【予防医療】自分に合わせて選択するオプション検査
健康診断や人間ドックの基本検査だけでは発見しづらい疾病の有無について、より詳しく調べるオプション検査。
自分の年齢、性別、生活習慣などから、気になる部位の検査を追加してみてはいかがでしょうか。
教えてくれたのは…
年齢、性別など個人の特性に合わせて
オプション検査では大腸内視鏡や胃カメラ検査などがよく利用されていますが、他にもさまざまな検査があります。
女性には乳がんや子宮がんなど婦人科系の検査の他、閉経後なら骨密度検査もおすすめ。
メタボ気味の人は、脳血管疾患や心疾患のリスクを調べることができる動脈硬化検査を検討してみては。
オプション検査を選ぶ際には既往歴や家族歴が参考になります。
選び方が分からない場合は、人間ドックを予約する際に相談してみるとよいでしょう。
人間ドックは自治体健診に比べ費用が高めですが、加入している健康保険組合や自治体から補助が出る場合もあります。
将来の健康への投資として、受診を考えてみてはいかがでしょうか。
骨密度検査
骨粗しょう症のリスクをチェック!
骨密度は骨の詰まり具合を表す指標。
骨密度が低い=骨の内部がスカスカになった状態が骨粗しょう症です。
骨粗しょう症になるとちょっとした転倒でも骨折しやすくなり、高齢の場合はそこから介護が必要になることも。
特に女性は、閉経を迎える50歳前後から骨密度が急激に低下します。
検査で自分の骨の状態を把握し、骨粗しょう症と診断されたら早めに対策を始めましょう。
骨密度検査は測定台の上に腕を乗せ、手首にエックス線を当てるだけ。
検査時間は5分程度、検査費も3000円前後と比較的安いため、気軽に受けることができます。
胸部ヘリカルCT
非喫煙者も無縁ではない肺がん!
日本人のがん死亡者数の第1位は肺がんで、喫煙者だけでなく非喫煙者の発症も少なくありません。
CT検査では、通常の胸部エックス線検査で見つけづらい小さな陰影や薄い陰影の肺がんや、心臓などの影に重なって隠れている肺がんも発見しやすくなります。
MRCP/上腹部MRI検査
見つけにくい膵臓がんの早期発見に
膵臓は、胃の後ろにある約20㎝の左右に細長い臓器。近年増加傾向にある膵臓がんは、自覚症状がないまま進行することが多く、腫瘍マーカー(※)や超音波検査では早期に発見することが難しい病気です。
※がんの有無などの判断の手がかりとなる体内物質。血液を採取して調べる
MRCP/上腹部MRI検査で使用するMRIは、強い磁石と電磁波で体内の様子を断面で撮影する画像診断。さまざまな面から臓器の様子を細かく観察できるため、初期の段階で膵臓がんが見つかる可能性が高まります。
膵臓だけでなく、肝臓、腎臓、胆のうなども見ることができるので、胆管がんや胆のうがん、胆石や総胆管結石などが見つかることもあります。