Zilqy『Vacant Throne』インタビュー――世界に君臨する未来を見据え、Zilqyの蜂起が幕を開ける!
──Debut EP『Vacant Throne』のリリースから少し日が経ちましたが、どんな声が届いていますか?
Anna「SNSでみなさんの声は届いています。アメリカにいる妹が最近メッセージをくれたことも嬉しかったです。全部大文字で“めっちゃかっこいい!”って内容で、少し認められた感じがしたというか(笑)。妹とは2歳半離れていて、昔から仲が良かったりバチバチしていたりして、どんぐりの背比べな感じで成長してきていたんですけど、そんな妹に自分の音楽を褒められたのはかなり嬉しかったです」
Toki「私は驚きの声が多かったです。私が長年やってきたような曲をみんなが予想していたみたいで、“びっくりしました!”って。曲調だけでなく、Zilqyを結成してからの私のヘアメイクやファッションのスタイルがガラッと変わったことにも驚きの声がありました。「Carry On」のMVが公開されたときに“誰だか分かんなかった”とか“別人になってる”とか。全然そんなことないんですけどね(笑)。ギターのプレイスタイルは変わっていないんですけど、やっぱり驚きの声が多かったですし、賛否両論がありました。“好き!”っていう人もいれば、“思っていたのとちょっと違った”とか…」
──確かに元々やられていた音楽性から考えると…ですね。
Toki「音楽性はもう真反対というか、ガラッと変わったかとは自分でも思います。ただ、前と同じことをやるのであればZilqyじゃなくていいと思うので、私は全然ブレているつもりはないんですけど、そういう声もありました」
Miho「私は前のバンドを辞めてからの約4年間、セッションで自分の好きな曲を色々演奏してきました。もともと広くヘヴィメタルが好きなので、ずっと追いかけてくださっていた方の中には“確かに、セッションでもZilqyにつながるような選曲だった”と感じてくださっていた方もいたと思います。ただ、多くの方は“トラディショナルなヘヴィメタル”をイメージしていたようで、”びっくりした”、”こういうジャンルが好きだったの?”という驚きの声はすごく多かったですね。事前にある程度想定していたことではあったので、バンドの音楽性をどう言葉にするかは本当に悩んだのですが、最終的に“ポスト・メロディック・ニューメタル”という表現を始動発表の段階から掲げることにして。結果として想定以上の驚きの反応でしたが(笑)、これが一番しっくりきていると思っています」
──そこの表現は本当に難しいですよね。分かりやすくはなるけれど、ある種の縛りや呪いになってしまうこともありますし。“ヘヴィメタルを土台に“というのはあったと思うんですが、幅広くやりたいという意思は、今回のEPを聴いて感じました。
Miho「狭くし過ぎたくなかったんです」
──Kanoさんのところにはどんなリアクションが届いてます?
Kano「すごく好評な反応が多かったです。今まではサポート活動で、“自分のバンド”がなかったので、“Kanoちゃんが映えそうなドラムだね”とか“こういう女性のバンドって日本にありそうでなかった音楽性だから、めっちゃいいね”と言ってもらえて嬉しかったです」
──今回はencore初インタビューになるので、結成の経緯についてもお聞きしたいです。最初に動き始めたのはいつ頃だったんですか?
Miho「私がTokiちゃんに誘われたのが去年の2月ぐらいでしたね」
Toki「私には、以前から“世界に羽ばたいていけるバンドをやりたい”という妄想というか空想があって。私自身の音楽歴はかなり長いんですけど、海外でライヴをした経験が本当に少なくて。日本では47都道府県を全部回ったりもしたんですけど、ギタリストとして生きてる上で、“世界に自分の音を届けてみたい“という想いがやっぱりあって。でも、別に私がリーダーというわけでもなく、特に精力的にメンバー探しをしていたわけでもなかったんですけど…」
──でも、そういう想いでMihoさんに声をかけたんですね。
Toki「はい。Mihoちゃんとはもうずっと以前から知り合いだったんですけど、沖縄のライヴハウスでメタルのセッションをやる機会があって、そこで初めて同じステージに一緒に立ったんです。そのときに、彼女のパフォーマンスとかベースを弾くスタイルに見惚れてしまいました。それで、“夢に描いていたことを現実にしたい“と思って声をかけました。まだ音楽性とか何も決めていなかったんですけど、”とにかく一緒にやりたい!“という気持ちが勝ってしまいました」
Miho「すごく光栄でありがたいお話だと思って、“ぜひ一緒にやらせてください”というお返事させていただいて。そのときはこんなに敬語ではなかったんですけど(笑)」
Toki「はははは(笑)」
Miho「音楽性については、お互い今まで活動してきた経験もあって、“ヘヴィメタルという大きな枠は外れないだろう”という共通認識はあったと思います。あとはお互いの得意なこと、好きなこともセッションして分かるようになっていったので、“お互いが映える、活かせるバンドができたらいいね“とか…本当に何もかもいちから作り上げていった感じでした」
──Mihoさんは、Tokiさんというギタープレイヤーに対してどんな印象を持っていましたか?
