犬を甘やかすのは悪いこと?大事なのは管理
犬を甘やかすのは悪いことではない
犬がなにか問題となる行動をしたとき多くの飼い主さんやプロと呼ばれる人間でも「犬を甘やかした結果だ」とラベリングする傾向にあります。
ではなぜ犬を甘やかすと問題となる行動をするのでしょう?
これに対して具体的な回答ができるでしょうか?「甘やかしたからだ」で片付けてしまう場合、この問いに対して具体的な説明ができることはまずありません。
なぜなら『犬が問題となる行動をした→なぜ?→甘やかしたからだ→ではなぜ甘やかすとダメなの?→問題となる行動をするから→なぜ?…』といったように、決して答えが出ることのない循環論になるからです。
行動を説明するときこうした循環論では決して原因を知り解決することができません。
そもそも犬を甘やかすことが悪いことなのではなく、問題となる行動の出現が困るというだけの話です。
つまり、どれだけ甘やかそうと人間にとって問題となる行動がなければ何も問題ではないですよね。
まずはここを履き違えないようにしなければなりません。
犬を甘やかす前提に管理がある
甘やかすと甘えさせるの違いで悩む人が多いように、「甘え」に対して区別をつけようとするのは人間だけです。
犬からしてみれば甘えたいから甘えるただそれだけであり、そこにはそれ以上も以下もありません。
しかしなぜそれに対して人間が悩むのかというと、単純に人にとって問題となる行動を引き起こしたり強化してしまっているケースが存在するからでしょう。
そうなるとさまざまなところでトラブルの原因になってしまうのも事実ですから、そうした自体を回避したり減らすためには管理が必要不可欠になります。
犬は決して自由に生きることはできません。どうしても人間の管理のもとで生活をしなければいけませんから、そのために人間が犬にとってわかりやすいルールを提示してあげるのです。
犬は非常に学習能力の高い動物ですので、例えば「こんなときこうすると良いことがある」という条件づけを示すと、すぐにそれを理解してその行動を多く示すようになります。
そのようにして犬にとってどんなときどうしたらメリットがあるのかをわかりやすく示すことで、結果問題とされる行動を予防・軽減することが可能です。
そこには「甘やかしているから」という理由は一切関係ありません。
犬を甘やかすと甘えさせるの違いを理解しよう
言葉遊びをあえてするのであれば、「甘やかす」はなんでも要求に応えることで「甘えさせる」は自立心を育て精神を満たすことというような内容を見かけます。
ですが、その違いを人間でさえもどう違うのか明確に説明や判断ができず悩んでしまうのに、メリット・デメリットで物事を判断して行動をする犬がそこまでの分別ができるでしょうか。
そうしたことを考えると甘やかすと甘えさせるの違いを考えるより、どうすれば犬の心を満たしてあげられるかを考え取り組んだほうがずっと有効だと思います。
また、甘やかすというのは何でも要求に応えることだというなら、犬にとってわかりやすくポジティブな方法でメリットを伝え行動を形成するというドッグトレーニングは、決して甘やかしていることにはなりません。
なぜなら何でも要求に応えるのではなく、あくまでも「こうしてくれたらお礼に報酬を提供します」という姿勢だからです。
ですが決してそこには厳しくしつけるという概念は存在せず、人も犬も楽しくポジティブな方法しかないので「甘やかしている」と考える人がいるのだと思いますがそれは間違いなのです。
まとめ
犬を甘やかすことは決して悪いことではありません。甘やかすから悪い犬になるのではなく、人間にとって問題となる行動を出現させなければならない理由を犬が感じているだけに過ぎません。
行動の原因を甘やかしや性格という言葉で片付けてしまうと、本当の原因に気づけないままお互いに不幸な時間を過ごすことになります。
そうなってしまわないよう、なぜそれが起こったのかの原因を狗神を置く環境から探し出しネガティブを減らしポジティブを増やしていく努力をしてあげてください。