志摩沖トンジギ釣行で10kg超え頭に船中2桁釣果 手巻き&電動両タックルにヒット
トンジギシーズンに入ったものの、今年の釣果は今ひとつ。厳しい状況のなか、ロマンを追いかけるのも楽しみの1つ。大物マグロを求め、3月11日に三重県志摩市和具の遊漁船に単独釣行した。
志摩沖のトンジギ釣行
前日出船確認の連絡を入れると、釣れる人に片寄る傾向があるとのこと。難度が高く、ヒットパターンをうまくつかんだアングラーにだけ軍配が上がるようだ。
潮の効き具合に鈍感な電動は不利と判断。電動に今回は手巻きタックルを加えて参戦した。私は予約順でトモを選択。隣は75歳のベテランアングラーである小倉さんだ。女性アングラー2人を含め、8人で午前6時に出船した。
ビンチョウマグロの誘い方
約30分でポイントに到着。私の場合、小さく緩やかなシャクリを繰り返し、ジグを漂わせるイメージだ。大きなシャクリも入れないし、極端なフォールも入れない。しかし、船長から「ジグを寝かせる人にヒットが集中している」と乗船時にアドバイスをもらった。
早速2年ぶりに引っ張り出してきた手巻きタックルで開始。300gのウロコジグシルバーで、水深120mから80mラインまで攻める。久しぶりのワンピッチワンジャークがぎこちなく、ペースをつかめぬままどうにかスタートを切った。
本命がヒット
しっかりとジグを水平に止めるイメージで、軽く跳ね上げるようなアクションを入れつつ、体への負担を軽減できるシャクリ方を模索していた。すると開始早々、隣の小倉さんの電動タックルにヒット。150mラインで食ったとのこと。上がってきたのは10kgを超える中トン。ヒットラインが思ったより深い。
早速150mラインまで下げて手巻きでシャクリを入れると、グンとティップを弾くようにテンションがかかった。ヒット。続いて胴のアングラーにも連鎖した。
ビンチョウマグロが次々と船中に揚がる
しかし、スプール交換の際にグリス塗布を怠ったため、巻き取るたびにオシアジガーからキーキーと悲鳴が聞こえる。やがて水面下でグルグル回りだしたのは小トン。速やかに船長の構えるタモに収まり、開始早々のゲットとなった。
次の時合いは8時すぎ。すでに不安を抱える手巻きタックルに見切りをつけ電動で攻めていたが、またもや小倉さんにヒット。120mラインでヒットしたらしいが、これに続き胴やミヨシのアングラーが連鎖した。
時合い突入で連続ヒット
しかし、同じタナを攻めていたものの、私のジグはスルー。僚船情報では、単発ばかりで連鎖しているのは本船のみ。次にきたのは9時半だった。この日は130mラインと深ダナでヒットすることが多かったので、100mラインまでシャクッた後、ラインを出して落とし込んでいた。
すると、ラインが止まり緩みだした。電動リールのクラッチを入れた途端、グイッと重量感が乗る。ヒットだ。テクニカルレバーを高速に切り替え、巻き取り開始。8kg程度の小トンだ。
この時も連鎖し、船長は大忙し。タモ入れは小倉さんがやってくれた。この連鎖で4匹上がり、女性アングラーも釣り上げることができた。
最終釣果
10時を過ぎると予報通り、無風となりノーバイトが続いた。だが正午すぎ、他船からヒットコールが入りだした。午後1時を過ぎて風は弱いが、他船から入る情報からまだまだ雰囲気はある。手巻きタックルに替え、ラストチャンスにかける。
残り10分を切り、ミヨシで小トンがヒット。そして2時を迎えようとした時、グンッとロッドが舞い込んだ。これに反応してロッドを立てた瞬間、フッとテンションがなくなった。後ろで船長が「え、切れたの。それはあかんやろ」と笑っている。3匹目の夢がついえた瞬間だった。
巻き取るとジグのすぐ上で100ポンドリーダーが切れており、悔しさだけが残った。釣果は全体で中トン交じりの11匹。私は8kgと7kgの小トン2匹。本来なら十分満足できる釣果だが、心残りのある釣行となった。
<週刊つりニュース中部版APC・伊藤明洋/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース中部版』2024年3月29日号に掲載された記事を再編集したものになります。