Miho「おこがましいですけど、それこそTokiちゃんが私に思ってくれていることと近しいというか…私が知っている中で“こんなに華のあるかっこいいパフォーマンスをするギタリストはいない“って。絶対に真似できないというか、試しに練習してみたんですけどできませんでした、霧吹き(笑)」
Toki「はははは! 嬉しい!」
Miho「お風呂場で口に水をためて練習したんですけど…」
Anna「え! 私もシャワーで練習してみたけど全然できないの!」
Toki「本当?(笑)」
Anna「マジでできない。今度コツ教えてほしい!」
Miho「フロント3人で霧吹きをやってKanoちゃんを驚かせよう(笑)」
Anna「今後の目標だね」
Miho「霧吹きに限らず、すべてがかっこいいギタリストです。プレイもですけど、人としても本当に尊敬しています。とにかく優しいんです。彼女のMCも大好きで、本当に人の良さが出ているというか、本心でお客さんに訴えかけているからこそ胸を打つというか…。それはメンバーの私も同じで、彼女の想いにすごく胸を打たれますし、気持ちがすごく温かい人だと思います」
──TokiさんはMihoさんに対してどんな印象を持っていましたか?
Toki「もうガチメタラーのイメージしかなくて(笑)。いつ会ってもメタルTシャツを着て、“メタル大好き!”ってオーラがありました。私は元々ガチガチのメタラーではなくて…。もちろんメタルは好きですけど、Mihoちゃんはメタルセミナーを開催するくらいの知識があって詳しいし、とにかくメタル愛が強い子です。だから“私のギターを受け入れてもらえるのかな?”という不安はありつつ、やっぱりプレイヤーとして本当にかっこいいですし、女の子でメタルのベーシストと言ったら私の中では一番に思い浮かぶ存在でした」
Miho「なんだこの時間は…(照)」
Toki「だからお互いがリスペクトし合っていたのかなって思いました。嬉しい」
──そこからAnnaさんとKanoさんに声をかけたと。
Toki「平行してドラムとボーカルと、当初はもうひとりギターも探していたんですけど、“いいな”と思う子はやっぱりもうバンドに所属していたりとかして…。“海外で通用するバンドをやるなら、ボーカルは英詞を歌える人がいい“というのはお互い思っていたので、そういう子を探していたらMihoちゃんがインスタでAnna様を発掘してきたんです」
Miho「最初は日本人ではない方も考えたんですけど、日本詞も英詞もできるといいなと思って、“帰国子女 ボーカル”とかで検索していたんです。そしたらAnnaを見つけて、動画を観てみたらすごくよくて! 即、Tokiちゃんに”この子、すごく素敵なんだけどどう思う?“って連絡しました。ただ、AnnaのSNSがもう1年くらい動いていなかったので、帰国子女でグローバルな子だから、もしかしたら海外に移住してしまったのでは?という不安もあったんですけど、たまたまフォロワーに共通の知人がいたので、その方に連絡して繋げてもらいました」
Anna「それが去年の6月でしたね。本当にありがたかったです。捨て猫を拾ってくれたような気分でした」
──捨てられていたんですか…?
Anna「私はもう音楽の世界に戻ることはないだろうと思っていました。自分なりに理由を持って音楽を辞めたつもりだったので、共通の知人からご連絡をもらったときも、“本当は会わないほうがいいんだろうな”と思っていたんです、頭の中では。でも、心が“絶対に会いたい!”と言っていて。それで会ってみたら、とても楽しかったんです。すごく飲んで、次の日は二日酔いで…(笑)」
Miho「すごい深夜まで飲んだ記憶はあります(笑)。これはKanoちゃんもそうなんですけど、歌とかプレイとかも大事ですけど、やっぱりバンドって人間関係なので、才能だけではなく、“この人と一緒にやりたい”という気持ちをすごく大事にしていました」
Anna「めっちゃ嬉しい!」
Miho「あと、女子的に面白かったのは、Annaが履いていた靴とカバンの色違いを私も持っていて(笑)」
Anna「そうだ! まったく一緒だったんだ。同じブランドの!」
Miho「いろんな細かい要素も合わさってAnnaに惚れたと思っています。その時点では音楽性もまだ定まっていなかったので、“3人で一緒に作り上げていこうよ”という話もしていました」
Anna「そのワクワク感もすごくありました。“まだがっちり決まっていない“=”チャンス!“と思ったのかな?”自分の好きな要素も入れられるかもしれない”という我の強いところが出ました(笑)」
──Kanoさんとはどう知り合ったんですか?
