「間取り」の意味とは?間取りでよく見かけるアルファベットも解説!
この記事では「間取り」の意味を解説します。
家づくりや家選びで必ず出てくる「間取り」という言葉。
「なんとなく意味はわかるけど、くわしくはわからない」という方がほとんどではないでしょうか。そこで「そもそも間取りとは」という基本的な解説から、必須の知識ともいえる「K」や「WIC」といった用語について解説します。
「間取り」とは
「間取り」は一般的に「部屋の配置、各室の位置」といった意味で使われる言葉です。また家づくりで必ず見ることになる「間取り図」とは「部屋の配置や大きさなどを記した図」を指します。
家づくりにおいて間取りは、家主のライフスタイルや価値観によって必要とされるものが異なります。加えて、間取りは家づくりにおける設計などの基礎の部分にあたるため、あとから大きく変更するのは非常に困難です。仮に大きな変更をする場合、多額の予算が必要になることがほとんどでしょう。
これらの理由から、間取りは暮らしやすさに直結する基本的かつ最も重要な要素の一つといっても過言ではありません。人生で最も大きな買い物である住居で後悔しないためにも、間取りについてくわしく知っておくことは大切です。
「間取り」に関するアルファベット10選
ここでは間取りでよく目にするアルファベットについて解説します。よく見かける基本的なものから少し珍しいものまで解説しますので、間取りを見る際の参考にしてみてください。
1.R(ルーム)
「R」は居室という意味です。単身住宅でよく見かける「1R」(ワンルーム)は一つの居室の中にキッチンが仕切りのない状態で配置された部屋を指します。
2.D(ダイニング)
「D」は食事用のスペースを指し、ダイニングテーブルやイスなどが配置されることを想定しています。
3.K(キッチン)
「K」はキッチンや台所用のスペースという意味です。単身向けの間取りとして、「1K」もよく見かけますね。「1K」は一つの居室とキッチンが別々の空間として配置されています。ちなみに「2K」は居室二つと仕切られたキッチンスペースがある間取りです。
4.L(リビング)
「L」はリビングという意味で、居間を指します。テレビやソファ、テーブルなどを設置し、くつろげるスペースという目的で使用されることが多く、パートナーや家族がいる場合は、コミュニケーションの場としても最適です。一般的には「1R」の「居室」よりも広く、価格も高めに設定されています。
5.DK(ダイニングキッチン)
「DK」はダイニングキッチンと読み、食事スペースとキッチンがセットになった空間を指します。キッチンにダイニングテーブルやイスなどが置ける程度の広さです。キッチンとの間に仕切りが設けられているかはケースバイケースです。
6.LDK(リビングダイニングキッチン)
「LDK」はリビングとダイニングとキッチンがある部屋を指します。全体的に広めにつくられていることが多く、家族やパートナーがいる方に人気の間取りです。
「1LDK」は「一つの居室とリビング・ダイニング・キッチンがある間取り」を指し、「2LDK」になると居室は二つになります。
7.CL(クローゼット)、WIC(ウォークインクローゼット)
「CL」はクローゼット、つまり各部屋や廊下にある収納スペースのことです。
「WIC」はウォークインクローゼットのことで、人が入れるほどの広さがあるクローゼットを指します。収納力が高く、子ども用品や趣味で使うグッズを置く物置として使われることも。非常に便利で人気のある間取りですが、小部屋が一つ増えることになるため、価格が高くなりがちです。
8.UT(ユーティリティ)
「UT」はユーティリティと読み、浴室前のスペースのことを指します。洗面台や洗濯機が設置され、一般的には脱衣所として使用されます。
9.S(サービスルーム)
「S」はあまりなじみがないかもしれませんが、サービスルームという意味です。サービスルームは窓が小さく十分な採光が確保されなかったり、天井が低かったりと建築基準法的に居室として扱われない部屋のことを指します。
サービスルームの用途は特に定められておらず、居住者の意向で決めてよいものとされています。たとえば、物置や子ども部屋、書斎、趣味のスペース、ウォークインクローゼットなど、用途はまさに多種多様です。
注意点としては、もともと居室として想定されていない空間のため、採光や換気が不十分で、コンセントが設置されていないケースが多い点です。そのため、居心地が良くなるような工夫を自身で行う必要があります。
10.SC(シューズクローゼット)、SIC(シューズインクローゼット)
「SC」はシューズクローゼットを指します。SIC(シューズインクローゼット)も表記が異なるだけで、同じ意味です。
シューズクローゼットとは玄関と隣接した、靴のまま入れる収納スペースのことです。シューズクローゼットを設けることで、「家の顔」とも呼ばれる玄関に余計な物を置かずスッキリさせて、家全体の第一印象を良いものにできます。
そのほかの「間取り」に関する知識や注意点
ここではアルファベット以外の間取りに関する知識や注意点について解説します。
数字は居室の数
部屋のタイプには「1K」や「1LDK」、「3LDK」などさまざまなものがあります。この場合の共通の認識として、数字は「居室の数」を示しているということを覚えておきましょう。
たとえば、3LDKなら「三つの居室+リビング・ダイニング・キッチン」という間取りになります。この点を理解しておくだけでも、家全体の間取りをイメージしやすくなるでしょう。
数字が大きい=面積が広いわけではない
「3LDKの家」と聞くと大きな住まいを想像しませんか。しかし、前述したように間取りにおいてアルファベットとセットで用いられる数字はあくまで「居室の数」を表しているだけです。3LDKのように部屋数が多いからといって、それぞれの部屋が広いとはかぎりません。必ず面積も確認するようにしましょう。
また、面積が間取り図上では十分な広さになっていたとしても、実際に物件の下見に行くと窮屈な印象を受けるというケースもあります。これは天井の高さや採光の関係で、視覚的に窮屈に見えてしまうことがあるためです。そうしたイメージとの乖離を防ぐためにも必ず下見には行っておきましょう。
人数に適した間取りを知っておくと便利
アルファベットとセットで用いられる数字が広さを表しているわけではないという前提はありますが、一般的な居住人数に適した間取りというものもあります。
たとえば、一人暮らしなら1Rや1K、1LDKが適しており、2人暮らしなら1LDKから2LDKなどが適しているというような目安があります。それらを事前に把握しておくと、間取りを選ぶ際の便利な基準になるでしょう。もちろんライフスタイルやライフステージ、ライフプランによって必要な間取りは大きく変わってくるため、慎重な判断が必要です。
採光や動線など間取りだけではわからないこともたくさんある
ここまで間取りに関する解説をしてきました。一方で、現地でしかわからないことも多くあります。採光や動線、視覚的な広さ、さらには周辺環境などがそれに該当します。
間取り図はあくまで平面的な「図面」に過ぎません。あなたが直接目で見て、肌で感じとる情報や感覚に勝るものはないため、間取りで最低限の情報を得たあとは必ず現地に赴きましょう。
まとめ:間取りについてくわしくなって後悔のない住まいにしよう
この記事では間取りの意味について解説しました。間取りや間取り図からは部屋の数や種類、用途といったさまざまな情報を得ることができます。間取りについてくわしくなればそれらの情報を効率よく得られるようになるでしょう。
一方で間取りだけではわからないような、現地ならではの情報が数多くあるのも事実です。資料からの情報と現地で得られる情報を精査して、後悔のない住まい選びをしていきましょう。
間取り図については以下の記事でもくわしく解説しています。
「より間取りについてくわしくなりたい」という方はぜひご覧ください。
家の間取り図の見方を解説|家族の理想を叶えた図例 3選もご紹介 - リブタイムズ|戸建てを考える方のためのフリーマガジン