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黄金時代到来?阪神「新3本柱」村上頌樹・大竹耕太郎・才木浩人の強みと弱みをデータ解析

SPAIA

阪神の村上頌樹・大竹耕太郎・才木浩人,ⒸSPAIA

青柳晃洋、西勇輝、伊藤将司ら以上の安定感

セ・リーグ首位を走る阪神は今季も自慢の投手陣が安定している。

先発陣の中でも、昨季MVPの村上頌樹は2勝4敗ながら防御率はリーグ7位の2.03、現役ドラフトで加入して昨季12勝とブレイクした大竹耕太郎は4勝2敗、防御率2.74、8年目の本格派右腕・才木浩人はハーラートップタイの5勝1敗、防御率1.76といずれも好成績。実績のある青柳晃洋、西勇輝、伊藤将司ら以上に安定しており、「新3本柱」と言っても差し支えないだろう。

3投手をデータで比較してみると、それぞれの強みや弱みが浮き彫りになる。打者の左右や打順別の今季被打率は下の通りとなっている。

得点圏に走者がいると被打率上がる村上

村上と才木は右投げ、大竹は左投げだが、左打者に対する被打率はいずれも2割弱と差はない。しかし、意外に右打者に最も打たれているのは村上で被打率.289。大竹も.255と左打者に比べると高い。大竹の今季の被本塁打4本は全て右打者だ。才木は右打者も.216と封じている。

得点圏に走者がいる場面の被打率も村上が.265と高い。精神的にプレッシャーがかかるのは間違いないとはいえ、メンタル以外にも何か要因があるのだろうか。データを掘り下げてみた。


得点圏に走者がいる場面といない場面で村上の投球には変化がある。最高球速は走者ありの場面が153キロ、なしの場面が151キロ。平均球速もありの場面は137.5キロ、なしの場面は135.9キロと、得点圏に走者がいる場面の方が球は速くなっている。

よく「ギアを上げる」と表現されるが、走者を還したくないため、ピンチでは指先に力が入るのかもしれない。

ストレートの割合は43%台で走者がいてもいなくてもほとんど変わらないが、フォークの割合は走者がいない場面の21.9%から、いる場面では30.3%に増加。逆にカットボールは23.5%から16.4%に減少している。

そこで得点圏走者ありの場面となしの場面の球種別被打率を調べてみた。


すると驚愕の事実が判明した。球速が増しているストレートは得点圏に走者がいない場面の被打率.197から.333と大幅に悪化。割合が増えているフォークもいない場面の被打率.150からいる場面では.286と捉えられているのだ。

逆に割合が減るカットボールは得点圏に走者がいてもいなくても.250で変わらない。

つまり得点圏に走者がいる場面では力むためにストレートを捉えられ、空振りを取ろうと多投するフォークを狙われている、あるいはすっぽ抜けたフォークを痛打されているという推測が成り立つ。

それは下の成績を見ても分かる。


村上はリードされている場面は被打率.171と抑えているが、同点の場面では.232、ビハインドの場面では.242と数字が悪化しているのだ。これ以上、点はやれないという意識が力みを生んでいるのかもしれない。

防御率は2.03と優秀なのに、2勝4敗と負け越しているのは、味方打線の無援だけでなく、この辺りにも原因があるのではないか。

裏を返せば、得点圏に走者がいてもいなくても同じような投球ができれば、さらに成績が伸びる可能性がある。プロ4年目とはいえ、一軍でローテーションを担うのは2年目のため、これから経験を積めば改善できるはずだ。

7回以降に被打率上がる大竹

続いて大竹を見てみよう。冒頭の表にある通り、プロ7年目の左腕は1、2番と下位打線には被打率1割台と強いが、クリーンアップには.368と打たれている。

打者別の成績を見ると、岡本和真(巨人)に2打数2安打1本塁打、小園海斗(広島)に6打数3安打、サンタナ(ヤクルト)に6打数3安打、細川成也(中日)に8打数3安打など各チームの主軸との対戦成績が悪い。

打力があるからクリーンアップとして起用されるわけで、打たれるのも仕方ないと言えばそれまでだが、もうひとつ気になるのが7回以降の被打率が.333と高いことだ。

1~3回を.244、4~6回を.198と抑えているのに比べると終盤バテているように見える。そもそも今季最長投球イニングが3試合ある7回なので、7回の被打率が.333ということだ。

大竹は昨季も完投勝利は1試合のみ。7月5日の広島戦に先発して105球でプロ初完封を果たした。21試合に先発して131.2投球回だったから、平均すると7回途中で降板していることになる。

阪神はリリーフが盤石のため、スタミナ不足が俎上に載せられることはほとんどないが、さらに強力なローテの柱となるためには、スタミナ強化と冒頭で述べた右打者対策は今後の課題だろう。

村上とは逆に、リードしている場面の被打率.254から同点の場面では.220、ビハインドの場面では.208と、失点が許されない場面では抑えており、得点圏に走者がいる場面でも被打率.219と優秀だ。常に飄々と投げるクールな姿は、左のエースとなる資質を持ち合わせていると言える。

随一の安定感を誇る才木

最後に取り上げる才木はどの数字も秀逸だ。打者の左右を問わず、得点圏に走者がいる場面やクリーンアップも抑えている。

1~3回の被打率.202、4~6回の被打率.215も優秀だが、7回以降は.167と抜群。5月12日のDeNA戦では128球を投げて完封するなどスタミナもある。ここまで5勝1敗、防御率1.76の好成績も納得だ。

須磨翔風高から入団2年目に6勝を挙げて将来を嘱望されてきたホープ。2020年に受けたトミー・ジョン手術を乗り越え、昨季は8勝をマークし、今季も好投を続けている。

まだ25歳とこれから脂が乗ってくる年齢で、さらなる成長が期待できる。昨季の村上に続いて、今季は大きく飛躍するシーズンとなるかもしれない。

阪神の黄金時代到来を予感させる「新3本柱」。これからも虎党を酔わせる快投が期待される。

※成績は5月22日終了時点

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記事:SPAIA編集部

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