Miho「私が音楽関係の飲み会でたまたま知り合ったマニピュレーターの方と話していたときに、“いい子いるよ”と紹介してもらって、ライヴを観に行きました。もちろんその前に映像も観ていたんですけど、ライヴを観て、“この子しかいない!”、“この子とやりたい!”って。それが今年の2月だったかな?」
Kano「私はバンドがやりたくて上京してきたんですけど、そのタイミングでちょうど声をかけてもらえたので驚きました。こういう音楽がやりたかったので、ドンピシャでした」
Miho「Kanoちゃんに声をかけるタイミングでは、3人である程度の音楽性を固めていたので、やりたい音楽を聴いてもらえる状態ではあったんです」
──まさに“私のやりたいものだ!”というサウンドだったんですね。
Kano「そうなんです。ガールズバンドがやりたかったんですけど、女性でこういう感じのメタルをやっているバンドが全然いなくて…。探しても見つけられなかったので、すごく嬉しかったです」
Toki「Kanoちゃんは、ドラムはもちろんなんですけど、私、さくらももこさんのコジコジがすごく好きで。で、Kanoちゃんもコジコジが好きなことをXで知って、“これは運命かも! 絶対に会わなきゃ!”って(笑)。個人的にそういうところもありつつ、会ってみたら音楽に対してもすごく前向きで。Kanoちゃんに出会うまで“この子だ!”と思える子があまりいなかったですし、“絶対に加入してほしいね”という話をMihoちゃんとしていました。で、加入してくれたから、“ヨッシャー!”って」
Miho「うん。理想としていたメンバーが見つかりました」
──Annaさんと出会ってから、Kanoさんが加入するまでの期間が少しあったんですね。
Miho「でも、Annaの加入が決まったのは、Kanoちゃんと同じタイミングでした」
Anna「私が少し悩んでいたんです。新しいことを始める躊躇のような時間がしばらく長く続いて…。昔みたいに何でもすぐに始められるほど勇気を持てなくなってきたのかな? でも、決定打になったのは、間違いなくメンバーとスタッフのみなさんの人間性が大きくて。本当に“この人たちとすごく合う!”という確信が会うたびにどんどん強まっていきましたし、Kanoちんにも個人チャットで“バンドに入るの?”という話もしていたんです(笑)。いや、チャットじゃなかったかも…みんなでご飯に行ったときだっけ?」
Kano「そうそう」
Anna「なんて言ったのかはちょっと覚えていないんだよね。あの日も私すごい飲んでいたから…」
Kano「はははは(笑)」
Anna「私としては、Kanoちんが加入するのを決めたことも大きかったです。Kanoちんって一番年下のはずなんですけど、もしかすると一番しっかりしていて。精神的にすごく大人びているし、落ち着いているし。とても変な言い方をすると、数年前の自分の成功しているバージョンを見ている感じというか…なんだかすごいことを言ってるね、私」
Kano「(笑)。私は人生として考えたときに、本当に加入していいのかな?と思っていました。あまり“楽しそう、やりたい”だけでは動けなくて、すごくいろいろ考えてしまうタイプなので。でも、みんなと話をしていて、“もう入っちゃいたい!”という方向に気持ちが動いたのは、自分的にはかなり大きいことでした」
──実際にバンドの音楽性を決めていくにあたって、どう進めていったんですか?
