猫が『粗相・嘔吐』をしたときの掃除テクニック4つ ニオイやシミを残さないための工夫をご紹介
1.まずは素早く取り除く
猫が粗相や嘔吐をしたら、まず大切なのは「時間を置かない」ことです。嘔吐物や排泄物を放置するとシミが繊維や床に染み込み、ニオイも強く残ってしまいます。
固形物がある場合は、手袋をした上でティッシュや使い捨てのペーパーを使い、やさしくすくい取りましょう。ゴシゴシこすってしまうと汚れが奥に広がるため、押さえるように吸収させるのがポイントです。
液体部分は新聞紙やタオルを重ねて押し当て、水分をできるだけ吸い取ります。その後、汚れ部分をぬるま湯で軽く湿らせてから再度吸い取りを繰り返すと、後の掃除が楽になります。初期対応を丁寧に行うことで、シミやニオイ残りを最小限に抑えられるのです。
2.中性洗剤で洗浄する
猫の嘔吐物や排泄物にはタンパク質や脂質が含まれているので、洗剤を使って汚れをきちんと落とす必要があります。
洗剤とひとくちに言っても様々な種類がありますが、猫の口に入る可能性や布製品の傷みを考慮して、薄めた中性洗剤を使用しましょう。
カーペットやソファなどの布製品には、ぬるま湯に洗剤を数滴垂らして布に含ませ、ポンポンと叩くように汚れを落とします。洗剤が残ったままだとシミの原因になるため、別の布をぬるま湯で濡らし固く絞ってから拭き取ることが大切です。
床材の場合も、同じ要領で軽く拭き上げてから乾いた布で水分を取りましょう。猫が過ごす空間だからこそ、低刺激で安全な方法を心がけることが重要です。
3.酵素系クリーナーでニオイの元を分解
いくら見た目がきれいになったとしても猫の鋭い嗅覚はごまかせません。ニオイが残っていると「ここはトイレ」と勘違いし、再び粗相をしてしまうことも…。
そこで効果的なのが、タンパク質や尿酸など、ニオイの原因物質を分解する働きを持つ酵素系のクリーナーです。市販のペット用クリーナーを汚れ部分にスプレーし、しばらく置いてから拭き取りましょう。
カーペットの場合は、スプレー後にタオルで押さえて浸透させるとよりニオイを落としやすくなります。漂白剤やアルコール系の強い薬剤は、猫の健康に害を及ぼす可能性があるため避けましょう。
4.天日干しや重曹で仕上げの消臭
掃除の仕上げには「乾燥」と「消臭」が欠かせません。濡れたままにすると雑菌が繁殖し、かえって臭いの原因になります。日光の紫外線は殺菌効果があり、自然な消臭効果も期待できるので、クッションやマットなど取り外せるものは洗ってから天日干しするのが理想です。
家具や洗えないものは、乾いた後に重曹をふりかけて数時間置き、掃除機で吸い取る方法がおすすめ。重曹は弱アルカリ性で、酸性のニオイを中和してくれる作用があります。さらに湿気も吸収してくれるので、清潔感が長持ちします。
最後に部屋の換気をしっかり行い、空気を入れ替えれば掃除完了です。換気の際には、猫の脱走防止のために細心の注意を払いましょう。
ニオイやシミを残さないための工夫
いざという時に備えて、日頃からの工夫をすることで粗相や嘔吐後の掃除を楽にできます。まず、猫がよく過ごす場所には洗えるマットやカバーを敷いておくと安心です。汚れたらすぐ取り外して洗濯できるため、シミやニオイ残りを防げます。
また、トイレ内は常に清潔に保ち、粗相の原因となるストレスを減らしましょう。食事や水飲みの場所にも防水性のあるシートを敷いておくと、吐き戻しのときにも対応が簡単です。
さらに、同じ場所で粗相を繰り返す場合は、家具の配置を変えたり導線を塞ぐなどして行けないようにし、「習慣化」を防ぐ工夫が有効でしょう。
試行錯誤が必要になる場合もありますが、飼い主が掃除しやすい環境を整えることが清潔な住まいを守る最大のポイントです。
まとめ
粗相や嘔吐は、猫の飼い主にとって避けられない出来事です。しかし、粗相・嘔吐後の素早い初期対応、中性洗剤や酵素系クリーナーを活用した洗浄、仕上げの乾燥や消臭の工夫を組み合わせれば、猫を飼っている家においても清潔な環境を維持できます。
さらに、粗相や嘔吐をしやすい場所に予防をするなど、日頃からシミやニオイが残りにくい環境づくりを意識することも大切なポイント。いざという時でも掃除の負担はぐっと軽減されるでしょう。
愛猫の健康を守りつつ快適に暮らすためにも、紹介したテクニックをぜひ取り入れてみてください。