市野悟窯)の作品。手に取るたびにぬくもりが伝わってきます。

ディナーやお酒もゆっくり楽しめる

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夜は、手作りの和食に加え、京都を中心とした地酒やクラフトビールも揃います。
落ち着いた雰囲気の中で、食事とともに語らいを楽しむディナータイムは、接待やグループでの利用にもぴったり。阪急の駅から徒歩圏内で、JR京都駅までもタクシーで約30分と、遠方からの来訪にも便利です。

焙煎室から香る、コーヒー豆の誘惑

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昔ながらの建具の奥には焙煎室があり、ふわりと香ばしいコーヒー豆の香りが漂ってきました。

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あまりにコーヒーが美味しかったので、思わず焙煎豆を購入。タイ産と東ティモール産という少し珍しい組み合わせを選びましたが、どちらも満足のいく味わい。
おしゃれなドリップバッグタイプもあり、手土産にもぴったりです。自社製造のため、オリジナルデザインのコーヒーバッグも小ロットから注文可能だそう。

歴史ある邸宅で、ゆったりと過ごす贅沢なひととき。あなたの「推しミセ」リストにも、きっと加えたくなるはずです。

\from Writer/
昔から、近所の人たちに親しまれていたという「なかの邸」。「また庭の木に会えた」「なつかしい」と、カフェとして再び開かれたこの場所に、そんな声が多く寄せられているそうです。知る人ぞ知る、京都郊外の邸宅カフェ。オトナの女子会にもおすすめです。

おばんざいとお酒 なかの邸

住所:京都府長岡京市調子1-6-35
電話:075-959-2877
営業時間:【ランチ・カフェ】11:30~15:00(L.O.14:00)、【ディナー】18:00〜22:00(L.O.21:00)
※ランチ、ディナー共に要予約
定休日:日・月曜
駐車場:3台

※最新の情報は各店舗・施設にお問い合わせください。

写真・文/Sakura

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