Toki「最初はみんながどういう曲を作るかのかがわからなかったので、デモを持ち寄って、“どんな曲がこのバンドに合っているんだろう?”って、時間をかけて何回も何回も選曲会をしていました。敢えてメロディも入れずにデモを提出して、“みんなで思い思いのメロディーを書いてみよう”というチャレンジをしたりとか…」
Anna「“メロ選手権”って名付けてやってたね」
Toki「あとは、他のメンバーが書いてきた曲に私がメロディーを入れてみるとか、今考えるとなんかすごくいろんなことをしていました。最初だからそういうやり方をしていたのかな?と思うんですけど。レコーディングした後にまた全部イチから録り直したりとか、曲によっては5、6回レコーディングした曲もありましたし。ただ、それも“しんどいなぁ、やだなぁ”っていう感じではなく、曲がどんどんかっこよくなっていくのが楽しかったですし、それと同時に私のギターの腕も上がっていくのが自分でも分かって。初めての作品を“ああでもない、こうでもない”といろんなことを言いながら作れたのはすごくありがたい環境でした」
Anna「各々の想いがちゃんと込めれたEPになったと思います」
──ちなみに“メロ選手権”が開催されたのはどの曲なんでしょうか?
Anna「「Carry on」です。まさかのリード曲です(笑)」
──でも、“だからこそいい”というのもありますよね。みんなで作っていくという…。
Miho「最初から「Carry On」をリード曲にしようと思っていたわけでもなかったんです。途中で“この曲だね”という意識はみんなの中にはあったんですけど、最初にオケが完成したのが「Carry on」だったので、“そういうこともやってみよう“って感じではありました」
Anna「この曲って半年弱ぐらいかかったよね?」
Miho「もう何バージョンあったのかもわからない(笑)」
Anna「そうだね(笑)。「Carry on」は、最初「A1」って仮タイトルだったんです」
Miho「まだZilqyというバンド名に決まっていなくて、ボツになったバンド名とかもあったんですけど、その1曲目なので。でも、そうやって作っていったことで、みんながどんなものが好きなのかを探りながらやれてよかったです。“メロ選手権”はKanoちゃんの加入が決まる直前くらいにやったんですけど、加入が決まってからまたアレンジがかなり変わったりしました」
──Kanoさんは初めてのZilqyの楽曲制作はいかがでした?
Kano「楽しかったです! こうやって曲を作ることが初めての経験だったので“おもしろいな”って。言われた曲をやるのではなくて、みんなの意見を反映して作っていくのがすごく楽しかったですし、“もっと作りたい”って思いました。でも、一つだけ“危ない!”と思ったところがあるんです。「Carry on」で一瞬テンポが落ちるパートがあって、そこがほんとうに好きだったんですけど、“このパートはなくそう”という話が出たときがあって。すごくヒヤヒヤしていたんですけど(笑)、なくならなくてよかったです」
Anna「そうだったんだ?(笑) 知らなかった」
Kano「すごく焦っていたからしっかりと覚えてる(笑)。でも、“あそこがいい”って言ってくれる人がたくさんいてよかったです」
──確かにあそこは面白いですよね。ブレイクダウンに入るかと思いきや…という。歌詞はすべてAnnaさんが書かれているんですね。
Anna「はい。いつもデモを受け取ったら仮歌を入れるんですけど、デタラメ英語でブワーッ!と歌って、それが歌詞の大きなヒントになることが多いです。たとえば「Carry on」の仮歌はカラオケで入れたんですけど…別に場所は関係ないか(笑)。サビの最後の<This is the new world>はなんとなく口の形がそうなっていて、それがそのまま歌詞になりました。<We carry on>のところもそうでした」
──“carry on”であり“new world”というワードからイメージを膨らませていった?
Anna「そうですね。何かしらのヒントが出てくるとサラサラサラ!って書けてしまいます」
──逆に書くのが大変だった曲は?
Anna「「Bleeding Love」がとても大変でした。この曲はテーマがものすごく大きくて。大切な人を失ったときって、悲しさ以外に怒りもあるし、虚無感もあるし、いろんな感情があって、最後に“Love”に帰結するという曲なんですけど。大切な人を失うということに対して、自分はまだ経験が浅いところもあって。今後生きている中で別れもきっといろいろあると思うので、こういった大きなテーマを表現する進化の過程みたいなものも自分自身の中では楽しみにしています」
──この曲は大きい会場で聴きたいと思いました。Annaさんのロングトーンが気持ちよくて、大会場で映えるだろうな…って。
Anna「ありがとうございます! ただ、自分で書いておきながら、アウトロの“Love”に帰結するところがすごく歌いづらいんです(笑)。“ピッチ鬼高っ!”って。でも、大きい会場で歌えるようになった暁には、“そこの尺を倍にしてやろうかな?“って思っています」
Toki「おおー!」
Anna「いや、いらんか(笑)」
──いやいや! 絶対に沸きますよ。
Kano「会場が大きくなっていくごとに長さを倍にしていこう!」
Anna「なんだか自分で自分の首をしめたような気がする…(笑)」
──楽しみにしています!
