【川崎市】川崎市 記録的大雨、各所で被害 3区で100ミリ観測
9月11日、首都圏を襲った記録的な大雨。川崎市では局地的に1時間に100ミリを超える雨が降り、各所で道路冠水や浸水被害に見舞われた。宮前区でも宮崎3丁目の民地のフェンスが倒壊する被害が報告された。
気象庁は午後1時53分、川崎市に大雨(浸水害)、洪水警報を発表。雨足は徐々に強まり、宮前区では1時間で91・5ミリ、高津区では116・5ミリ、中原区では市内過去最大となる131・5ミリを観測した。数年に一度レベルの短時間の大雨を観測・解析した際に発表され、災害の危険度の高まりを伝える「記録的短時間大雨情報」が2時51分以降繰り返し出され、3時48分、市は危険な場所から全員の避難を促す警戒レベル4の土砂災害警戒情報を発表した。市危機管理本部では災害応急対策活動要因を増強する警戒体制1号動員(浸水被害)、2号動員(土砂災害)を発令、全区で災害対応シフトが取られた。
浸水、道路冠水も
市の発表では、川崎区鋼管通や中原区小杉町、高津区末長のアンダーパスをはじめ市道8カ所で道路冠水による通行規制を実施。武蔵中原駅や高津区役所などでエレベーターが浸水により停止したほか、区内宮崎の民地ではフェンスの倒壊も発生した。このほか主に川崎区、中原区、高津区、宮前区で民間や関係部署から多数の通報が寄せられ、一時的な道路冠水や建物への浸水などが確認されている。
宮崎町内会の戸倉建藏会長によると、川沿いに立つ2件の住宅で、家の基礎部分が大雨による流水の影響で破損している被害も報告されているという。その他にもマンションの地下の駐車場が浸水などの被害も見られた。
市では今回の大雨被害に関して、中原、高津、宮前の3区役所で連休中も罹災証明の臨時受け付けを実施。発災後から16日(午前9時時点)までに、あわせて88件の申請があり、宮前区は4件だった。
市危機管理本部では「こうしたゲリラ豪雨は、短時間で大量に雨が降り、川が急に増水するなど非常に危険。普段から自治体の呼びかけや気象情報に注意し、対応を確認するなど備えを進めてほしい」と話している。