《充填豆腐》って知ってる?栄養価や作り方など……ほかの豆腐との違いを解説
一般的な豆腐の種類といえば、木綿豆腐や絹ごし豆腐。第3の豆腐として「充填豆腐」という種類があることをご存じですか?スーパーでもよく見かける、3個パック入りで水が張っていない豆腐も充填豆腐のひとつなんです。今回は、充填豆腐の特徴やほかの豆腐との違いをご紹介します。
充填豆腐とは?
豆腐は、豆乳とにがり(凝固剤)を混ぜて型箱で固めることで作られます。
木綿豆腐や絹ごし豆腐は、固めた豆腐を1丁のサイズにカットして水とともにパックに入れる製法。充填豆腐は、豆乳とにがりをパックに直接充填し、加熱し固める製法がとられています。
充填豆腐は充填後に密封、パックごと加熱されていることから、加熱殺菌されており日持ちが良いのが特徴です。
POINT
木綿豆腐や絹ごし豆腐は製造の過程で「水さらし」という余分なにがりやアクを取り除く工程があります。しかし充填豆腐には水さらしの工程がないため、凝固剤のエグ味など豆腐のアクを感じることがあります。その場合は一度水にさらすとあく抜きができ、食べやすくなるでしょう。
充填豆腐はほかの豆腐と栄養価が違う?
充填豆腐はほかの豆腐と異なりパックにそのまま充填されているため、豆乳から水分を抜かずに作られています。
そのため、栄養価にも少し違いがあるのです。
カリウムが多い
充填豆腐に含まれているのは、木綿豆腐の約2倍のカリウム。
カリウムにはナトリウムの尿中の排泄を促進し、血圧上昇を抑える働きがあります。
カルシウムが少ない
充填豆腐に含まれるカルシウムは、木綿豆腐の1/3程度です。
カルシウムは骨や歯の主成分であり、不足すると骨や歯が弱くなり骨粗鬆症のリスクが高くなります。
カロリーが低い
充填豆腐は絹ごし豆腐と同様に、木綿豆腐に比べて低カロリーで脂質が少ないのが特徴。
一方でたんぱく質は、木綿豆腐が一番多いです。
豆腐の種類別!おすすめの調理方法は?
木綿豆腐は一度固めた豆腐を崩し圧力をかけて押し固めて作られているため、しっかりした食感で煮崩れしにくいのが特徴です。
そのため、豆腐ステーキや炒り豆腐、マーボー豆腐などにおすすめ。
一方、絹ごし豆腐や充填豆腐はつるんとした食感で崩れやすいのが特徴です。
冷ややっこや汁物、サラダなどにおすすめですよ。
日持ちが良い充填豆腐も試してみて♪
低カロリーで高たんぱく質な食品として注目されている豆腐ですが、種類が増えると選ぶのが難しくありませんか?日持ちもする充填豆腐は、ストック用にもおすすめ。種類によって栄養価が異なるため、必要な栄養素で選んでみるのもいいですね。
さまざまな料理に使いやすいため、ぜひ参考にしてみてください。
◆ライター / yuki
管理栄養士。
大学院修士課程修了後、薬局の管理栄養士として栄養指導や相談、栄養・運動講座、レシピ作成、健康食品や化粧品の販売などに携わる。
現在は2児の子育てをしながら在宅でフリーの管理栄養士として活動中。食や美容に関する記事の執筆や監修などを行っている。
薬膳にも興味があり、薬膳調整師の資格を取得。食を通じて健康な身体づくりをモットーに日々知識をアップデートしている。