──今後の活動についてですが、12月10日に開催される始動ライヴ、Zilqy 1st LIVE「Start The Fire」は即完売。そして、来年にZilqy Tour 2026 「Rise to Liberation」を行なうことを発表されました。
Toki「始動ライヴはいろいろな事情があって、チケットに当選しなかったとか、遠方で来れない方もいると思うので、まずは4ヶ所にZilqyを見てもらえるように行きます!“私達、こんなにかっこいいガールズバンドを組んだぜ!”って。どうしようかな?と迷っている方は是非会いに来てもらえると嬉しいです」
──ちなみに、TokiさんとMihoさんで最初に話をしていたときに、“音楽性の話はなかった”とおっしゃっていましたが、目標とかそういう話はしたりしましたか?
Toki「どんな話をしたっけ?」
Miho「“海外で”という話はしていたよね。大阪風にいうと“ガーッといって、ゴーッとやって”って」
Toki「そうだよね?“ガーッといって、ゴーッとやって、バーン!ってなるバンドをやりたいねん!”って(笑)。もちろんテキトーじゃなくて真剣ですよ!“広い会場でバーン!って盛り上がるバンドをやりたいね”って。あと、私の夢のひとつとして、ドイツのメタルフェス『Wacken Open Air』に憧れていて…。Mihoちゃんは出演したことがあるけど、私はまだあのステージに立った経験がないので、“Wackenに出るのが目標“というか、夢のひとつです。もちろん日本全国をこの4人で回ることも夢のひとつですけど、いろんな夢がたくさんある中で”Wacken“はかなり大きな夢です」
──Mihoさんは、Zilqyで『Wacken Open Air』にまた出演したいと思ったりしますか?
Miho「もちろんです。『Wacken Open Air』のステージに2度立った日本人女性ベーシストになりたいです。“Wacken”以外も出演してすごく楽しかったフェスもありましたし、まだ出たことのないメタルフェスにも出演したいです。もちろん国内もたくさん廻りたいですし、Tokiちゃんは前のバンドで47都道府県ツアーをしていたけど、私はまだ行ったことすらない場所もあるので、国内外問わずたくさんライヴをしたいです」
──KanoさんはここからZilqyのメンバーとして、どんな活動をしていきたいですか?
Kano「ブイブイ言わせていきたいです! 私も日本だけではなくて世界に行きたいと思っていたので、国にとらわれずにいろんなところに進出したいです。しかも当たり前の顔をして行きたいです」
──いいですね。“ちょっと昨日までメキシコ行ってたんだけど”みたいな。
Kano「“もう別に国とか関係ねぇから。どこでも最高のライヴするから”みたいな」
Toki「かっこよ!」
Kano「その感じになれると思っています、Zilqyは」
──Annaさんはいかがでしょうか。
Anna「こういうことを考えるときにいつも思うのが、やっぱりトッキーとMihoちんというガールズメタル界を牽引してきたレジェンド2人と肩を並べてステージに立てるのは身の上ない光栄であり、今日のインタビューでもお分かりになる通り、パワフルでとても頼りになるKanoちんが後ろで支えてくれて、自分としては本当に大船に乗った気持ちでいます。みんなへのリスペクトがありながらも、お互い4人とも負けず嫌いな感じに高め合いながら、もっと大きいバンドに、もっと大きい会場に、それこそ「Bleeding Love」のアウトロを何回しもできるようなアーティストになりたいです。でも、根幹としては“この4人でいたい”と思います。まだ始まったばかりですけど、この4人が最高です!」
(おわり)
取材・文/山口哲生
RELEASE INFORMATION
2025年11月5日(水)発売
完全限定盤/DCCA-165/4,950円(税込)※SOLD OUT
一般流通版/DCCA-166/2,750円(税込)
Zilqy『Vacant Throne』
LIVE INFORMATION
Zilqy 1st LIVE「Start The Fire」
2025年12月10日(水) 東京都 代官山SPACE ODD ※SOLD OUT
Zilqy Tour 2026 「Rise to Liberation」
2026年3月22日(日)神奈川県 新横浜NEW SIDE BEACH
2026年4月4日(土) 愛知県 ell.FITS ALL
2026年4月5日(日) 大阪府 OSAKA MUSE
2026年5月3日(日) 東京都 渋谷WWW